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エピソード4
「あっ!青川様!」
元気な声に振り返れば、陰流学園幼少組の子達がこっちに走ってきていた。
「おーお前ら、元気にしてたか?」
「うん、誰も風邪を引かなかったよ!!」「あのね、若様がね、満がね、帰ってこないってね、文句言ってたよ、それでね、嬢様がね、宥めてたけどね、途中でね、弓川様がきてね、ラブラブしてたらね、若様がね、しっしってしてた。」「それでね、青川様が来てね、どこかに連れてったよ」
子供たちが競うように話し出す。そして、
「「「奥様とね妻方様がね、怒ってたよ。」」」
「あ、は、は、は。知りたくも無い情報をどうもありがとう。」
引きつった笑みを浮かべて、弁解のために桔梗の部屋に急ごうとした瞬間、辺りが暗くなり、意識が途切れた。