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波の音
どうやら私も見たらしい
でも覚えてないから寂しかった
懐かしいのはただ一色の色と
海のリズム それに君の影
それはさながら起き抜けの夢のように
刹那の出来事だけれど
忘れてしまった嘘に苦しまないで
持ち物は知らない間に全て失くした
他の人の傷なんて残さないで
抱き締めてあげるから 私が
薄まる空
あのとき君は何と言った?
揺れる
揺れる
風にあの娘の髪
心はふさがって
はがれて
忙しい
誰もが憧れた
あのとき君は何と言った?
波の音で聞こえない