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<第34話> 最終処分

ELIZABETH new generation 登場人物変更のお知らせ


完全版の修正により一部登場人物名をリニューアルします


変更前         変更後

佐野カイセイ      佐倉カイセイ

白石ルカ        白石ルナ

竹石ミツル       竹下ミツル


以上

ピッ、、、ピッ、、、ピッ、、、ピッ、、、



「ハルト君!!!」



気が付いた時にはベットの上だ。右に顔を傾けると白石さんが涙を流しながら笑顔をこちらに見せている。

僕は有り余った力を上半身を起こすために使おうとするがあの時の戦いで腹を蹴られたせいかあばら骨の辺りから激痛が伴う!



「、、、いててて!!!」



「無理しないでよ!!!ゆっくりしてて!」



服はいつの間にか白いパジャマ姿に変わっていて布団の中で服の紐を取って体を確認してみる。腹や左肩は包帯でばっちり固定されている。、、、僕はあの時そのまま倒れて、、、



窓からほの暖かい光が差し込みどこを見ても真っ白な部屋。壁掛けの時計は11時32分を指していてその内側にあるデジタル日付は「20年6月7日」と表示されていた。ジョウホクの戦いから丸2日経っている。白石さんは僕が意識を取り戻した後携帯電話を左手に持ったまま奥の扉を開けてどこかへ行ってしまった。しかし白石さんとだれかの通話内容が扉の振動で僕の耳に伝わり詳しいことはよくわからないがたぶん僕が2日ぶりに目を覚ましたことをアブトルに報告しているのだろう。



ガラガラガラ!



「ハルト君のバカ!!死んじゃったらどうするのよ、、、」



白石さんは寝た切りの僕の手を優しく手に取りギュッと握りしめた。白石さんの涙の雫は両目からこぼれ出し僕の右手に染み込んでいく。僕は嬉しさのあまり涙を流す白石さんに返す言葉を失ってしまった。



「、、、、、白石さん。ここはどこなんですか??」



「病院だよ、、、学校から歩いて数分で着く、、近くの病院だよ」



病院。カドガウラにいた時以来病院なんか行ってなかったな。ジョウホクではこんな病院みたいに衛生的ではないしそこの医者はだいたい「やぶ」だ。いや、知識のない患者に高額な手術費を請求する詐欺師と言った方が正しいか。



「ジョウホクは、、、どうなったですか?」



「、、、、ジョウホクは全て失った。作戦失敗だよ、、、」



詳しい話を聞くと。どうやらジョウホクの最終防衛ラインは崩壊して最外殻の有刺鉄線を超えるのも時間の問題だったらしい。ジュウシン軍の目的はミカサへ進攻することだったというのが仮説の中で最有力候補だ。総司令と現地派遣隊員の話し合いの末ミカサを守るためジョウホクの住人が避難したことと全隊員が政府軍のヘリコプターに搭乗したことを確認してセイガを同時射殺。その反動でジョウホクの街を全て飲み込む巨大爆発が発生してしまった、、、、結局街自体は守ることは出来なかった。せっかくキングを倒したのに、、、




「おいミキ!!!大丈夫か!!」



エリザベスは僕が目を覚ましていることを確認してから部屋にある丸椅子に座り始めた。左手には重要と書かれた書類の入ったクリアファイルを持っている。



「ミキ、、、あんたの処分が決まった、、、きついことを言う覚悟して聞けよ」



「はい、、、」



「お前は3日前にも言った通り準隊員を戦場に行かせたことで罪を背負わなければならないって言ったと思う。ジョウホクジュウシン討伐作戦の後日アブトル内の審査の結果規定ルール違反1級に該当することが判決した。規定ルール違反1級のペナルティ、それはは如何なる理由があったとしても除隊が決定される。要するにあんたはクビだ」



「待ってくださいよエリザベス先生!!クビっていくら何でも酷すぎますよ!!ハルト君がキングを倒したところこの目で見ましたよ!ハルト君がいなかったらこの作戦もっと酷い結末迎えてたかもしれないですよ!!!」



「、、、落ち着けよ。私もさすがにあんたをクビにするのはかわいそうだと思ったよ。だからアブトルの審査に猛抗議をした。その後3時間くらいの事情聴取になって私も正直に答えてミキを戦場に行かせたこと白石にオペレーターを担当するよう恐喝したことそしてキングを倒したのは三木ハルトだって言うことも。アブトルの調査員は私の発言は調査を進めていけば分かることだったみたいで全ての回答は真実であると判断しそのことを考慮に入れたペナルティに変更される」



「、、、僕はどうなるんですか???」



「最終審査は昨日発表された。戦闘記録ビデオにミキが少女のABDを破壊している瞬間が映っていたことが発覚して調査員はキングを倒したのは三木ハルトだということを正式に認めた。このことによりミキが正隊員相応の実力を持っているのではないかと議論されるようになったみたいだ。彼らはミキの戦闘記録を眺めていると佐倉カイセイとの公式戦を発見。それを細かく分析した結果とペナルティを総合的に考慮して最終的にミキに下す処分は今から約50日後7月21日までに第1種免許の取得及び期間内のバーテックス公式戦において正隊員との対決で最低1回勝利を収めた場合三木ハルトは一連のジョウホクジュウシン討伐作戦を一正隊員の行動として正式に認め除隊命令を解除すると発表した」



「いいかミキ!!7月21日までに第1種免許とバーテックス公式戦正隊員の雑魚でもいいから必ず1勝しなさい!!私でもできることは全力でサポートするから!あんただけじゃなくて私の首もかかってるからな。私に絞め殺されたくなければ今からでも練習しな。以上!!」



「待ってくださいエリザベス先生!!」



「なんだよ!ガキみたいにキーキー騒ぐんじゃねぇよ!うっとうしいな!」



「そうやってハルト君にばかり無理難題押し付けるのですか!あなた教師として最低ですよ!ハルト君だけつらい思いさせて、、、本当あなたの首が吹き飛べばいいのに!!!」



「あぁ?あんたの言葉少し間違いがあるから訂正してほしいんだけど。私は現在教師ではないし実際にクビ吹っ飛んでいるから!2か月の教員免許停止、、、分かった??これで満足でしょ???その間私の代わりに国語の授業やりなさい」



エリザベスは全ての出来事を自白したことによって2か月間の教員免許停止。そう教師クビになったんだ。彼女なりに僕を守るために自分の肩書にメスを入れた。白石さんも自白前は第2種免許剥奪みたいだがエリザベスがパワハラを行ったことを素直に認めて免許剥奪は逃れたらしい。エリザベスが一番重い責任を背負っている。



「白石さぁ。まだミキのこと心のどこかで雑魚だと思っているだろ!はなから公式戦勝てないって決めつけてんのはあんたでしょ!何度も言わせんな!!私は三木ハルトのこと全て分かっている。この条件を引き受けたのは私だ!あいつなら絶対達成できる!いや私が何としてでも達成させる。ミキにはできない要求を私が引き受けると思うか!!!おい!そうだろ!ポンコツ!!」




「、、、、、」



白石さんは返す言葉が無くなってしまう。動けなくなった白石さんを置いていくようにエリザベスは扉をあけてこの部屋を立ち去った。左手は震えていて拳を強く握りしめている!




「大丈夫ですか!白石さん、、、、、いてててて!!」



「、、、大丈夫。あの人いつもあんな感じだから、、、」



僕は白石さんを守ってあげたい衝動から安静にしていなければいけないのにベットから飛び降りる。結局白石さんの体に勢いよく飛びついてしまった。その時僕の体の各部分は強く床に打って深い傷口に激痛が走った。

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