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<第37話> 意外な特技

「ここで試合終了!!!河野選手恐ろしすぎる!!クライマックスが吸血能力だ!!どんなに追い込んでもこれを一たび食らえば状況は大逆転!!相手のエネルギーを吸収して自分は全回復!!これは彼女の未来に期待です!!バーテックス女子1位の座もあり得るかもしれません!!!6月8日バーテックス公式戦実況は足立でお送りしました!!Have a Nice Day!!!」




試合が終わった瞬間!!!観戦ルームに爆音で曲が流れ始める!!!初めて聞いた女性の声とすごくハイテンポなリズム!!



「ナナミ!!これ何だよ!!!」



「試合が終了すると勝者の設定しているアーティストの曲が流れるんだよ!!」



「すげー!!!!」



その後第1観戦ルームで勝者インタビューがあるみたいだが二人ともやることがあるので大興奮状態の会場の扉を開けて大学の外に出る。



「すごかった!!!僕もインタビュー受けてみたいな!!!」



「そう???私ああいうの全部断ってるけど!普通にウザいしダルいし」



ナナミは大学前の交差点から自分の家まで直接歩いて帰るらしい。僕は今日はありがとうとナナミに伝えて


「ミッキー!バイバーイ!」



「じゃあな!!」



急いで今度の対戦相手「奥田ミヤビ」の戦闘データを見なければ!駆け足でアブトル地下3階の個人ルームへ戻った。






「ふぅ、、、、帰るかぁ」



まだケガが完治してないので体を動かすとあちこちがすぐ痛くなる。練習なんてできたもんじゃない。奥田ミヤビのとりあえず1年分の戦闘ビデオは見返して再生巻き戻しを繰り返しながらある程度の戦闘パターンは理解した。長期戦を好み彼の能力であろうスロースタートは後半だんだんパワーとスピードが上昇する。なぜか早い段階で使えるクライマックスは自然回復を持つ。武器は何でも使えて敵の相性に応じてころころ変わる。すごくバランスが取れていて体力、攻撃、防御、素早さにおいて全てトップクラス。全能の選手だ。唯一の欠点は個性があまりないこと。他の人に比べスペックは高水準であってもABDや武器がかなりシンプルなので初見の技はないなと感じた。今日は3時間ぶっ通しでビデオ見たし家でゆっくりするか、、、



達成感に浸りながらエレベーターに入ると、、、なぜか?佐倉カイセイが??



「あれ?佐倉カイセイよ。今日は河野ちゃんの試合見に行かないのかな?」



佐倉カイセイは鬼のような形相で!



「その話するな!!!用事があって見たくても見れねぇんだよ!!」



佐倉カイセイが怒りのあまり思いっきりエレベーターの壁を蹴り飛ばした!



ビーーーー!!



「、、、悪ぃなぁミキ。今日はお前と話するほど心の余裕ねぇわ。また今度にしてくれ、、」



佐倉カイセイはエレベーターの扉が開いて2階メインエントランスの受付の方へ向かっていった。佐倉カイセイの顔はいつも以上に険しく河野ちゃんの試合が見れなくて相当悔しい思いをしているだろう。もうそろそろ告白しろよ。暗闇の中アブトルを抜け出したった一人で白石さんの待つお家へ戻った。




「白石さんただ、、、」



「ハルト君!!退院おめでとうそして作戦お疲れ様!!」



テーブルはいつも以上に豪華な食事。僕の大好物の唐揚げまで!あの時約束したよな1階の出撃ゲートでそれで今日はパーティーか!



「いっぱい食べてね!!ハルト君の大好物唐揚げも作ったよ!!」



白石家の始まりの儀式「乾杯」の合図とともにグラスとグラスをぶつけ合わせた。テーブルの食卓は前のパーティよりも豪華で追加にピザやオードブルがある。特に手作りの唐揚げあぁぁ最高!ほっぺが地の底までとろけ落ちるくらい美味しい。僕は動けなくなるほどたくさん食べた。今日は幸せです、、、



僕は満腹感を抱えたままリビングの床をゴロゴロしている。今日は僕のお祝いということで白石さんが全部片づけると言い張って僕が手伝う余裕はない。暇だしテレビでもつけてみようと思いリモコンをテーブルから取り出し液晶画面に電源を入れる



「速報です。3日前ジョウホクで起こった大爆発事件において政府軍による調査が進められ今日の16時現在政府緊急報告会見より大爆発の原因として<ジュウシン>と言われる全長5メートル位の大型巨大生物のものだと発表されました」



「2020年6月3日に起こったジョウホク爆破事件において調査の結果ジュウシンと思われる白い装甲。さらに人間の足にしては大きすぎる約3メートルの左足。これらの証拠により我々が数年前から調査している巨大生物ジュウシンのものだと言えるでしょう。これから特殊な研究・調査機関を設けて国民をジュウシンという悪魔から身を守る活動に精進して参ります」



