表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
婚活戦線異状あり 冬の陣  作者: 玲於奈
5/23

ハイヒール

なし

夜が完全に明けた

ぎらぎらとした太陽が

今日の暑さを予想させる


大粒の汗が額にうかぶが

狂ったように

タイルを磨いた


はじめはデッキブラシを

倉庫の奥から探しだして

磨いていたが

力の加減が中途半端に感じで


店にあった

新品のたわしで

はいつくばって

タイルを磨いた


いつの間にか

街路樹の陰が出てきていた


そして

何かに取り憑かれたように

店の間口分のタイルを磨いた


氣がつくと

通勤ピークの時間であった


鬼氣まじりに

一心不乱にタイルを磨く

私を

皆、

避けて通っていった


恥ずかしいとか

みっともないとか

そんなことは

思わなかったが

やたらと

足下の

ハイヒールやら革靴が

目に入った


磨いたタイル地は

輝いていた

丸の内や

銀座にも

負けない足下


何か勇氣がでた


通勤客が

あらかたいなくなってから


道路にうつった

歩道の道路よりを

竹箒で丁寧にはき

水を流し

さらに先ほどのたわしで

かがんで

みがいて

そして、清めた。


排水溝の入り口も

同じようにして

ぞうきんで

鉄の格子状の棒をふいた


午前中いっぱいかかって

両隣3軒の店頭を

きれいにすることができた


何かが動き始めた

かわりはじめた






なし

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