【第2話】
連続投稿です。
『なんか最近スマホの調子悪いな〜、ゲームとかやろうとするとロード時間がやたら長いし、時々アプリ落ちるし、そろそろスマホ変えた方がいいかな?』
スマホの調子の悪さに文句を言いつつ俺は目的地への歩みを進めた。
バイトに電話してから時間が経ち、初仕事の日になった。未だ仕事の内容ははっきりとわからないことを不安に思い、電話で再確認したところ今日は、初日なので今から会う人が簡単に説明してくれるらしい。
『しかし、待ち合わせの場所がこんな誰も来なそうな路地裏とはちょっと不安だな。本当に来るのか?』
少し不安に思いつつも行くしかないので、目的地へ向かっていった。
この時までならとり返しがついたのかもしれない。もし、スマホを家に置いたままだったら、もっと健全なバイトだったら後の結果は変わっていたのかもしれない。しかし、この時の俺はそんなことなど気にせず大きな過ちを犯してしまったのである。
路地裏に着くとふとスマホが震えだした、メールかと思い画面を確認するとそこには、解読不能な文字列が表示されるだけだ。
(こういう時ってどうすればいいんだっけ?取り敢えず再起動すれば問題ないか⁈)
そう思いつつスマホを再起動してみると普段通りのホーム画面が表示されていて、さっきのような現象は起こっていない。
『フー、一瞬びびったけど大丈夫みたいだな。よかった、買い直すようなことになったらバイト代がパーになっちまう。』
(安心したはいいけどちょっとトイレ行きたくなっちまったな。時間もまだありそうだし近くのコンビニで借りてくるか)
安心してしまったのか急にトイレに行きたくなってしまう。ちょうどこの路地裏はコンビニのすぐ近くだったので特に支障はなさそうである。スマホを尻ポケットに刺しトイレへと向かう。
その時、青木 和人は気がつかなかったがまたも解読不能な文字列が表示される。その後画面に日本語で『残リ時間アト・・・チョット・・』という文字が表示されその後画面は真っ黒になった。
無事トイレを済ませて路地裏に戻るとそこは、砕けたコンクリートの壁や地面飛び散った血痕などがあるが不思議と誰も居ないといったまるで台風が過ぎさったような状態であった。
(うぉ〜俺のトイレ行っている間に何が起こったんだ⁈ヤッさん同士の抗争か?それとも他の何かか?俺のいない間に何が起こっただよ〜。このバイトってこんな危険な事やるのかよ。まさかここまで危険だからそこそこ時給が高かったのか?でも8時間もバイトするくらいなのだからそこそこ健全なバイトじゃないかと思ったんだけど⁈というか8時間もなにやってればいいんだよ⁈⁈俺の信頼を返してくれよ!せめて誰か俺に説明プリーズ!!)
驚きのあまり頭の中で凄い速さで考えを巡らせていたがやがてとにかくバイトと警察に連絡をしないといけないと思いスマホの電源を入れるとスマホに見知らぬアプリがインストールされていた。
そんな事よりも早く電話をかけようとタッチするがスマホが反応しない。
(なんでなんだ、さっきまでは動いていのに・・。再起動してなおったんじゃないのかよー〜〜)
すると今度は勝手に、新しくインストールされたアプリが起動する。
(な、なんだ、こいつ動くぞ!)
アプリの起動画面には何やら魔法陣のようなものがあり、真ん中に五芒星がありその頂点に一つ一つ紫色のトーチのようなものが描かれていた。
(こんな、厨二全開のアプリ俺は入れた記憶がねぇー!こんなアプリ持ってるの誰かに見られたら次の日から【厨二】というレッテルがつけられ陰で噂されてその後も・・・・・・・・うぉ〜〜!やめてくれ俺の黒歴史勝手にできるのはヤダー!!
俺には、そんな趣味チョットしか無いんだ〜!)
そんな悲痛な考えなど露知らずアプリは完全に起動を果たした。
その画面には、・・・