ついにあのテレビがあの政府がジュウシンの存在を認めた。今まであった数々のジュウシン事件を隠蔽しようと公に表明しなかったのになぜこのタイミングで公開することとなったのか、、、全て怪しいこいつらは何かを企んでいるに違いない、、、



「うーん、、、ハルト君。この会見の不思議なところってアブトルの存在を全く出さないところよね。これじゃまるで私たちがジュウシンを守りますみたいな、、、彼らに対策できるほどの技術力でもあるのかなー」



「政府とアブトルは繋がってないんですか??」



「私たちあくまでも私立であって政府からの援助一切受けてないの。政府とは無縁よー」



間違いない政府はジュウシンについて何かを隠し持っている。しかしその事実が分からない。証拠もあるわけでもない。政府とアブトルには何か確執でもあるのか??



見てるとこっちも暗くなるのですぐにテレビを消した。白石さんからお風呂に入れと言われたので脱衣所であるもの全て脱ぎ捨て暖かいシャワーに浴びる。



明日から朝練行こうと思っているので早めに寝ようと思う。風呂から上がり毛布を持ってきてソファーに入ろう。白石さんには早く寝ることの許しを貰い。お休みの癒しの挨拶を受け取り気持ちよく僕の一日を終えた、、、





「げっ、、、やべ」



真っ暗な天井を視界に映し突然目が覚める。下半身がムズムズする、、、トイレだすぐトイレに行かないとこりゃ大変な目に遭うぞ!!あ。誰にも言ってなかったがジェットコースターとか鬼教官とかウザい上司、ゴリゴリのヤクザよりも怖いものがある。お化けだ!!もう驚かされるのだけは勘弁!!だから真夜中のトイレはお化け出ちゃうし!!怖い!!ぞっとする!!



とりあえず下半身を抑えながら、、、ゆっくりと音を立てず、、、静かにそっと、、、歩いてなんとかトイレまでは到着。



「ふぅー気持ちいい、、、」



とりあえず出すものは出してあとはリビングに戻るだけ。そっと、、、行きと同じように帰りもスーッと。あれ扉の隙間から緑の明かりが!しかも点滅している!!見てはいけない絶対お化けだ!だけど気になっちゃうしそこは白石さんの寝室!!白石さんが心配だ!そっと恐る恐る緑に輝く気味の悪い扉を開けてこっそり覗く!間違いない白い格好をした幽霊がぽつんといる、、、あぁ、、、あぁ




ガタンッ!!


マズい!!扉をゆっくり開けたはずがあぁ音を立ててしまった!!ヤバい見つかる!!お化けに殺される!!来るな、、、こっちに来るな!!!



ひゃああああああああああああああああああああああああああ!!!!



きゃああああああああああああ!!!



「ハルト君ここで何やってるの??」



「え?」





「なんだーそういうことだったんだね!私がお化けに見えたのねー。なんかちょっと嫌な気持ちになるけど」



「白石さんも寝ないで何やってるんですか??」



「ハルト君も一緒にやる??マ〇オカート!楽しいよ!」




ブーーーン!!



「白石さん早すぎますよ!!よし!アイテム良いぞ!食らえ3段緑甲羅!!」



「ハルト君追いついて見なさいよー!」



「、、、ゴール!はい1位!!まだまだねハルト君!ゲームだったら誰にも負けないから!」



「白石さんバナナでガードするのはズルいですよ!!」



「白石さんどうしてゲーム好きなこと僕に隠してたんですか??」



「普通に誰にも言ってないよー。ハルト君頑張ってるし私だけお家で遊んでいるのはどうかなって思って」



「そう何ですかー。しかもゲームめっちゃ上手くないですか!羨ましい、、、ところで他にはどういうゲームやるんですか??」



「ん??FPSって知ってる?銃で世界中の人と殺し合いをするゲームだよ!」



白石さんが急に恐ろしいことを言い出した。するとコントローラーを持ち替えてそのFPSというやらを始める。



「すげー!!」



カチャカチャ!バババババァン!!!



まるでバーテックスの公式戦をやってるように支給される銃を駆使して標準を敵の動きに合わせる。しかも白石さん一回も殺されず華麗なコントローラーの手さばきで次々とキルを稼いでいく。



「、、、白石さんヤバすぎ。ガンナーとしてバーテックス出てみたらどうですか??」



「私運動音痴だからー。50メートル走9秒台だしー」



白石さんの隠された趣味・特技はゲーム。また一つ白石さんの謎が解明された。僕は以外にも白石さんは戦士向いているんじゃないかと思った。

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