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東方転犬録  作者: レティウス
幻想郷生活篇
72/115

特別番外編2

100万PV達成記念のお話です。


これを読むに当たって以下の注意点がございます。


・台詞が多いから基本的に台本形式

・時系列を無視しているために、本編に出てきてないキャラが出てきます

・この小説の特徴のギャグ調になっています








おk?








それでは、どうぞ

 昔、あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました。


真理「ばあさんや、わしゃ山へいってくるぞ」


紫「まちなさいよ!なんで、私がおばあさん役なのよ!」


慧音「世界の真理だ」


紫「ふざけないで!また、周りからBBAって言われるじゃない!」


真理「お前もいい加減諦めろよ」


紫「何をよ!それに、私より年上の女なんて沢山いるじゃない!」


真理「おい、紫後ろ」


紫「なによいったい……はっ!?」


 真理の言葉に後ろを振り向いた紫にまっていたのは、それはそれは恐ろしい笑顔をした女性人であった。


真理「はいはい、お前等、とりあえず劇が終わるまでは待っていろ。紫も諦めろ」


女性人「は~い」


紫「わかったわよ……」








真理「ばあさんや、わしゃ、山へ狩りへいってくるわ。今夜はがっつり肉が食いたいからのぉ」


紫「それじゃ私は、溜まった洗濯物を……藍行ってらっしゃい」


藍「なぜ、ばばあ役なのに式神を持っているんだ?」


 おじいさんはなにやらアグレッシブに山へ、おばあさんは寝っ転がりながら式神へと指示を出していました。


藍「やれやれ、こんなことでいいのだろうか?」


 おばあさんの式神がぶつぶつと文句を垂れながらも、川で溜まった洗濯物を洗っていたら上流より大きな桃がながれてきました。


藍「なんだこれは?大きすぎて逆に気持ち悪いな」


 式神は流れてきた桃を見送りながら、そんな感想を洩らしながら言い付かった洗濯をせっせとがんばりました。


慧音「おい!回収しろ!」


藍「安心しろ、ニート(紫様)が回収した」


紫「何かしら?とてつもなく酷いこと言われた気がするけど」


 そんな調子で、おじいさんと式神が一仕事終えて、家に変えるとデカイ桃が茶の間に置かれていました。


紫「どうよ!私だって、やれるわよ!」


 おじいさんと式神が居間につくとおばあさんはドヤ顔でそんなことをのたまいました。しかし、言われたほうはというと、なにやら呆れ顔です。


真理「はぁ、お前な?いくら何でも大きすぎだろ?食い終わる前に腐るぞ」


式神「というよりも、働け」


 そんなドヤ顔のおばあさんに、おじいさんと式神の言葉の槍がおばあさん目掛けて飛んでいきます。しかし、言われたおばあさんといえば


紫「大丈夫よ。新鮮と腐る手前の境界をいじって腐らなくさせればいいんだから。あと、藍は後で覚えてらっしゃい」


真理「あっそ、んじゃ邪魔だからとりあえず斬るか」


藍「そうだな。このまま置いておくにも邪魔だしな……逃げ切ってみせる」


 そういうと、おじいさんは台所から包丁を持ってきて一気に振り下ろしました。


妖夢「ぎゃぁぁぁぁっ!?」


 な、なんと、桃が割れると中から女の子が生まれてきました。


真理「これは美味いのだろうか?」


藍「おまえ、人食いじゃなかっただろ」


真理「これも桃じゃないのか!?」


藍「常識的に考えろ!」


 おじいさんのボケに式神がツッコミを入れます。おばあさんはそんな二人をほっておいて、われ先に桃を美味しそうに食べています。


真理「とりあえず、桃から生まれたから桃太郎でいいだろ」


藍「ひねりも何もないが、いいんじゃないか?」


妖夢「それよりも!もう少し大人しく斬ってください!ほ、包丁が目の前を通り過ぎた時は本当に怖かったんですよ!?」


 生まれた子に名前をつけたおじいさんと式神のそんなのほほんとしたやり取りに生まれた桃太郎が文句を言います。


真理「知らんよ」


藍「おまえ、爺口調やめるの早すぎだろ」


真理「めんどくせえ」


霊夢「ちょっと待ちなさい!」


真理「今度はなんだよ」


霊夢「なんで、妖夢が桃太郎役なのよ!そこは、主人公である私でしょうが!」


真理「だってお前、刀なんか使わないだろ?使うのがそいつで丁度よかったんだからさ。あと、メタなこと言うな」


霊夢「刀なんて無くていいでしょうが!そんなもん無くたって鬼退治できるわよ」


真理「ネタばれすんなし。いいから、お前は自分の役に戻って待っていろ」






 そんなこんながありながら、桃太郎はおじいさんと式神のもと、すくすくと育っていきました。おばあさん?あれに期待しちゃダメですよ?


