<第53話> 序章
「バーテックススタートしましたあああ!!!早速ルーク選手!!ダイヤモンドが埋め込まれた聖剣「アーサー」で三木選手を攻撃します!!!ルーク選手が優勢か???」
第1観戦ルームで1801小隊が二人の試合を特等席で観戦している。
「ミッキー!!!!やっちまええええ!!!」
「ルーク君、、、のほうが有利じゃない??マズいよミキ君、、、」
女子二人がミキの勝利を見守ろうとしてる。個人的にもルークは好きではない。あいつって俺よりも弱いくせに粋がっていて親がどっかの知らない組織の偉いやつだからってその権力を学校で行使してばかり。気に入らねぇ。是非ミキには勝ってほしい。藤原ルークのプライドをへし折って欲しい!!
「ミキ!!!頑張れよ!!お前の力その程度じゃないだろう!!!」
「珍しい!カイセイが応援してるー。私嬉しいよ!!」
「、、、別に。俺にはどっちが勝つとか興味ねぇけど。ルークをボコボコにしてほしいからな」
そういうと横耳を挟むようにナナミが
「へぇー。そう言っといてミッキーのこと心から友達だと思ってるくせにー」
「うるせぇ!!!お前は黙ってろ!!」
「もしかしてー図星??」
両者一歩も譲らない展開!剣と剣をぶつかり合わせてお互いABDで向上した身体をひねり回している!!
キン!!ーーヴヴ、、、キン!!キキン!!スパッ!!
お互いに攻撃を始めると剣を使ってガードその隙を狙ってカウンター。そのカウンターをガードしてカウンター返し。これを永遠と続いている。お互いに戦闘状況に進展がない!ライデンを振り回して対応させるしかない!
「なかなかしぶといやつだな、、、三木ハルト!!実力差がないほうがショーは盛り上がるからね、、、序章としては最高だよ!!上手くいっている!!」
「ごちゃごちゃうるせぇーだよ!!」
ルークの言動は僕の精神をかき乱してくる。あいつは口が上手い!!
「ハルト君!!これは藤原君の挑発よ!!乗っかちゃダメ!!これも一つの戦術だよ!」
「分かってます!!」
キンキン!!スパッ!!
こいつ剣を振り回しながら喋るってどんな神経してるのか。ルークの体力がおかしい。すると白石さんとの通信機の会話を聞かれたのかルークはそれに強く反応を示す
「おいおい試合中に彼女とライン電話か??余裕じゃねーか!!早く小娘を舐めまわすのが楽しみだ!!」
「まだ負けだと決まったわけではない!」
「ああ耳障りだ、、、小娘との関係を壊したいなぁああああ!!」
その時ルークは剣を振り回すフェイントを行う!!それに僕は目を追い始めてしまい、そのチャンスを見計らった隙に僕の耳についてる通信機を奪っていく!
「こんなことしていいと思ってるの?藤原君!!ルール違反よ!!」
「ルールを作っているのは私の祖父だ!!つまり私自身がルール!!小娘ごときが私に歯向かったところで無意味だ!!」
バシッ!!グリグリ!!
「何するのよ!!!やめなさcjggj、、、」
地面に叩きつけた通信機を聖剣「アーサー」で踏みつぶす!!
「おい、、、悔しいか!!大切な女が目の前で殺された状況を体験した気分は???」
「お前いい加減にしろよおお!!!!」
「いいねぇ、、、いいねぇえええ!!!!早速第2章いっちゃいましょうかああ!!!」
ルークは聖剣をしまって新たに右手には光の束を生成し始める。それを「リフレクターシールド」を上手く利用して光の束を屈折させまるで変幻自在に曲がる槍を生成!!
自在に曲げられる槍は予測できない動きをして進んでいく。僕はとりあえず周りを逃げ回り。回避していくが、、、
「さっきの威勢はどうした??彼女失ってシクシク泣いてんじゃねぇぞ!!!」
その後の僕の動きを予想していって先の槍を突き出してくる!!
「うああああ!!」
グサッ!!!
僕の腹は光の束に貫かれている、、、ルークが光の束を抜き終えると僕は地面に膝を立てながら息を荒くし腹を抑える、、、これは致命傷だ!!
「おおっと!!ここで三木選手ダウン!!戦況が一気にルーク選手に傾いていきます!!絶望的な状況をどうやって三木選手を打開させるのでしょうか?そのまま負けてしまうのか??」
「はぁ、、、はぁ」
「恥ずかしいねぇ!!!1万人以上が見てるこのバーテックスで感動のフィナーレを見ることなく終わっちゃうとは、、、これはブーイングものだぁ!!!」
ゆっくりと腹を抑え込む僕の所に近づいていく。背中から聖剣を取り出して
「私こそが英雄!!この戦いの主人公は私だあああああ!!!」
「、、、システムオーバードライブ起動」
「なにいいい!!!!!」
僕はルークの腹に思いっきり蹴りを入れる!!!そのスピードに任せても一発正拳突きをかます!!!
ズドーン!!!!
「三木ハルト!!ここでシステムオーバードライブ起動宣言!!!状況は一気に手のひら返し!三木ハルト逆転勝利の可能性も見えてきました!!ルーク選手の顔が険しくなっています。ついに本気を出すのでしょうか!!」
ルークは体制を崩すと全身を使って起き上がった。その顔は顔中しわまみれで相当怒っている!!
「てめええええええ!!!!!私を怒らせたなあああ!!!お前を倒すだけで許してやろうと思ったが!!地獄の淵まで送り届ける必要まであるとはなぁ、、、」
「ああああ!!!ショーなんてどうでもいい!!!てめぇだけは許さねぇ、、、お前にだけ見せてやるよ!!この美しい肉体美を!!!」
サッ!!
藤原ルークはその場で赤いスーツを脱ぎ捨て上半身裸になった。鍛え抜かれた腕、腹筋と共に右肩には刺青とはちがう何かで焼かれた跡。しかもくっきりと赤くなっている、、、どっかの家紋なのか??
「見ろよ、、、私は武家時代から続く大倉財閥の御曹司。聞いたことがあるだろ??オオクラっていう町、、、あれは私たちが支配している領地だよ。左肩にある焼き跡、、、うちの家紋「オオクラ」だ。私は体に傷を残してまで大倉に忠誠している。私を怒らせたということはお前は大倉財閥を敵に回したことと同じことだからな!!!覚えておけよ!!」
ルークは光の束を生み出して格段に速い動きで迫りくる!!システムオーバードライブ残り時間不明のままエネルギーを全て右手に集中させていた!!




