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ドスン、ドスン、何か大きな生き物が近づく音がする。
???「次から次へと何だよここは、そしてどこなんだよここは!?俺はただ図書館で勉強をしてただけじゃないか!くそおおおおおお」
走って逃げる彼、そして彼を追いかける生物。
ここは日本でもアメリカでもアフリカでもない。現在私達が生きる世界とは全く異なる別世界、そう異世界だ。
???「ハァハァ、なんとか逃げ切れた。にしてもここは日本ではなさそうだな。アマゾンとかの熱帯雨林の地域か?それにしてはここは蒸し暑くもないしジャングルというより、綺麗な聖地の森というか…てか本でも見たことないぞあんな生物、気になるな。」
エルフ「誰だ貴様は!」ドンッ!急に火を放つエルフ。
???「うわっ、びっくりした!」
エルフ「貴様は何者だと聞いているここは聖なる森。我々エルフ族が代々守ってきた聖地だどうやって入った貴様は!」
???「ごめんごめん、俺も何がなんだか全く持ってわからないんだ!図書館で勉強していて知らない文献の本に興味が沸いたから開いたらいきなり…そ、そうだ!いきなり本がピカーって光って…。」
エルフ「本?なんだそれは」
???「本ってのはこういうもので…」
エルフ「なんだそれは魔術書か。貴様やはり侵略しに来たのか!我が魂を持って火の精霊をこの身にやどせ…」
???「うわぁぁぁあ!まてまて違う違う俺は魔法なんて使えねえよ!!助けてくれ俺はかずと!!!一ノ瀬和人だ!」
エルフ「ファイアボール!」
和人(あぁ、死んだ…俺彼女はもちろん…まだ読んでない文献もたくさんあるのにな…まあ、いいか)
ボンっ!
……
和人(あ、あれ…?生、生きてりゅ?)
エルフ「な、なんだ??今のは…確かに私が打てる最大の力で火球を放ったはず…おい貴様!なんだ今のは」
和人「はへ?すみません、ぼ、ぼ、僕にもなんだか分かりません…」
和人(な、なんだよ、俺何もしてねえよ…てかできねえよww)
エルフ(ふむ…こいつ嘘はついてないようだな…)
しばし、時間が流れる。
エルフと和人は立ち呆けたまま。
???「ヴォォォ」
エルフ・和人(!?)
和人「なんだ!今のは!」
エルフ「この森に住む龍の遠吠えよかなり近いわ。」
和人「さっきのやつか!?」
エルフ「さっき?あなた龍とあったの?よく一人で生きてたわね」
和人「あぁ、死んだと思いながら走って逃げたんだよ」
エルフ「逃げるって龍はすごく速いのよ?」
和人「そうなのか?普通にごちゃごちゃ走ったんだがな。」
エルフ(本当に何者よ、こいつは。)
エルフ「まあいいわ、逃げるわよ。」
和人「お、おう??」
走りだす和人とエルフ。
エルフ「ちょ、はや、速いわよ待ちなさいよー!」
和人「え、あぁ、すまん。」