水の咆哮 第3章-3
妙に長くなってしまったので、今回は3分割です。
→予想以上に長くなったので、4分割になりました。
午後9時10分。
職員室から出た神代神奈は、神皆葉のもとへと急いでいた。
(重傷を負わせたというからには、まだ生きている)
端末から流れてきた、不穏なメッセージに不安を覚えつつも、安心できる材料があることに安堵する。しかし、危機的状況であることには変わりない。
校舎を出て、学校の敷地を出る。
商店街を抜け、モノレール駅へと突き進んでいく。その最中、
『——作戦中止。現警戒態勢を維持しつつ、DBに備えろ』
「DB?」
見慣れない単語に疑問を覚えながらも、神奈は流れてきた情報を麗に転送する。
「反応は……ない?」
これまでのやりとりだと、情報を転送すれば数分以内に何らかの反応があったが、今回は何も返ってこなかった。
「まさか、返信ができない状況?」
あわてて神奈は、スマホで麗に電話をかける。
『————神奈か?』
数コールしてから、相手が電話に出た。
「兄さん?」
『ああ、僕だ。無事か?』
「はい、私は大丈夫です。兄さんは?」
『色々あったが……とりあえず、僕も麗さんも生きてる』
「そうですか」
ほっと息を吐く神奈。
「それで兄さん、そちらの状況はいかがですか?」
『あまり良いとは言えないな。
僕はそれなりに消耗したし、麗さんも動ける状態にない。
メイちゃんとの戦いまでまだ3時間ぐらいあるから、できれば休息をとりたいところだけど、そんな余裕があるかどうか』
「それなら、多分大丈夫だと思いますけど。今送った情報は、見ましたか?」
『情報——ああ、これか。作戦中止……ねえ。このDBというのは?』
「分かりません。何らかの人物なのか、現象なのか」
『そうか……警戒は必要だけど、とりあえず休息はできそうかな』
「そうですね。それで兄さん、今どちらにいますか?」
『僕は、商業区のモノレール駅の駅員室にいる』
「わかりました、今から向かいます。情報は自動転送するようにしておきますので、何かあれば連絡してください」
『ああ、分かった。気をつけてな』
「……良かった」
無事な声を聞くことができ、神奈は安堵する。
「さて、行くと言ったものの、どうするか……」
モノレール駅に着いたものの、現在は運行が停止されている。徒歩で移動するとなると、大きく時間をとられてしまう。
「何か使えるものが……これなら」
あたりを見渡すと、神奈はある物に目を付けた。警戒態勢によってあわてて放置されたのであろう、オートバイに。
続きは、なんとか今日中に上げたいと思います。




