僕の事を見てほしいのは君だけだよ。
___僕の好きな女性に僕を見てほしい。
だけど? 君は僕を知らないよね。
___僕は、1年ほどずっと病院に入院しているから。
個室の病室のベットの窓から君を見ているだけ。
窓を全開に開けて、外の風を感じながら外の風景を見
るのが僕の日課になってしまった。
___僕の名前は、奥永 翔 21歳、今でも健康であれば!
普通に大学に通っていたはずだ。
彼女は、僕が居る病院の隣のビルで働いている事務員さんだと思う。
彼女は、そこの会社の制服を着ているからだ。
まだ、若いであろう彼女。
歳は? 僕と同じか? 1つか2つ下の女の子のように見える。
何処の誰だか分からない女性に僕は恋をしている。
君が誰でもいい! 僕が君を好きならそれでいい。
・・・僕の夢は?
君と死ぬまでの間に、一度でいいから話してみたい!
___僕の病気は、
世界でも、稀な病気で治療法がないと僕は医師に言われている。
段々と、体の筋肉が落ちていき。
そのうち、歩けなくなり、手の握力もなくなってきた。
全身に力が入らず、歩く事も困難なり。
僕はベットで、ずっと横になっている生活が今も続いている。
*
___僕の病気は突然! やってきた!
僕が20歳の時に、普通に歩いていると、、、?
何もない所で躓く回数が増えていく。
そのうち、歩く事がキツくなり。
足の筋肉が急激に衰えていき、気が付けば歩けなくなっていた。
仕方なく僕は、車椅子生活が続いた。
その後も、手の握力もなくなっていき、コップも持てなくなって
いったんだ。
どんどん、僕の体は、やせ細っていって。
今に至る! あっという間だったよ。
僕が、病院のベットで寝たきりになるのは...。
今は、病院で点滴と薬漬け。
骨が浮き出て、目もくぼんで。
目の下には、何時もクマができているよ。
___そんな僕は、一筋の光を見たんだ!
それが! 君だったんだよ。
君は、何時も上司や先輩に怒られていて。
失敗やヘマをよくするから、余計に怒られたりして。
それでも! 前向きに頑張ろうとしている君を見て!
僕は、いつも勇気をもらっていたんだ。
僕も、頑張んないとって! そう思えたんだよ。
・・・いつか?
君と話してみたいという夢を僕は持つようになったんだ。
生きてる間にね。
*
___そんな時だった。
君は、この病院に来てくれた。
ぼくの隣の部屋の509号室のお見舞いに、、、。
彼は、1ヶ月前にこの病院にやってきたんだ。
僕とも、たまに会うと? 話す事もある優しそうな男性。
その彼の、お見舞いに君がやってきた。
どうやら? 彼は君のお兄さんみたいで、少しホッとしたんだ。
___彼の病気は?
肺に腫瘍があったらしく、でも早期発見であった為。
直ぐに手術をして、今は傷口も治って、薬で様子を見ているらしい。
そんな時、僕と君はバッタリ彼の病室の前で会ったよね。
___僕は夢でも見てるみたいな感覚だったんだよ。
君は、僕を見て! 可哀そうなだという顔をしていた。
やせ細っている僕を見て...。
それでも、僕は念願の君と話せる事ができて嬉しかったんだ。
君のお兄さんとも仲良くなったしね。
『___えぇ!? お兄ちゃんの友達ですか?』
『・・・あぁ、はい! 僕は隣の508号室の者で! 君のお兄さん
とも仲良くなったんですよ。』
『___そうなんでか? じゃあ~中に入ってください。』
『___あぁ、はい。』
『___ねえねえ、お兄ちゃん! お見舞いに来たよ~!』
『瑠偉奈! お前、元気にしてたのか? 兄ちゃんが居ないと!
お前、一人でやっていけるのかよ!』
『もぉ~恥ずかしいから! そんな事、言わないでよ~!』
『___あぁ! 一途君、今日は? 体調はいいのかい?』
『・・・はい! 今日は、気分もいいので。』
『___先、偶然! お兄ちゃんの病室の前で会ったんだよ!』
『そっか! 俺の妹の瑠偉奈だよ! コイツ俺が居ないと一人で
心配でね! 両親が早くに亡くなったんで! 俺がコイツの親代
わりっていうか? 本当に心配なんだよな!』
『___もぉ~お兄ちゃんってば! 恥ずかしいから、それ以上!
言わないで!』
『___ああ、分かったよ! 一途君は? 今日の検査はもうした
のかい?』
『・・・あぁ、はい! 30分前に終わりましたよ。』
『___そうか! じゃあ、少し3人で外に散歩でも行かないか?』
『・・・えぇ!?』
『___一途さんは? 大丈夫なの?』
『___うん!』
___君のお兄さんは、僕の事を何でも知っていた。
僕の両親から、いろいろと聞いていたのだろう。
僕が好きだった女の子が、妹さんだった事も、、、。
僕が、もうそんなに先が長くない事も、、、。
僕の夢が、妹さんと話をしたいという事も、、、。
だから! 最後の僕の願いを叶えようとしてくれていたんだと思う!
___散歩に誘ったのは?
新留さんだったのに、僕と君を置いて!
先に病室に1人で、戻ってしまった。
『___どうしたのかな? お兄ちゃん?』
『___仕事が、溜まってるからって! お兄さん言ってたよ。』
『・・・そうなんだ。一途さんは? 何時からこの病院に?』
『___1年前ぐらいからかな?』
『___病気は治りそうなの?』
『・・・ううん、治らないと思う! 治療法がないんだって!』
『・・・えぇ!? そうなのごめんなさい、変な事言っちゃって。』
『いやいや? 別にいいよ。気にしないで!』
『私! お兄ちゃんが退院しても! 一途さんのお見舞いに来るね!』
『・・・えぇ!? 本当に!?』
『___うん!』
___僕は、凄く嬉しかった。
君と話せたことも。僕のお見舞いに来てくれると言ってくれたことも。
君の優しさを知れたから。
・・・でも?
僕は、もう長くないみたいだ。
ごめんね! 僕は大好きな君に僕の死ぬところを見せたくないから。
一人で、逝くよ。
___さようなら。
僕は、君とこれから会える約束をしたけど、、、?
君が僕のお見舞いに来てくれる前に、亡くなった。
・・・本当に、ごめんね。
最後までお読みいただきありがとうございます。




