ギルドにて2
「なんで絡まれてるんですか?ミスティアさん?」
「こいつらが、この子に絡んでたから!助けようと!」
確かにミスティアの後ろには13歳から15歳くらいの女の子が二人いた。
「僕は外獣とか敵には兎も角、平和主義なんで喧嘩とか嫌なんですけど。」
「そうは言っても…」
「向こうが割り込んできたんだもん!悪いのは向こうよ!」
「何があったんですか?」
「そっちの後ろの二人が絡んで来たんだよ!」
少女二人組の話を聞くと、少女達がクエスト掲示板を見ていた。自分達が出来そうなクエストを探していた。二人はまだ経験があまり無かった。だから実力にあったクエストを探す。良いものを見つけたので貼り紙を剥がして受けることを受付にだそうと考えた時だ。
「ちょっと良いですか?貼り紙剥がして良いんですか?」
「剥がして受付に持っていくのよ。それが受ける意思表示になるから。」
「そうですか。いや、続けてください。」
少女達が剥がそうとした時、男が先に剥がして、持っていった。少女達が自分達が先に見つけたと主張すると、仲間を呼ばれ、争奪戦になった。
「そしてミスティアさんが仲裁として守ろうとしたと言うことですか?」
「うん。あってるわよ。それで。」
「そうですか。」
納得はしたが正直遅い少女達と男達、どちらに味方するかとなると悩んだ。何故ならどちらも悪いとは言えないような気がするのだ。ナンパ目的で男達が絡んで来たとかなら女の子達の味方を躊躇なく出来る。しかし、少女達が遅いからこうなったのだろう。勧善懲悪や、品行方正とかの良心や、正義感は一切無いと言うことはないが、弱い者の味方をし続けるということは無い。正義と悪は単純では無いのだ。
「坊ちゃんよお!どうすんだよ!お前がどちらに着くか決めないと物語進まねえんだぞ!」
「メタいな。あなた方もそう言うのわかるんですか?」
「はっ!兎も角俺たちに初心者どもが歯向かうなよ。俺たちは全員レベル50以上何だよ!」
その発言を聞き、司は味方する方を決めた。
「では彼女達を守りましょう。あなた方は僕の敵です。」
「ほう。決めたか。だが何故そちらに味方する?」
「単純ですよ。僕は強い人達と戦う方が好きなんですよ。その為なら弱い人の味方でもなんでもしますよ!」
確かに彼は確固たる正義感などはない。故に人助けは積極的ではない。しかし、闘争心は別だった。戦うなら弱い者より強い者が良い。そう言う性格だ。
「上等だ!オラァ!」
男はギルド内にも関わらず、剣を抜く!司も咄嗟に身構えた!
「そこ!ギルド内で武器抜いて戦闘とかしない!危ないだろ!」
「「すいません。」」
ギルド職員に怒られた。
「締まらないわね。」