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聖女ルナマリア関係

異世界から召喚したのは“眠いの聖女”でした。

作者: 天音美咲
掲載日:2026/09/19

 その日、教会の空気は張り詰めていた。

 日々の祈りのための祭壇や椅子が片付けられた床には、召喚陣が描かれ、周りを聖女達が不安の表情で手を組み膝をつき力を注いでいる。


「……本当に行うのですか」


 老いた神官の問いに、第一王子レオナルドは頷く。


「筆頭聖女アステリア、そして偽聖女フローラ……主力だった2人の聖女が欠けた我が国の結界維持は限界だ。聖女に目覚めたばかりのルナマリアには荷が重い」

「ですが、異世界からの聖女召喚は、あの完璧なアステリアでも成功させた事はなく──」

「それでもやるしかない」


 緊張した空気の中、聖女達が祈りの言葉を捧げる。


 やがて眩い光が広間を包み──。


 次の瞬間。


「……ふぁ……」


 召喚陣の中央に、ふらふらと立つ少女が現れた。

 ボサボサの黒髪。

 閉じた目の下には濃い隈が出来ている。

 そして。


「……ねむ……なに……?」


 ふらり。

 少女は今にも倒れそうに揺れながら、懸命に目を開けようとしていた。

 必死になり過ぎて白目になっている。


「私達だけで、召喚に成功した……!」


 歓声を上げる聖女達。


 しかし、召喚された聖女の顔を見た瞬間、老神官が顔色を変えた。


「ま、待て……黒髪……隈……あの顔……まさか……!」


 少女が、小さくあくびをした。


 その瞬間。


 ドゴーン!!


 メキャメキャメキャメキャ!!


 教会の外から爆発音と謎の破壊音が響き渡る。


 老神官が、掠れた声で叫ぶ。


「彼女は “眠いの聖女” です!」


「えっ、眠い?」

「彼女を眠らせてください!教会どころか王国……いや、地上が滅ぶかもしれない!!」


 目を開ける事を諦めた少女は閉じた目のまま、ふにゃりと笑うとその場で横になった。


「……ふぁ~……だめだぁ~……」


 バギャーン!!


 ゴゴゴゴゴゴゴゴ……!!


 再び、教会の外で謎の破壊音が聞こえる。

 老神官は慌てて聖女達に指示を出した。

「コレット!最奥の部屋へ“眠いの聖女”様を案内!」

「わかりましたぁ!」

「ルナマリア!!部屋に着いたら“眠いの聖女”様に防音魔法!出来るな?!」

「は、はいっ!!大丈夫です!」

「寝かせろ!!一秒でも早く──!!」



「おやすみなさい……スヤァ」



 メメメメタタァーーンッ!!



「今の音は何を破壊しただーッ!!」



 指示を出し終えたところで、老神官の精神は限界を迎え、その場で失神した。


 こうして召喚された “眠いの聖女” は、眠くなるととんでもない質量の聖女の力が暴発するため、睡眠不足厳禁で全力で寝かしつけられた。


 ルナマリアと猫達との聖女の儀式、忘れていた第一王子レオナルドとの約束、祖母と母親も“眠いの聖女”だったというお話はまたの機会に。



─続く?……zzz─

相変わらず、眠たがりなの当方です。


“眠りの聖女”ではなく“眠いの聖女”。

「り」と「い」で大分違うと思ったところからお話を考えました。


2026年5月頃、名前等の設定、起承転結、書きたい部分の下書きをChatGPTに、冒頭部分をメモ帳に保存したまま放置。

2026年9月になり、メモ帳の下書きを清書したところ、ChatGPTへ壁打ちしていた陽愛(眠いの聖女)と性格が真逆になっている事が判明。

同じく下書きで放置中の話(筆頭聖女アステリア視点)に出る新人聖女のコレットが予定外に喋り出したりと、収拾が付かなくなったので強制終了し、冒頭のみを投稿しました。

大筋は出来上がっているので、放置中のお話も含めて、のんびりと完結させようと考えています。

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