新たなる妹
その後無事に、石村とは同じクラスに成り、楽しい学校生活を送っていた。
案の定、妹との関係は周りに広く知られてしまっていたが…。
今日は部活が休みの水曜日、いつもは清美が僕のクラスまで迎えに来るのだが、今日は少し遅く成っているようなので、思い切って妹のクラスまで僕の方から迎えに行くこととする。
高1の僕のクラスは7階、中1の妹のクラスは4階なので、エレベータで移動する。
「あっ清美ちゃんのお兄さん」
エレベータを降りると、早速妹の友達の女子中学生から声を掛けられる。
「清美ちゃんならまだ教室に居ますよ。」
教室に居ると教えて貰ったので、そのまま、教室に向かう。
「清美〜まだ帰らないのか〜」
「あ、清見ちゃんのお兄さん」
どうも男子はほとんど帰ってしまったようで、教室の中は雑談に興じる女子中学生だらけである。
「あ、ちょっと待っててお兄ちゃん」
まだ話が終わらないようなので、教室の入り口付近で壁に背を付けて待つこととする。
すると、一人の女の子が近づいてくる。身長152cmで少し細目、ショートカットのおとなしそうな女の子である。
「あの、矢川愛里と言います、あの…お兄さんと呼んで良いですか?」
「!?いや別に良いけれど…。」
「あっ愛理だけずるい、私もお兄ちゃんと呼ばさせてください、荻原貴久江と言います。」
今度は身長156cm程度、どこかボーイッシュなぽにテールな女の子が来た。
「あっ、宜しく。」
「私、一人っ子だからお兄さんって憧れていたんですよ。それに清美ちゃんのお兄ちゃんって呼ぶと長いですしね、宜しくおねがいしますね、お兄ちゃん!」
なんだか変な話に成ったなー。
「そうだ、せっかくだからメアド教えてくださいよ〜」
そう言われて二人とアドレス交換をしていると、清美が気づいてやってきた。
「何やっているのお兄ちゃん」
「二人とメアド交換していたところだよ。」
「ちょっと二人共、なに私のお兄ちゃんと仲良くなろうとしているのよ。」
「別に良いですよね、お兄ちゃん」
「あっああ、別に妹の友達と仲良くしちゃいけないという決まりも無いしな。」
「あー何、お兄ちゃんとか呼んじゃっているのよ、お兄ちゃんは私のお兄ちゃんなんだからね!」
「良いじゃん減るもんじゃないし、お兄ちゃん独占禁止〜」
「もう、お兄ちゃんもデレデレしちゃって…浮気は禁止って言ったのに〜」
「まあまあ、二人は家はどっちなの?」
…聞いてみると、途中まで一緒に帰られるコースだったので、一緒に帰れそうだ。
「それじゃー今日は4人で一緒に帰ろうか」
そうして4人で帰宅の途に就く。
若干清美は膨れていたが、妹3人と楽しく帰宅した。
…そして翌朝…
「おい、昨日の帰り見かけたぞ、清美ちゃんと一緒に帰っているだけでも羨ましいのに、お前他の女子中学しえも一緒に4人で帰っていただろ。」
「いや、妹の友達が妹と一緒に帰るのは普通だろう」
「う〜、なんでお前ばっかり…」
若干朝から石村に絡まれたが今日も平和だ。
いよいよ新しい妹が登場しました。
こんな感じで主人公はいろいろな人からお兄ちゃん・お兄さんと呼ばれていきます。
ちなみに妹じゃない女性も登場してきますよ♪
2015/6/14 誤字・表現修正実施