勝負の行方
翌日。
雅夜にとって、勝負の時がきた。
〔今日の行動が吉と出るか、凶と出るか。〕
雅夜の決意は固かった。
(ピンポーン)
「はーい。」
(ガチャッ)
「……雅夜。」
雅夜が行った先は…………ひかりの家だった。
「雅夜、……何の用?」
「ひかり、お前に聞きたいことがある。」
「……な、何?」
「ひかり、……お前里枝美に何か言ったんじゃないか?」
「な、何も言ってないわよ……。」
「俺は……嘘つきはキライだ!」
「…………。」
その場に一時沈黙が流れた。
「雅夜、…………私は里枝美ちゃんのある重大な秘密を知ってしまったの……。」
「重大な秘密って何なんだよ?」
「それは言えないわ!」
「ひかりは……その秘密で里枝美を脅したのか?」
「…………しょうがなかったのよ。私は雅夜のことが大好きなんだから。」
「だからって……、そんな卑怯なことをしていいのかよっ!!」
「だって里枝美ちゃんは!!…………。」
「里枝美が何なんだよ!?」
「………………。」
「何で黙り込むんだよ。」
「……言いたくないから。」
「何で言いたくないんだ?」
「このことを言ってしまったら……、雅夜が傷ついてしまうから……。」
「……そうか。これ以上聞いても何も教えてくれないんだな?」
「……うん。」
「そうか。……俺がひかりを傷つけてしまったな。ごめんな。」
「悪いのは私よ。私があんなことをしなければ、こんなことにならなかったのよ。」
「今日は悪かったな。……じゃあ、またな。」
「うん。……またね。」
雅夜は何も掴めなかった……。
だが、今回の出来事はいろんなことが起こっている気がすると感じていた。