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『約束はちゃんと守る』という言葉にかなり不快感を感じましたが、今の時点でダルジィさんと私はかろうじて幼馴染というレベル。

私に一目ぼれして結婚したいと言うことなんて、万が一にもありません。

逆にもしそんなことを言ったのなら、私の方が引いてしまいます。

むしろ召喚勇者のように手当たり次第、見境無しというクズ野郎ではなく、良識を持った男性という事が確認できたので、モヤモヤしたものはあり、かなりイラっとしますが、良しとしておきます。


 ダルジィさんは苦笑いしながらクマヘルの上から頭をわしゃわしゃと激しく愛撫しています。

シャロンさんは頭を撫でられてとても嬉しそうですが、これはよろしくありません。

ダルジィさんは幼女趣味なのでしょうか?


 これは私に幼児体型のまま背が伸びた私にとって、有り難いことですが、人として許せないことです。


 頭を撫でるという行為は主に親、または高齢者が子供にする行為ですし、子供しかよろこびません。

それを同年代の異性に行うと言うことは、相手を子供のように思って愛でていると言うことです。


いわゆるロリータコンプレックスをこじらせている男性の行いと言うことになります。


そして頭を撫でられ喜んでいる時点でシャロンさんは精神的には未発達の子供と言うことになります。

そしてダルジィが子供と思ってる相手・・・ つまり精神が未発達のシャロンさんが結婚して夜な夜ないたす・・・


アウトです。

この二人の結婚を認めるのは社会的に許されません。


 異世界の大人向けの本に、年齢を証明するもの提示させたあと、どう見ても子供にしか見えない相手といたし始めるというものがありました。

これは本来は精神的にも、肉体的にも最低限の成長が行われていない子がいたし始めないようにするための制約をすり抜けるためのいかがわしい行為。


 年齢が適齢期であろうと、その個体が肉体的、精神的に未熟であるなら、いたしても、結婚してもいけないのです。


 少なくとも私は精神的な発達は完璧だと自負しています。

ですので同年代の男性が頭を撫でようとするならば、間違いなく、そいつの手を食いちぎる自信があります。

 ただ、しかし、シャロンさんの笑顔の奥に詐欺師がカモから金を奪い取ったようなもの。

具体的には保険商会の担当者が見せた嫌な嗤いが見えます。

普通の人には分からないかもしれません。

だけど私には見えます。

そして聞こえます。

掠奪者の笑み、詐欺師の高笑いが!


 そもそも、頭を撫でられて喜んでいるように見せるのは、意中の男性にかわいいしぐさの自分をアピールするという、極めて打算的で強かなもの、もしくはかわいい自分を悦る自己中、自己満足。


 とても腹ただしいです。


 はぁ・・・

 このままだと先行逃げ切りを許してしまいそうですので、心してかからねばならないようです。


「そういえば、名前はたしか、マリアさんだったっけ?」

「え・・・はい?」

はて、私の名前はご近所さん達も知らないはずなのです。

ダルジィさんにも自己紹介したことは無いので知らないはずです。

どうしてご存じなのでしょうか?


「火事の後、引っ越しただろ。

 親父がお前たち、特にお前のこと心配してたんだ。」

「私ですか?」

「いつもお花を買いに来るかわいい女の子の家が燃えたって心配してた。

 大丈夫だったのか?」

 ダルジィさんの父親は私の事を可愛いと思ったのですか。

ということは、息子のダルジィさんも遺伝子的に私の事を可愛いと感じてることになります。

ふふふっ。

まだまだいけます。

シャロンさん。 

せいぜい、今だけは嗤っていれば良いです。


最後に笑うのは私ですから。


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