挟まれた手記 青薔薇の女王、別れた樹氷
注意※分かりにくい表現、誤字脱字があるかもしれません。そして唐突な戦闘などがあります。「そんな駄作見たくねぇよケッ!」と言う人は見ないでください。
ご了承下さい。
ルミエールは雪の降るブルーヴィーを歩いていた。その隣にはメレダもおり、まるで親子の様に手を繋ぎ歩いていた。
「……まさか、こうなるなんてね」
ルミエールは顔を上げ、そう言った。雪によって白く染まった景色の奥、そこに一つの人影が踊っていた。
それは、少女であった。純真無垢で氷を砕く少女であった。
「……ルミエール。私は、彼女を殺すべきだと思ってる。星の運命と共に、青薔薇の女王の誕生、偶然とは思えない。着々と計画は進んでる証拠。このまま、星の運命の子と合わせたりでもしたら、また一歩近付いてしまう」
「……ねえ、メレダ。彼女の顔を見て」
メレダは、満面の笑みを浮かべながら闊歩している青薔薇の女王の表情をじっと見詰めた。
「……助けを、求めてるって言いたいの?」
「うん。勿論。彼女は被害者だからね」
「私達がそれを言う権利は持ち合わせない。十数年後には、それ以上の罪を犯すことになるんだから」
「……私は、思うんだ。……あんな不自由な姿を見せられて、彼はじっとしていられるかな」
メレダは唇を噛み締めながらルミエールのそれに答えた。
「それが……星王の為になるのなら。私達が最も優先するべきは……彼の命。その為なら、私は全てを切り捨てる」
「……それは、後からでも出来る。それに、結局時間稼ぎにしかならないからね。それなら身内にした方が良い」
「時間稼ぎになるなら充分。もう、五百年も待った。残り数年待つくらいなら造作も無い」
「その後は?」
ルミエールの問い掛けに、メレダは黙ってしまった。
「その後はどうするつもり? すぐに察知して、彼女を外の世界に出す時期を遅らせるだけ。……私達は、あの世界に入ることもままならない。侵入出来たのは、五年前の一度だけ。そんな状況で、時間稼ぎをして何になるの?」
「……分かってる。けど――」
「最悪の手段は最後にやれば良い。もう、後戻りが出来ない時にやれば良い。それは、今じゃ無い。今はまだ、人を、救うべき時」
ルミエールは右足を前に出し、前傾姿勢を取った。ふらりと、まるで気を失っている様に体を倒すと、彼女の姿は世界から消えた。
次の瞬間、ルミエールはまるで霞の様に青薔薇の女王の背後に現れた。その手に握られた刀は既に振り下ろされており、彼女はただ三歩だけゆっくりと歩を進めた。
直後に、青薔薇の女王の体から何かが飛び出した。それは氷で出来た大きな釣り針の様な物だった。そこから冬の魔力が溢れると、それを心臓の位置にする氷の体が出来上がった。
すぐにメレダはジーヴルの体を抱えると、転移魔法を使いリーグへと戻った。
ルミエールは、残った青薔薇の女王を見詰め、寂しそうに微笑んだ。
「ごめんね。貴方を、使わせて貰う。まだ、救えないの。けど、何時か貴方を救ってくれる人間が現れる。彼女はきっと赤髪で、そして、貴方は彼女を愛すると思う。それは多分、悪いことじゃ無い。だけど、私は、私達は、貴方の愛を踏み躙ることになる。……だから、ごめんなさい」
ルミエールは刀を鞘へと納め、最後に一言呟いた。
「せめて私達を信じて、祈っていて欲しい」
ルミエールはブルーヴィーから立ち去った。
「……例え無駄でも、やらないといけない。全ては、彼の為に」
ルミエールが星皇宮へ戻ると、ジーヴルはメレダの私室のベッドに毛布を包まって寝かせられていた。
「この子の存在は聖母には伝えて、それ以外は親衛隊にも伝えない。それで良い?」
「うん、それが一番良いよ」
「……向日葵の女は、多分もう……」
「……可哀想なことを、しちゃったね」
「けど向日葵の力は未だに感じる。……つまり」
「……偶然か、はたまた最後の悪足掻きなのか。けど、まあ、彼はそれすらも利用するだろうね」
ルミエールはクスクスと笑っていた。
最後まで読んで頂き、有り難う御座います。
ここからは個人的な話になるので、「こんな駄作を書く奴の話なんて聞きたくねぇよケッ!」と言う人は無視して下さい。
流石の強さだルミエールちゃん!
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