【第四話】
なかなか1話あたりの分量を増やすことができない〜〜
だけどやる気は十分だ〜〜!
その頃、青木 和人が撮った写真はとある人物の所に送られていた。
魔界そこは、普通の人族では決して立ち入ることなどできないところである。常に地表からマグマが吹き出していたりいきなり氷点下を下回るなど大変住みにくい場所である。そんな中を悠然と歩いているのは、魔界に住む屈強なモンスターであるデーモンやジャイアントデビルなどである。
多くの人は、サキュバスやインキュバスなどの小悪魔たちも多く住んでいると思っているがそれは間違いであり、それらの小悪魔などは魔界での生存競争に敗れ人間界で人間を襲うようになった言わば劣等種なのである。
そんな魔界を統治する絶対の王がいる。それは魔王である。魔王は魔界で最強のものがなる。その選定の方式は、魔王候補による決闘で最後に勝ったものが真の魔王となる。
この世界の魔王であるアリメダは、一見美男子のように見えるが実は女性であり、さながら男装の麗人である。髪の色は黒で瞳の色は紅色である。その姿を見たものは、男女問わず魅了してしまうだろう。
アリメダは、神から送られてきた数枚の写真を見ていた。
『ほぉ〜〜、コイツはイイな。他の奴とは明らかに異質な存在だな。コイツは、遊びごたえがありそうだなぁ〜』
アリメダは、青木 和人の写真をみて獲物を見つけたネコのような目になり、僅かに口角を上げていた。
『魔王サマ〜、そんなにその人間はイイのですか?そのような人間如きの相手など捨て置けばイイのですよ。それに魔王サマには私がいます。』
そう言ったのはメイドの姿をした金髪で瞳の色が真っ赤な可愛らしい少女である。よく見ると喋っている時に時々鋭いキバがみえ、背中にはコウモリのような羽がある。
『マリーには、感謝している。私の服もお前が作ってくれるからな。それにお前のことを好んではいるが、それとは趣向が違う。コイツは私の良きライバルとなってくれそうだからな。』
『分かりました〜。ところで魔王サマ〜。魔王サマが来ている黒のタキシードは、お造りしてから結構経ちます。新しい物をお造りしたいのですがよろしいですか?』
『そうだな、マリーよ頼む。この人間に会うのに恥ずかしくないように立派な物を頼む。』
『了解ですっ!』
メイドのマリーは、魔王の間を出た後、
『魔王様を惑わすとは、重罪。見つけたら即嬲りゴロシて差し上げます。』
とさっきまでの口調とは違い、表情も柔らかなものから憤怒の表情へと変化していた。
話しは、地球にいる青木 和人に戻る。
彼は自分の黒歴史がだれかに送られたことによるショックで気を失っていた。そしてショックから回復した時にはもうスマホの充電が無くなっていた。幸い腕時計をつけていたので確認したところ黒歴史送信事件からそんなに時間が経っていないことがわかった。あのアプリは相当電力を消費するらしい。
気がついた時には砕けたコンクリートの壁や地面、血痕までもが元どおりになっていた。
(あれは、夢だったのか?そしてどこまでが夢なんだ?)
とりあえず今日は、疲れたので家で寝ることにした。寝る前にスマホの充電を済ませてから布団に入った。
主が寝入った後、スマホはとあるアプリの機能をついに実行する。
【異世界転送】
スマホの画面にはそう書かれていた。
部屋の中に大きな魔法陣が彼を中心に出現し、一瞬光ったかと思うとそこに彼の姿はなかった。
彼の意識のないまま異世界への旅が今始まる。