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東方転犬録  作者: レティウス
観察する紅魔郷
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かつてよりありし母

みなさん、あけましておめでとうございます!


アンケート結果!


第4位・・・1票【卑弥呼】【玲央】


第3位・・・2票【真理】【椛】


第2位・・・3票【清明】


という結果になりました。


栄えある、第1位は?



















 めんこいのぉ、めんこいのぉ。やはり子供とは可愛いものじゃ。


 今、妾の乳を必死に吸いついているわが子を見ると、ついつい頬が綻んでしまう。


 やった奴はというと、何をとちくるったか妾が孕んだにも関わらず襲ってこようとしてきおったから、おいしく頂かせて貰ったが。


 しかし、もう記憶すらできないほど昔から存在している妾でも、結局産まれてくる子はただの犬ばかりよなぁ。


 育てているうちに、己の中の力を自覚して妖怪として覚醒したという子は何匹もおるが、産まれたその時より妖怪であるというのは、結局2人だけか。


 別に、そのように産まれてきてほしいというわけではないのだが、初めて妖怪として産まれてきたわが子を見たら、今度は?と期待してしまうのも無理はないだろう。


「名前はなんといったかのぉ……確か妾と似た名を上げたような気がするが」


 特に思い出されるのは、妖怪のまま産まれてきた初めての子だ。


 産まれた瞬間から言葉を解し、その後も妾の話にかなり理解を示しておった聡明な子。


「そうだ、そうだ。理を解するという意味で真理と授けたのだったな」


 妾の名が、この世の理だとすれば、あの子は理を解しそれを越えてほしいと思ってつけた名だ。


 まぁ、あの子が生まれた当初は確か一度漢字文化など一切の文化が排していた頃だったはずだから、名に意味を持たせてもあまり役に立たなかったな。


 まぁ、その後、再び文化が進めばかつてのような文明が起こるのはなんとなくだが予感があったからそのまま教えてしもうたが。


 ただ、力をもった妖怪として産まれたわけではないから、妾の元から旅立った後、くたばった可能性が否定できないのがなぁ。


 しかし、あの子は最初から能力もちだったはずだから案外なんとかなっているかも知れんが。


 妾の操る【群を司る能力】は群れをなす動物ということで、妾の種族にふさわしい能力だったが、あの子はそんな種族とは全く関係ない能力を有しておったからな。


 ぶっちゃけ、あの能力を使いこなせるならば敵は早々におらんだろう。


 聡い子だから何だかんだとのらりくらりと危険を回避しながら現在も生きているような気はするがのぅ。


「ピィー」


「おぉ、よしよし。ほれ、眠るがよい。そしてすくすくと育つのじゃよ」


 妾の乳を飲んで満足したのか、声を上げる子たちを能力を使って安らかに眠らせてやる。


 いつからかは覚えておらんが、いつの間にか能力が進化しておったのには驚いたものだ。


 長き年月を重ねた故に暇つぶしでいろんなことに手を出しては力を手に入れ続けたが、何だかんだと結局のところ全てを教えられたのは真理だけだったのぅ。


 他の子たちは妖怪故か乱暴者も多かったし、最初から妖怪として産まれたもう一人の子などは、何やらわけのわからんことをほざいておったのぉ。


 確か……オリ主がどうたらこうたらとか?昔、永琳の奴が集めておった小説のうちのいくつかにそんなことを書いてあったものがあったようななかったような?


「そういえば、永琳の奴は元気にしておるかのぅ」


 愚息のことによりたった一人の友人の名を思い出し、たまたま綺麗に映し出されている月を眺める。


 あの時はまだまだ幼き子供じゃったが、今はもう立派になっとるかのぅ?


「いやいや、人間の生は短かったな」


 成長した姿を思い浮かべようとして、気づいた事実に頭を振る。


 彼の者たちが地上を捨て去り月へと向かおうとした時、永琳は妾も一緒にと言ってはくれたが、妾自身が群れることを好まぬということと、あの者達の顔が気に食わぬという理由で断ったのだがな。


 月へと赴けば寿命からの束縛から解き放たれるとかぬかしておったが、たかだか重力からの束縛を抜けたくらいで不老長寿になれるとは甚だ考えられんし。


「まぁ、永琳のことはともかくとしてあの愚息は本当になにをやりたかったんじゃか」


 こちらをじっと見つめているなと思って違和感を感じ取れば、なにやら妾に対して魅了の術を使っていたと知った時は呆れかえったものじゃ。


 確かに能力として覚醒したあの魅了は中々に愉快で使い込めれば有益でもあろうが、たかが産まれて間もない子供に引っかかるほど妾は耄碌しておらん。


「しまったの。真理の奴に能力の応用と使用度による違いを説明し忘れたかもしれん」


 能力は使えば使うほど強力にもなるし、応用範囲も広がってくる。応用も、常識に囚われずに、自由な発想を持って使えることができれば、それに応えてくれる。


「ふぅむ……何やら真理のことを思い出してみたら会いたくなってきてしまったぞ?」


 巣立っていったわが子のことは分かれるその時まで愛おしく大事に育て、あとは無事であることを願うだけで、その後は会おうと考え無かったから妾としては驚きの結果じゃな。


 だけど、気になってしまうと確認できるまでもやもやが残るのも事実。


 くたばっているかいないかでも分かればいいんじゃが、真理はあれでかなり変わっておったからのぅ、足跡をたどるのは難しそうじゃな。


「まぁ、まずはこの子たちをシッカリと育てたあとのことじゃな」


 もしかしたら、一時的な興味だけですぐに忘れてしまう程度かもしれんしのぅ。







「ふむ……無事に生を謳歌しておくれ」


 最後の一匹が妾と離れるのを名残惜しそうにしながらも、無事に巣立って行ってくれた。


 それを、見守りながら一年程度前に思いついたあのことを実行に移すことにする。


「さて、真理はどこかのぅ。世界は広い。もしかしたら、大陸あたりにでもいっておるのかの?」


 妾の毛色とは違う真理のことじゃ、この日本という国ではなくむしろ外側の国でのほうが生きやすいのも事実じゃし。


「まぁ、まずはゆっくりと日本を周り、みつからなければ大陸にいってみるかのう……むっ!」


 そういって、歩き出すと目の前に中々壮健なオスが。


「もし、よかったら、妾と子作りせんか?」


 真理?あとじゃ、あと。まずは子作りが終わった後考えよう。

ということで、第1位は真理の母の森羅でした!


ぶっちゃけ、適当に作ったのになんでこんなに人気が出たのか、私としては驚きですw

ビッチ設定がよかったのかな?


今回の話は母親からみた真理の印象回という感じにしました。

子作り大好きだけど、子供も大好きという裏設定があったのでいいかなぁと。

そして、なにげに永琳とは知り合いではなくて友達という。


などなど、じつは細かい設定自体はあったのですが、再登場予定はあったりなかったりでしたので、いい機会でした。


オリキャラとしての主要人物たちの裏話などは実は結構構想自体はできていたので、今回のアンケとは関係なく転犬録が終わった後、出すかも?(終わるのかは不明)

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