<第33話> ジョウホクの最期
6番街
1812小隊の合流やその後も様々な隊が駆けつけてきてくれたおかげでとりあえず押され気味だったジュウシンの攻撃を抑えることはできた。でもカイセイやナナミちゃんもボロボロになっていてパルサーの弾数もそろそろ底が尽きる、、、、
「!!!!」
「空が!!!」
大嵐になっていたジョウホクの中心部から雲が外側へ弾き飛ばされていきそのまま消えてなくなってしまった。エリザベスとミキ君が、、、
「どうなってんだよ!!エリザベスやミキは無事なのか?」
「たぶん、、ミッキーたちが倒したんじゃ??」
6番街の他隊員達も混乱し始めて戦闘中にも関わらず大パニックだった。
「5番街最終防衛ラインをジュウシン軍突破!!総員5番街に向かってください!」
指令室からだけど私たちもそんな状況じゃない!!
「6番街こっちも人手が足りない!!なんとかならないの??」
「援軍は全て行かせました。これ以上は無理です!」
新型を前衛にどんどん押していき次々と町を破壊していく。ヤバい!!どうしよう!!
「、、、こちらに政府軍が向かっています!政府軍の命令には従いなさい!!」
ウウウウウウーー!!!
「こちら政府軍!真下にワイヤーを下ろす。それに掴まれ!繰り返すワイヤーに掴まれ!」
軍事用ヘリの追撃用ミサイルでジュウシンの動きを食い止める。でもこんな状況でヘリに乗れるわけがない!でも政府の命令には従わなければいけない!その時通信機から激しい口論が聞こえてくる
「こちら政府軍だ!!!ジョウホク一帯を爆発する!アブトル全隊員にヘリコプターに乗るよう要請せよ!!」
「お待ちください!!ジョウホクにまだ住人が残っている可能性があります!!爆破はマズいですよ!!」
総司令がこんな丁寧な日本語で話しているのを初めて聞いた。政府の力はそれほど偉大なのか?
「そんなの構わん!!!ジョウホクなど所詮ゴミの塊にすぎない!ごみを燃やして損することあるか??だろ???貴様らにとっても我々にとっても良いことではないか!!そう思わないかアブトル総司令さんよ、、、ハハハ!!!!!」
「、、、、!!!」
「早くしろ!!お前の街がボロボロになるぞ!!!」
ピッ
「クソ!!!政府のやろー!!!あいつら人間じゃねーよ!!!あいつらに大切な人やものを守る優しさはねぇのかよ!!!」
「総司令!!!5番街バリケード全壊!!ジュウシンがこちらに向かってきます!!」
音声しか伝わってこないが総司令が相当頭を抱えてることが想像できる。指令室は大混乱状態だ。
「こちら総司令!全アブトル隊員に告ぐ!!政府軍のヘリコプターに乗り込め!!繰り返す!政府軍のヘリコプターに乗り込め!!」
「よくやった総司令さん!!私から提案がある。今回の戦闘記録を全て拝見させてもらったがジュウシン「セイガ」には周辺地域を火の海にするほどの威力があるんだな。私たちも念のために例の「カタストロフィ」を持ってきた。分かってるよな?ヘリコプターに積んであるアサルトライフルで「セイガ」を撃て。作戦違反するんじゃねぇぞ!違反したら前のようにはいかないからな!!」
私たちは総司令の言う通り上空を飛ぶ政府軍のヘリコプターに近づいた。真下には救出用のワイヤーが吊るされておりそれをつかむとスルスルと上へ引っ張られていく。あとは上から全員が乗れるよう軍隊の人とサポートして全員乗り終えたか人数確認をする。
「6番街全員乗りました!」
「4番街ヘリに搭乗完了しました!」
「5番街、、、OKです!!」
上から見てみるとかなりの数がいる。視界に見える限りセイガは3匹見える。
「それぞれの隊で攻撃するセイガを決め射撃の準備をするように!!」
「射撃まで60秒!」
「カタストロフィ燃料注入!!80秒後に起爆します!!」
「私たちは北方向のセイガ攻撃する!あなたたちは320度方向のを!」
「了解!!」
新型は遠距離手段がないので真下に体と体を重ねて塔を作ろうとしている。
「10!」
「9、8、7、6、5」
「4、3、2、1」
「射撃開始!!!」
うおおおおおおおおおおおおお!!
カイセイとナナミちゃんは政府支給のアサルトライフルで私は弾少ないパルサーでセイガを一斉に攻撃する!!
うおおおおおおおおおおお!!
セイガは弾幕の雨を受けて装甲が傷付いていき肉部分が露出しだしてきた!
わあああおおおおおおおおんんんんん!!!
セイガが苦しみの雄たけびを上げると同時に白く輝きだした!!
「カタストロフィ発射!!!!」
ヘリはすぐにジョウホクを必死に離れていく!
ヘリの窓から眺めてみると美しい青空にジョウホク一面が真っ白に輝き始める。地面は衝撃波によってひびが入り砂は外側へ弾き飛ばされていった。あまりにも大きすぎる爆発か衝撃音さえ聞こえなくなっている。空は盛り上がった岩石が流星群のように降り注ぎ、人がいた痕跡、、、建物は跡形もなく破壊された。
ミカサを守る唯一の方法、、、、最悪の選択だがこれ以外の選択肢はもう無い、、、
こうして世界がまた一つ終わりを迎えてしまったのだ、、、、、
To be continue,,,,,,




