第4話 神様 地球に立つ
私はオタの星、地球に降り立った。
この星のある国のオタの聖地アキバに来てから、もう1カ月が過ぎた。私の研究は始まったばかりで、終わりはまだまだ見えない。
次々と新しい創作物が世に送り出され、私は全身全霊で立ち向かっているが、毎日が驚きと感動の連続で、毎日唸ならされている。
ここでの住居や生活費、研究資料や制作素材の購入費用は昔の馴染み達が用立ててくれた。
昔、育ててもらった恩返しだそうだ。それぞれ出雲?伊勢?で立派に身を立てて、生活出来ているそうなので、私も安心だ。
彼らは、私が無職であると体裁が悪いという事で職も用意してくれた。本来であれば、今ある組織のトップにと、強く勧められたが断わらせてもらった。そんなことになったら、本業の研究が疎かになってしまう。
すったもんだの末に行きついたのが、飲食業(仮)のオーナーである。従業員とお客は用意してくれるらしいし、店舗は自由に使って良いとの事だ。
この辺が落としどころか。でも人が来ると嫌なので人払いの細工をした。もうここに来る者いない。おかげで研究が捗り、ポテチが美味い。
この国の御飯が美味しくて、最近は少し太った気がする。ゆえに意識して運動不足の解消を兼ねて、舞いの修行を始めた。まだまだ私の桜華の舞いにはキレがない。まだ舞いに対して私の全てを注ぎ込めていない証拠だ。
もっと精進せねば。
ここに来てからの私の生活は、非常に質が高く充実している。
運命の神様、この運命の出会い(オタ道)に、
心よりの感謝を。