優しい龍と一人ぼっちの少女
ここは、「紅蓮」東の果ての帝国。
この国は龍が国を守護していると言い伝えられ、国の至る所に龍のレリーフが施されていた。しかし、ある時龍が現れ国を火の海へとかえてしまいその事から、龍は忌み嫌われる象徴となり…
「っと皆さんこのお話は知っていますね?これは、この国に古くから言い伝えられています。皆さんもし!龍を見つけたら直ぐに逃げること、そして大人に知らせること!わかりましたね。では、今日の授業はここまで!」
先生たちは、いつも龍を悪くいうけど…
本当に悪いものなのかなぁ?
「香蘭!あなたまた、授業を聞いてませんでしたね!」
ヤバい、また寝てた…!
「すいません!先生!話はまた今度!」
先生の説教ながいんだもん!逃げるが勝ちだね。
「はぁ何とか逃げきったー、さて今日はどこで寝ようかなぁ…」
私には、住むところも親もいない。もの心ついた頃には孤児院で生活していた。でもそこも15になったら追い出されてしまった。
「お嬢ちゃん、こんなところで何してるのかなぁ?おじさんといいことしようよ?」
うゎ気持ち悪い、なんなのこいつ!!逃げなきゃ!
「あ、こら待て!!」
いやー!来ないでー!!その時…
「ねぇ君、何してるの?」
綺麗な銀色の髪、それに金色の瞳…この人はいったい…
「大丈夫?君なんでこんな所にいるの?」
「あっえっと、私住むところなくていつもこのへんで野宿してるんです。」
「それでかぁ…事情もあるようだし家に来るかい?君が良ければだけど」
嘘…私、泣いてる!?
「ぃきたい、行きたいです!」
それから私は、この綺麗な人 月華 について行くことになった。