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One Route Online  作者: 向日葵
~ログアウトを目指して~
12/25

ほしねこ最強 シナリオ4,5

間に合わなかったぁぁぁぁ!!(土下座)

毎回宣言通りに出来なくてすみません…。

後、ユニーク1000人超えました。

1000人と言う事で取り敢えずお礼を。ありがとうございます!次の目標は2000人ですね(

「ユウはお仕置きとして、今日一日中シナリオをして貰う」


 アキの魔の手から逃れる事が出来たほしねこが不機嫌そうにそう言う。


「一日中って言ってもな…」

「大丈夫。 一応GMだからどうすれば効率的かとか解ってるから」

「で、でもほらレベルが…」

「そのレベルなら本来15くらいまでクリア出来る」


 その言葉に唖然とするユウ。2日掛けてようやく3つクリアしたと言うのに、その5倍を今日一日でやるつもりか、と少し眩暈がした。


「安心して。 シナリオをやってくれれば、現実でも仮想でも酷い事はしないから」

「グラビティ使いながら言うセリフじゃないとだけ言っておいてやる」

「え?エンシェントファイアも欲しい…? 仕方ないなぁ…」

「さて、シナリオに行こうか…」


 満足げに頷くほしねこ。脅してまでさっさとユウをログアウトさせたいと思うのがほしねこの信条である。

 取り敢えずトランクィッロまで戻り、ゴブリンの巣窟へと向かう。道中の敵はユウの太刀スキルのレベル上げの為に、ほしねこは手を出さずに黙って見ていた。

 ゴブリンの巣窟の前に着き、ほしねこが口を開く。


「…特定のスキルだけを上げたいなら、エンチャントも身体強化バフも幻影も使わない方が良い」

「あぁ…。 だからシキみたいに45で100にならない訳だ…」

「多くの人はそれを知らない。 でも、知っていたら45あたりで100にはなる」


 55の時点でほしねこは火、氷、地、杖、サーチのスキルレベルが100に達している。まぁ、ほしねこの場合、何処でどう狩りをすれば効率が良いかとかが良く解るから例外ではあるが。


「それじゃ、行こ」

「りょーかい」


 IDを示す青い光に飛び込む。到着したのはゴブリンの巣窟だ。


「ユウ。 私はサポートに徹するから、貴方は太刀と幻影を100にして」

「なんで幻影もかは知らないが、了解だ!」


 ほしねこがグラビティを発動し、周囲のゴブリン達を制圧する。


「【縮地太刀・複】」


 太刀の上位スキルを発動させる。

 まず、目的の相手を目にも止まらぬ速さで切り抜け、次のターゲットを同じように切り抜ける。それを5回繰り返すのがこのスキルだ。


「ユウ、マジシャンは私が相手するから、追加のファイターお願い」

「おう」


 ユウが追加のファイターに駆けだすと同時に、ほしねこは詠唱省略した【アイシクル・リンゲージ】を発動させる。詠唱を省略すると、凄まじいまでのMPを使用する。

 上空から氷の雨が降り注ぎ、敵の周囲は氷の壁に覆われる。止めに地面から極太の氷が突き出し、範囲内にいた敵を一掃する。


「【縮地一太刀】、【一刀六撃】」


 ユウも負けずに中級技の連撃でファイター達に挑む。

 複の着いていない縮地一太刀は一度だけ相手を切り抜けるスキルだ。複が付いていた場合、先程の様に5連続で切り抜けるスキルになる。

 ファイター一体を切り抜けた後、背後からの一刀六撃。そして、おまけとばかりに一閃も放つ。ファイター達はそれで全滅した。


「ほしねこ強すぎだ…」

「…褒めても、許してあげない。 シナリオ続行」

「そんな意図は無かったんだが…」


 言いながら奥に進む。シナリオ5と重なっているせいか、ボス部屋にたどり着くのは速かった。


「此処はボスゴブリンがそれぞれと取り巻きがいる。 私が全力出すから、巻き添え食らわないでね」

「巻き込まないでくれよ…?」

「行こ」


 ほしねこが扉を開く。扉が開いた事に気が付いたボスゴブリンとその取り巻きが此方に向かってくる。


「数秒だけ止めて。 【全てを焼き払う古代の炎よ……」

「【一閃】」


 ほしねこはMPを温存するために詠唱を開始する。それを援護するように一閃で迫りくる相手をノックバックさせる。


「……今一度此処に具現し、我が敵を焼き尽くせ。 エンシェントファイア】」


 ほしねこの詠唱は難なく完成し、エンシェントファイアが発動する。

 ユウは足元が赤く光ったので直ぐ様その場から飛びすざると、エンシェントファイアの効果範囲からギリギリ外れた。


「おい、絶対狙っだだろ…!」

「【極寒の精よ、全てを凍らせそれらを無に帰せ。 アイシクル・リンゲージ】」


 ユウを無視してアイシクル・リンゲージを発動。氷が収まった時にはすでに部屋の中にいたゴブリンはあとかたも無く消し飛んでいた。


「…強すぎ、だろ」

「リアル感覚でこれをされたくなかったら、私に従うべき」

「だからそれは脅しだっ!」

「ほら、次に行く」


 部屋に現れたポータルを使って転移する。転移した先は、シキが言っていた通り???と言う名前の場所だった。そしてそこにはウォリアー、シャーマン、シールダーの姿も見受けれた。


