第一章「日常」
まだ殆ど書けてないですがまとまった時間があるときに不定期で載せていきます。
また、今度今考えてる小説も載せるので是非そちらも!!
俺はルックスもスタイルも学力も運動神経も、誰にも負けない自信がある。いわば俺は完璧な人間であるということなのだ。と、世界が180度回転しても真実にはなりえない嘘を好き勝手吐けるのが作り話の良いところである。
その作り話を聞いた俺のクラスメイトは、お前はルックスもスタイルも学力も運動神経も誰にも勝てないレベルなのだから、世界が180度回転し全ての事象が正反対になったらそれは真実になりえるのではないか。などと冗談なのか本気なのかわからない表情でぺちゃくちゃと長ったらしく言った。
時は7月。そろそろ夏休みといったところだ。しかし残念ながら今俺はその口の悪い友と電車を同じくして通学途中である。早朝だというのにこの暑さ。俺は一瞬地球を恨んだが、節電中と書かれた紙が視界に入り怒りの矛先を変える。全く、通勤通学時間にエアコンを効かせてくれない鉄道会社とは何なのか。
しかし仕方のないことなのだろう。あろうことか政府は国民全員にこういった迷惑をかけてまで"アレ"の研究資金にまわしているのだから。将来100%国民のためになる、と税率まで上げてしまった政府にとって確実な勝算があるのだろう。でなければ国民の猛反対を押し切り権力で物事を進めるという独占政治のような暴挙には出まい。我々の生活は苦しくなる一方でストレスもピークに達したというところだろうか。だが不平不満を口にする者はいない。もちろんそういった行動をとる者も。もしもそうすれば適当な理由をつけられて牢屋行きだからである。この国は変わってしまった。もはや白石正造総理の独裁国家である。
いつから変わってしまったのだろう。