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Fluff Stuff  作者: むあ
14/15

⑬真実―Truth Of Cat



 時はさかのぼり、あのスリップ事故の直後。




 <ありがとう>

 そういって、白い猫は息絶えた。勇敢な一匹の(ねこ)が、今夜、悲しい死を遂げたのだ。


「…百麻」


 烏摩はその白い猫に百麻(ビャクオ)と名づけた。事故に巻き込まれて亡くなった、飼い主とその猫。

 猫は飼い主の強い想いを受け取っていた。


(どうか、僕に力をください…)


 死ぬ間際、猫はその小さな四肢をもって力の限り石段をのぼり、最後の一段のところで倒れていた、流れ出る血が、石段にあとをつけながら。そんな白猫を、烏摩は発見した。





 猫の願いはただ1つ。

 飼い主に、家族や親友や好きな人へ想いを伝えるチャンスを与えること。



(あの子はここで死ぬはずじゃなかったはずなのに……)

(あの子にチャンスをあげたい……僕の大事な飼主(えみちゃん)に)




 猫の願いを聞き入れた烏摩は、静かにその猫の死を看取り、そのあと彼女の権限(ちから)を持って、天使がえみの魂を迎えに来たのだ。




 それが、奇跡の真相。


 天使の力が全てではない。

 天使と、巫女(かのじょ)と、白猫(かれ)の想い―――全てが交差しておこった……





 小さな雪の日の



 奇跡。







【とある雪の日、1人の少女と、1匹の白猫が神社の石段を降りてすぐの橋のそばで、車のスリップ事故に巻き込まれて死んだ】



【少女の強い想いと――白猫の、まっすぐな飼い主への想いが生んだ……それはそれは小さな、奇跡のような、幻のような、ほんとの話】








~*~FIN~*~






これでこのお話は完結です。

しかし、このお話にはまだ続きがあります。


 ――彼女の生まれ変わり――<紫露(シロ)

 ――ゆうきのこれから――

 ――親友、(しおり)のこれから――

 ――えみの家族のこれから――

 ――烏摩巫女の過去(はなし)――

 

 色々ありますが、これはまた、別のお話で。


 いつどこで、人は死ぬかわからない。

 こんな都合のよいお話があるかは分かりませんが、私は生まれ変わりを、信じて、日々を精一杯生きていきたいな、と思います。


 さて、最後に。

 Epilogueは、必要でしょうか?


 Epilogueは、また明日にでも投稿しましょう。

 それではひとまずここまで。

 霧明(むあ)の在庫処分セール的作品第三弾、Fluff Stuff、お楽しみいただけたのなら幸いです。このFluff Stuffには、まだ繋がったお話がありますが、また、いつか気分が乗って、かつご要望がありましたら公開しようと思います。


 ではまた、別の作品でお会いしましょう。


 霧明(MUA)


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