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不思議な彼女
「雅夜~、一緒に帰ろっ。」
「里枝美か、いいぜ。帰ろうぜ。」
「どうせならさぁ~、どっかに遊びに行こうよ。」
「あぁ、いいぜ。どこに行きたい?」
「私、ゲーセンに行きたいなぁー。」
「わかった、じゃあゲーセンに行こうぜっ。」
ゲーセンに着いた。
「里枝美、どんなゲームがしたい?」
「やっぱり、格ゲーがしたい。」
「意外だな。格ゲーでいいのか?」
「うん。格ゲーがいいの。」
(ピッピッピッピッ)
「里枝美、お前かなり強いな。」
「雅夜が弱いだけじゃないかな?」
「俺は自分でも、かなり強いほうだと思うんだけど。ていうか里枝美は、いつから格ゲーやってるの?」
「小学1年生からだよ。」
「里枝美って不思議だな。女の子が小さい頃から格ゲーだなんて。」
「そ、そうかなぁ~?」
「ま、別にいいけどな。そろそろ帰るか?」
「うん、帰ろう。」
俺は彼女の意外な秘密に少しずつ近づいていっているのであった。
しかし、そのことには、まだ気づいていなかった。
いや、気づくことができなかったのであった…………。