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「お、やっと来たか」




修練場に到着すると龍ヶ峰 錬が待っていた。




「お待たせして申し訳ありません。」



「気にするな、さぁ、やろうか犬童」



「・・・以前に言いましたが、錬様にはまず、彼らを(しご)いてもらいます。私が相手をするのは最後ですよ。」




龍ヶ峰 錬はその日の状態によるが気分屋である事がある。最初に俺と試合をしてしまうと月島と僕ッ娘 赤城の扱きに影響が出るだろう。




「あ~、そういえばそんな事言ってたっけな・・・そうだな、楽しみは最後に取っておくか」



「はい、では彼らをお願いいたします」




早速、月島達に竹刀を持たせる。

本来なら木刀を持たせたいが、怪我が治った矢先にまた怪我されても困る。竹刀なら怪我も木刀よりはマシだ。




「今日は用事が無いから私は見学してるわね」



「葵がいるなら怪我に関してはあまり気にしなくて良さそうだな」



「「「え゛っ!?」」」



「こちらとしてはとても助かりますが、よろしいのですか?」



「ええ、私も特訓したいのです。使えば使う程、使用回数が増えるので」




月島達の顔が青褪めている。

怪我を気にしなくていいというのは・・・かなり過酷な訓練に発展しそうだ。




「さて、犬童に任せられたんだ。早速やろうか」



「はい!よろしくお願いします」



「竹刀ねぇ、使ったことないけど面白そうだね」



「じゃあ、いくよ・・・3人なんだから3分は頑張ってくれよ」






~30秒後~


月島達は床に伏していた。

俺と錬の試合を以前見ていたのもあるが、初体験で30秒耐えたのは褒めてやりたい・・・ところなんだが・・・




「うーん、赤城君以外お話にならない」



「仕方ないですわ錬お兄さん 初見で30秒耐えられたのを褒めるべきです」




先程の試合は、開始早々 剣の加護トップスピードではないが、3段階程度遅い速度で月島の顎に下段から上段に振りぬき脳震盪で月島は即ダウン。

その後、僕ッ娘に斬りかかり、一度弾く事で僕ッ娘の態勢を崩す、そして返しの技は防ぐことが出来なかった。

赤城は僕ッ娘が攻撃された段階で援護に向かうが、間に合わず、そのまま攻撃に転じる。

驚く事に3回打ち合っていたが、フェイントを混ぜられるとすぐにダウンしてしまった。


葵の魔法で3人の回復が終了する。

全員が復帰できた所で先程の試合で気になった所を指摘や助言する。




「僕ッ娘は仕方ない、まだあの速さに慣れていないだろう。何回もやって慣れろ。赤城はフェイントを混ぜられたらすぐに崩れたな、相手の動きに少しでも違和感があれば疑え、もしくは相手の行動を全て視ろ、そして反応してみせろ。そして月島、お前は・・・何故能力を使わない」



「え?だって剣を教えてくれるんだから能力は使わないのかなって」



「阿呆か、相手は剣の加護を持つ龍ヶ峰 錬様だぞ、そんな方が剣を持った時点で能力無しでまともに相手出来る訳がないだろう」



「ああ、なるほど。そうだよね・・・あれ?でも雅人は普通に相手してなかったっけ?」




ああ、じゃない。これが本当の戦闘だったらコイツは相手の事を知っていながら、一切考えていないという事、即ち思考停止状態だ。




「でも、犬童の言っている事は間違ってないよ。犬童以外でまともに打ち合える相手は今まで居なかったんだから」



「それは買い被りです、私以外にもいるでしょう」



「あ~、マリクさんか、最近めっきり会えないから忘れていたよ。確かにマリクさんになら、今いい勝負が出来るかも」




マリクという人物は素で身体能力が化け物である。

錬が初めて剣の加護の異能に開花し、敵なしだった錬を最初に敗北を与えたのがマリクだ。

全力となると俺が開発した兵器を使用したと仮定して・・・マリクの方が勝率8割かな

俺もマリクには負け続けている。

そしてマリクに本気を出さずに勝利した(ヴィスタ)・・・魔力を保った状態でこの世界にヴィスタが現れた場合、対応できる人間は果たしてどの程度いるだろうか?

恐らく片手で足りるほどだろう




「マリクさん?」



「ああ、君達は知らないのは当然か。龍ヶ峰家(うち)で雇っている私――」


「ボディーガードです。龍ヶ峰家を狙う輩はとても多いので実力も折り紙つきです」




錬は何を口走ろうとしてくれているんだ、龍ヶ峰が私兵を雇っている事は隠している。




「俺を鍛えてくれたのもマリクさんだ」



「雅人を・・・鍛えた!?」



「何をそんなに驚いている、ただの子供の自主訓練では限度がある。鍛え方を知っている大人を頼るのは驚くような事じゃない筈だ」




月島だけでなく、僕ッ娘や赤城も同様だ。




「鍛えていたのは親父から聞いていたが、そういえばいつから鍛えてたんだ?」



「え~・・・、11歳の頃からでしたかね」



「そ、そんなに早くから・・・」



「アタシ達もそれくらいだっけ?」



「僕達はもうちょっと早かったかな」




俺よりも早く鍛えていたのにそれなのか・・・

だが、それよりも




「それを言うなら月島の方が早いだろ、家が道場を開いているからな」



「確かに小さな頃から鍛えられてきたけど・・・」



「結果が伴っていないな」




俺の言葉が約3人の胸に刺さったのか、月島と僕ッ娘、赤城の3人が胸を抑え、顔を暗くする。

赤城はそれなりに成果を出せている筈だから気にする無いんだが・・・




「訓練の再開をお願いします!!」



「僕もやります」



「アタシも!!」




おお!!まさか、月島が発起人になるとは、その調子で頑張ってもらおうか。

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