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<第51話> 藤原流アート??

白石さんに呼ばれて藍田塾へ向かうと彼女の机には大きな箱が乗っていた。箱を開けると中には前回頼んだストリート系ブランドの戦闘服が入っている。サイズ確認をするために試着してみる。ダボっと着る素材であるが伸縮性抜群につき身軽で体を動かす分に支障がでない。機能性の面でも前の戦闘服よりも良い!!



サイズ確認をして問題なかったのですぐに練習着に着替え直して藍田塾を出る。急いで帰って藤原ルークの対策を練らなければ。演習ルームへ戻り試合再開ボタンを押す!!



「ハルト君、、、はぁ、はぁ、足速すぎるよ、、」



「どうしたんですか??」



「私も演習に入れてよー!」



白石さんは演習ルームの中にあるコンピューター前に行きヘッドホンとマイクを取り出してオペレートの準備を始める。



「発信番号 2315-4 オペレーター白石 ABD、第3演習ルームのデータをリンク完了。ABD、、、起動確認。エネルギーゲージ規定範囲内。身体接続率40%。精神状態、、、正常。健康状況、、問題なし。エネルギー出力、、規定範囲内。破損部分、、、なし。ABD起動テスト、、、全項目完了。画面にABD状況及び敵分析システム結果を表示、、、、ハルト君、聞こえてる???」



「問題ないです!!」



「OK!じゃあ戦闘開始するよ!!」



ブーーーー!!!!



(この後戦闘は続いていきます)





「はぁ、、、ハルト君お疲れ様~!すごい!『見切り』が形になっている!!」



「これが『見切り』なのか、、、!!!」



白石さんとの圧倒的コンビネーションで攻撃を回避していく。通信機から奏でられるリズムに合わせてポンポンとレプリカに攻撃する。



そして彼のクライマックス「プリズム・スペクトル」中ABDやABWがお互い起動できない状況。お互いに拳と拳でぶつかり合う状況で精神を敵一点に集中する。するとレプリカの動きがスローモーションに!!!迫りくる拳を華麗に避ける!!その後追い打ちをかけるように彼の肩をポンと叩くと、、、レプリカはものすごい勢いで後ろを吹っ飛んでいった!!!これが「見切り」の感覚。スローモーションの世界で自分だけ普通に動いている。つまり通常時間では僕の体は絶大なパワーとスピードを秘めた状態!これがエリザベスが伝えたかった必殺技「見切り」、、、!!!



あとはこの必殺技を応用させてどのようにして相手を精神的に追い込んでロストさせるか、、、これからの課題であり。今やらなければならないことである。



「今日はもう遅いから帰ろう~!!」



「そうですね!!お疲れ様です」



ウイーン



二人はクタクタになりながら演習ルームを出ると、、、



「ルーク様ぁ。明日の試合でどのようなフィナーレを用意されてるのですか?」



右を見ると数人の女子がこぞって通路に集まりとても騒がしい



「心配するな!あんな雑魚は花火のように美しく消し飛ばしてやるよ!!」



「さすがですルーク様あああ!!」



何か絶妙にダサいセリフ、、竹下の言う通りだな。



「、、、ハルト君気にしないで行こう!」



そう言っても少し気になるルークと思われるやつの行動。ちらちら見ながらアブトルを出ようとすると



「おいそこの坊主!俺の輝きが眩しすぎて目がくらんでいるんじゃねぇのか??」



ルークらしき人がすたすたとこっちに歩いてくる。その後ろに「ルークガールズ」と言うのか?3人の女が付いている。彼の格好は、、、正気か?戦闘服で赤色のスーツって!動きにくいにもほどがあるだろう。確かにハーフ顔だがアツヤほどのカッコよさはない。鮮やかに染まった赤い髪は場違いで痛々しい。ゴージャスかつ華やかではあるアブトルの雰囲気とはミスマッチでしかない。



「、、、お前三木ハルトじゃねぇか。そのだっせぇ服で人気気取ってじゃねぇぞ」



「なんだよ。お前に僕のスタイルが理解できるわけないだろ」



「面白いな坊主!試合前に正隊員に喧嘩を売るとはな。お前にこの私の洗礼されたアートを叩き込んでやるよ!!」



ドガンー!!!!



