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赤とんぼ
少しさむい季節の隙間
風はいつもらせんを奏でる
薄まった空の向こうから
呼ばれた気がして
赤とんぼ
明日をにらむ僕の目に
いつか昔に見た景色
ふらりと現われ消えてゆく
忘れかけてた
赤とんぼ
夕暮れを待つ坂の途中
近くて遠い町の上
赤く染まった誰かの声が
こわいと言った
赤とんぼ
家も名前もわからない
君は一体誰だろう
次の風が吹くまでの間は
一緒にいようよ
赤とんぼ
少しさむい
いつか昔の
夕暮れを待つ
少しこわい
一緒にいてよ
君に呼ばれた気がして