表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/453

第1話 この世界はクソゲーだ

当作品を選んでいただきありがとうございます。ようこそいらっしゃいました。

タイトルそのままのお話が読みたい方はそのまま、

感情ジェットコースターに乗りたいお客様は第254部分にあります、「ご新規さま向け押さえておきたいあらすじと登場人物紹介(8章登場キャラ含む・ネタバレ無し)」からいきなり8章を読んでいただけたらと思います。

では、どうぞ!

 現実ってヤツはクソゲーだ。


 何故なら本当にクソゲーだからだ。


 僕は自分のステータスを思い浮かべた。



柊 和也(ひいらぎ かずや)


レベル 2

体力 86/98

魔力 53/65

筋力 11(15)

耐久 8(10)

知力 22(23)

抵抗 3(8)

器用 7(14)

敏捷 4(11)

技能 無し

称号 無し



 ステータスの括弧の中の数値は万全な状態での数値で、左が現在の実際の数値だ。つまり学校のトイレで囲まれて凄まれて手も足も震えている現状では、このくらいまで低下している、ということだ。


 まあ、そのことを差し引いても僕のステータスは低い。文科省の調査による高校二年生の平均ステータスが下記の通りだ。



体力 最大値153

魔力 最大値97

筋力 33

耐久 25

知力 45

抵抗 24

器用 31

敏捷 28



 僕の知力が高めだと思った?

 万全な状態で平均値の半分くらいしか無いんだ。

 まあステータスの知力という項目はどちらかというと理解力で、そのまま学力に置き換わるわけじゃないけれど、知力が高い方が学力が伸びやすいのは事実だ。

 実際、僕の学力は学校内では下から数えたほうが早いし、全国偏差値も低い。


 その他のステータスも軒並み平均の半分以下で、つまり僕はクソザコナメクジだ。


「だからなんで呼び出されたのに財布持ってきてねぇんだよ!」


 僕を囲んでいるうちの1人、檜山ひやまがトイレの個室の壁を蹴った。ガンッと響く音がして、僕は恐怖に身を竦めた。


 世界のゲーム化(ゲーマライゼーション)とそれに伴うステータスの可視化によって、人間の格差はよりハッキリと分かるようになった。


 僕を脅している檜山は決してステータスが高い方ではないはずだ。仲間の2人にしてもそうだ。学力も、運動でも、それほどの成績を残している連中じゃない。ただ僕がそれに輪をかけてクソザコだというだけだ。


「ごめん。財布持ってきてなくて……」


「おまえんとこは弁当じゃねーだろ。昼飯代は!?」


「それも今日は忘れてきて……」


 嘘ではなかった。ステータスの抵抗の値は精神的な耐久力のことだ。今の僕では彼らの脅しに嘘を吐くようなことはできない。万全の状態でも多分無理だけど。


「あーあ、トモダチ料も払えないのかよ」


「じゃあ今日はヨワラギくん、トモダチじゃねーな」


「トモダチじゃねー柊クンはなんなんだっけ?」


「く、クソザコ……ナメクジ、です……」


「声が小せぇ!」


「クソザコナメクジですっ!」


「声がでけぇ!」


 檜山の腕が理不尽に振るわれて僕の頬を拳が打ち抜いた。まともに衝撃を受けた僕は、トイレの床に倒れ伏す。痛みと恐怖で涙が溢れてくる。そんな僕に檜山たちは足を振り下ろす。僕は亀のように体を小さくして耐えることしかできない。


 何時間にも感じる数分が過ぎると、檜山たちは蹲ったまま反応の無い僕をいたぶることに飽きたのか、その暴力が止んだ。


「チッ、明日は忘れんじゃねーぞ。今日の分も上乗せだからな」


 ご丁寧なことに相田あいだが回復魔法を使ってから3人はトイレを出て行った。回復魔法は優しさではなく、証拠隠滅だ。あんなに殴られ、蹴られたのに僕の体にはアザひとつ残っていない。


 後に残る痛みも無いが、暴力を受けている最中に感じた痛みを忘れられるわけでもない。一番キツいのが殴られて回復されて、殴られての繰り返しだ。いっそ殺してくれとすら思う。


 それを考えると今日は安く済んだほうだ。まだ二時間目が終わったところだけど。


 繰り返して言おう。


 現実はクソゲーだ。

面白かったよ!続きが気になる!という方はブックマークと、☆のクリックを是非よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