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プロローグ

「何が正義だ。 そんなもの、ただの自己満足だろ? 笑わすなよ。」

声を上げずに口元で含み笑いをする。


裏表の世界では大きな矛盾が生じる。

その二つが融合することは絶対に、あり得ない。


「いつだって、誰もが自分のことしか考えてない。人を選んで、人を利用して。 そんな気色悪いもの、


俺はごめんだ。」





「あぁ? なんで俺がてめぇら如きの為にそんな面倒なことをやらなきゃいけないんだよ?」


昔、戦場で大きな戦果を残した英雄として名を轟かせた男がいた。彼には一人息子が存在する。

そんな噂を聞きつけた村人たちはこぞってその男の行方を探した。

だが、真実はなんとも残酷なものなのだった。


「勝手に親父が英雄扱いされてるだけだろ? 俺には関係ないね。」


そして彼の口から出る暴言は止まらない。


「お前らは過去を見過ぎだ。 そんな綺麗なもんは一瞬の話でしかないさ。 なんでかって? 親父は今では老いぼれの糞ジジイなんだぜ?」


笑いを堪えきれなくなった彼は大勢の村人を目の前に盛大に吹き出した。もはや誰もが呆気にとられ、口を開く人はいなくなるほどに。


そして最後に彼は態度を激変させ、きつい目つきでこう言い放った。


「帰れよ。 もう2度と俺の前に現れるな。吐き気がする」


大きな音を立てて閉じられた扉。

人々は来る前とは変わり、口々に言葉を呟く。



"英雄から生まれた悪魔"




プロローグ終


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