「ユウ」

「なんだ?」

「絶好のスキル上げポイント」

「そうだな」

「さぁ、行くの」

「俺1人にあの数やらせるのか!?」


 ファイターが10体。ボス×2

 アーチャーが5体。ボス×2

 マジシャンが5体。ボス×2

 ウォリアーが10体。ボス×1

 シャーマンが5体。ボス×1

 シールダーが10体。ボス×1

 無理だ、と分かってしまう。取り巻きが合計で45体。ボスが9体。合計54体だ。


「粉砕骨折の努力が必要」

「それを言うなら粉骨砕身だからな!?」


 恐ろしい間違いをするほしねこに突っ込むユウ。

 このやり取りをしている場所はギリギリ相手の索敵範囲外の様で、攻撃はされていない。


「いいから、行くの…!」

「うわ、押すなって、うわああ!?」


 ほしねこに突き飛ばされ、敵の索敵範囲内に入り、54体全てのターゲットを取ってしまう。


「安心して。 直ぐに援護するから」

「それを早く言っといてくれ!」


 1つの塊の様に襲いかかってくるゴブリンの集団。中でも面倒くさいのはシャーマンだ。STR、INT、DEXのデバフを掛けてくる。AGIが下がらないのが唯一の救いか。

 全てのターゲットを引き受け、取り敢えずほしねこが参戦しやすいようにするため、集団の後ろのマジシャンに向けてスキルを放つ。


「【縮地太刀・複】」


 実はこのスキル、切り抜ける敵の前に敵がいたらそれらも巻き込む特性を持っていたりする。それを5回繰り返すのだから、相当なHIT数になる。結果的に相手の 背後に出る事も出来る便利スキルだ。

 背後に抜けた時、ログにシステムメッセージが入った。


【太刀スキルが60になりました!】


「早ッ!」


 驚いていると今度はほしねこからチャットが入る。


『このレベルだと、これが普通。 グラビティで抑えるから5秒で全滅させて』

「え、無理じゃね!?ってかなんで5秒!?」


 此方の声は届いているのか、ほしねこからの返事はチャットで来る。


『太刀の60スキルを使って。 AGIが関係する最強スキルだから。 出来るだけ遠くの敵を狙ってね。 5秒なのは例えMPMAXでもそれでMP切れるから』


 そのチャットが届くと同時に、この空間にいたゴブリン達は一斉に地面に押さえつけられる。ほしねこがグラビティを発動させたのだ。後まったくどうでもいい事だが、ほしねこのチャットの速さが尋常ではない。3秒くらいで帰ってくるのだから。


「良くわからんが、行くぞAGIに関係する最強スキル--らしいもの!」


 ユウはほしねこに言われた通り、ターゲット出来る範囲内のギリギリのゴブリンに向けてそのスキルを放つ。


「【神速之太刀】!」


 システムに動かされるままにユウは動く。が、自身が移動した事に気付いたのは移動が終わってからだった。


「え、どうなった!?」


 目に映る景色から、ターゲットしたゴブリンを切り抜けたのだろうという感覚はあった。

 ユウが慌てて振り向くと…。


「え…」

「流石、全スキルのAGIに関係するなかで最強のスキル…」


 ほしねこが感心したように呟く。

 そう、ほしねこの声が届く距離に来ようと思ったら先程の取り巻きを全滅させる必要がある。

 --振り向いたそこには、ボス系のウォリアー、シールダーしか残っていなかった。


「これは、私がやる。 【大地よ、その身を砕き我の道を塞ぐ者にその一撃を与えよ グランドデストロイヤー】」


 ほしねこの詠唱が終わると同時にボスゴブリンがいる地面に鋭い亀裂が入る。それは次第に広がり、ユウ達の足元まで及ぶ。その半径、おそよ20m。

 その亀裂から白い光があふれ出し、地面が爆ぜる感覚。何故感覚かと言うと、眩しすぎて見えないからだ。

 鈍い振動。それと同時に光は治まった。


「ほしねこ、強い(確信)」

「さ、次のシナリオ行こ。 太刀もまだ100になってない事だし」

「…太刀のレベル78って、一気に18も上がってる!?」

「あぁ…。 さっきのスキル、敵が多ければ多いほど威力が下がってHIT数が増えるスキルなの」

「威力下がってあれなのか?」

「うぅん。 合計威力的には下がった以上のダメージになる」

「だからこんなに一気に上がったのか…」

「ちなみに45体を巻き込んだから合計HIT数は45の2乗………2025HIT」


 その途方も無いHIT数にユウはもう唖然とする事しか出来なかった。

 しかし、ユウは少し気になる事があったので聞いてみる事にする。


「なら、そのHIT数で倒せなかったあの2体は…」

「ただ単に離れてたからだね」

「えっ」

「近ければ死んでたと思うよ?」

「……」


 こんなチート級スキルがスキルレベル60で手に入っていいんだろうか、と思わなくもない。


「ほら、早く行こう?」

「あぁ…って時間は--」

「安心して。 まだ午前9時、だから」


 にこりと可愛らしい笑みを浮かべるほしねこ。だが、ユウには悪魔の笑みに見えてならない。


「まだまだ、シナリオをする時間は、ある」

「くっそぉ! 俺は自由の為に戦うぞ!」

「おいで、ユウ。 太刀なんか捨てて掛ってきて」

「それは無理だ!」


 そんな事を言いながら取り敢えず外に出るユウとほしねこ。



 シナリオ4、5クリア。

 残りシナリオ95。

この話であって前で無いのはおかしいのでエンシェントファイアの詠唱を追加しました。

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