「ハルト君!!!」



ルークがABDを腰に巻いていない僕の体を右膝で蹴り飛ばす!



「悔しいか??ならお前もABDを付けろ!!!」



「クソ!!!」



すぐさま僕はABDを展開してルークの攻撃を対処する!!



「紳士の皮を被った化け物同士!神聖な闘技場で殺し合おうぜええ!!!」



僕の胸元をものすごい勢いでつかみそのまま第1演習ルームへ放り投げられる!!彼は戦闘開始ボタンを押して



ブーーー!!!



「光のショーの開幕だあああ!!!フウウウウウウッ!!!」



きゃあああああ!!!ルーク様かっこいいい!!!



「容姿端麗!森羅万象!全知全能!完璧に近い戦闘スタイル!黒一つなく輝くダイヤモンドに勝負を挑むこと自体間違いななんだよ!!エネルギーデーモンさんよおお!!」



眩しいほど輝くビームは目を晦ませていく。その隙に僕の体を空中に掃き出し尋常じゃない速さで切り刻んでいく!!



「いいか?私のバーテックスのポリシーは!清く!美しく!甚だしく!できるだけ無駄のない動きで敵の体を痛みつける!!その快感!苦しむお前の顔!エキサイティングに満ちた観客のフェイス!!それ自体がアートなんだよ!!お前みたいな汚物が私のテリトリーを荒らしていいと思ってるんじゃねぞ!!!」



ああああああああ!!!!!!



僕の体はズタズタにされて地面に勢いよく叩きつける。体を無残に切り刻まれて地面をはいずることしかできない



「、、、、要するに私の邪魔をするな。お前は大人しくアブトルを去ればいい。帰るぞハニーちゃんたち」



今日もかっこよかったですわああ。ルーク様ああ!!!



「待ちなさいよ!!藤原君!こんなことしても良いと思ってるの?試合前日に!!」



あの優しい白石さんが心を鬼にして藤原ルークに問いただす!



「白石さん!!」



「あぁ?なんだよミキの女か、、、明日にはこいつも回復してるだろ!少し遊んだだけだ。ルールにも問題ないだろう!」



「それはそうだけど、、、あなたミキ君に恨みでもあるの??」



「教育だよ。俺のやり方を教えただけ。むしろミキのことは尊敬の意味を込めてだ。私は紳士だぞ!」



「、、、お嬢さん美しい顔してるな。良かったらガールズに来てみないか?」



「はぁ??なんであなたの手下にならなきゃいけないの?変態ナルシストと一緒に行動したくありません!!」



「おい!どこ育ちのお嬢だ!礼儀がなってねぇな!!一から叩き込んでやるよ!!」



大激怒しているルークは倒れこんでいる僕の方へ向かって



「ミキよく聞け!お前が負けたら私がこの女を貰う。俺らの財閥舐めるなよ。田舎の小娘捕らえるくらい楽勝なんだよ!!、、、おいどけお嬢!」





白石さんの家



「ああああああ!!何なのあいつ!!!私中学校来て2年目だけどあそこまでウザいやつ始めて見た!本当死ね!その顔で私をナンパとかバカにするのもいい加減にしろよ!!」



二人で夕食を食べている。すると白石さんストレスのあまりお酒をグイグイ飲み進める!



「、、、何かやり方が汚いですよね。しかも女に弱いところとか、、、財閥って金持ちなんでしょうか?」



「知らない!本当親の顔が見てみたいわ!!、、ハルト君絶対に勝ってね!!勝ったら私たちであの勘違い男をコテンパにしちゃおう!!」



「、、、そうですね!!やっちゃいましょう!!」



「絶対に勝ちに行こうハルト君!!!」



「ファイトーーーーー!!!!!!」



明日は藤原ルークとのバーテックス戦。何としてでもあいつの首をもぎ取ってやる!!




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