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僕らの世界は

数冊の本と

焼けたパンと

花の蜜と

互いの気配が

そのすべてだった


君の尊さに

心底ふるえた

月が 星が 花が 草が

火が 水が 空が 大地が

光が 闇が 過去が 未来が

君に従った


君が糸を揺らせば

僕は空も飛べた

高いところも

怖くはなかった

いつしか僕の魂は

すべて使い果たされた

未練もないほど

君だけだった


そして糸が残った

君の涙を吸った糸だ

糸は変わらずそこにある

光を受けて輝いている

闇を含んで微睡んでいる

ふたりを知る者が

誰ひとりいない世界で




ひらり、と

蝶が舞った気がした

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