紫「ちょっとナレーション!失礼でしょ!私だって出来るわよ!」


 嘘言うなし。っと、失礼しました。そして、桃太郎は小さい頃からとても正義感が強く、元気なことして育ち、誰がどう育てたのか村の皆さんも不思議なくらいでした。


妖夢「おじいさん!」


真理「どうした?」


妖夢「近頃、なんだか鬼が暴れていると噂なのですが」


真理「そうみたいだねー」


妖夢「なんで、そんなのんきなこと言っているんですか!?」


真理「だって、まだ襲われてないっしょ?だからねー他人事だよ」


妖夢「だったら、私が退治してきます!」


真理・藍「言ってらっしゃい」


妖夢「送り出すのはや!?てか、きびだんごください!」


真理「そんなもの、無いよ」


妖夢「ない!?え?だって、それじゃ話すすまな……」


藍「これでいいだろ」


妖夢「これって私が入っていた桃じゃ……」


真理「だから食いきれないって言ったのにな。とりあえず、それでなんとかして」


藍「ほれ、とっとと出て行け。お前がいなくなれば後はのんべとニートだけだから夕食の献立が楽になるんだ」


妖夢「う、うわーーーん!こんな家出て行ってやるーーーーっ!」


真理「あいつらによろしくな~」


 おじいさんと式神に暖かく(?)見送られながら、桃太郎は鬼退治へと出かけていきました。おじいさんの最後の意味深な言葉など、桃太郎には届くことはありませんでした。






文「あやややや、そこにいるのはもしかして桃太郎さんではありませんか?」


 桃太郎が旅に出て少しすると、頭上から声がかかります。声につられて桃太郎が上を向くとそこには一匹の鳥が降りてきました。


妖夢「貴女は、鴉天……雉じゃないですか、どうしたのですか?」


文「なんでも、桃太郎の貴女が鬼退治にいくと聞いて、取材として同行しようと思いまして」


妖夢「じゃあ、きびだんごのかわりの桃を……」


文「いりません!ネタがあるところにこの射命丸文あり!だから、勝手についていきます」


妖夢「物語的にそれは……」


文「あってないようなものじゃないですか。やだーー。と、言うわけでいきましょう!」


妖夢「あ、ちょっと!」


 そんな感じで、雉を仲間にした桃太郎の旅は順調に進んでいきます。


魔理沙「お、そこにいるのは口うるさい天狗にこれまた口うるさいやつじゃないか」


妖夢「口うるさいしか言ってないような」


文「魔理沙さん、今の私は雉ですよー」


魔理沙「おっと、いけね。ここじゃ私も犬だったぜ。つーわけで、鬼退治だろ?私もついていくぜ」


妖夢「じゃあ、桃を」


魔理沙「お、くれんのかサンキュー」


 桃太郎から桃を受け取り、美味しそうに食べ始める犬に納得がいかないものの、色々と諦めた桃太郎は再び旅に戻ります。


文「てか、犬役なのに椛じゃないんですねー」


魔理沙「なんでも『犬はいいですが、尻尾を振るのはお父様だけです』って言って断ったらしいぜ」


文「あのファザコンが」


妖夢「これでいいだろうか、本当に?」


 旅を続けていると、そこの目の前にとてつもなく不機嫌なオーラをかもし出している一匹の獣がいました。


魔理沙「ぶはははははっ!ま、まさか霊夢が猿か?ぎゃはははははっ!」


文「ま、魔理沙さん。わ、笑ったら失礼ですよ……ぷふふ」


霊夢「うるさいわね!なんで、私が猿なのよ!あと、文も笑うなとか言って笑ってるじゃない!」


真理「ほら、ケツの部分赤いし」


霊夢「履物が赤ってだけでしょうが!」


真理「それに人間の元って猿って言うし」


霊夢「どれだけ大昔のこと言っているのよ!それなら魔理沙でもいいでしょうが!」


真理「諦めろ」


霊夢「一言でまとめるな!いいわよ!やってやるわよ!」


妖夢「それじゃ、桃でも」


霊夢「全部よこせ!」


 そういって、桃太郎が持っていた全ての桃を強奪する猿に桃太郎は泣きそうになるが、話は進みます。


妖夢「あれが鬼ヶ島……え?なんですか、この禍々しさは……」


霊夢「しらないわよ。とっとと終わらせて帰るわよ。これが終われば私は1か月分の食料がもらえるんだから」


魔理沙「マジか!?私はそんな約束してないぜ」


文「あやー……私も誘われて即OK出しちゃいましたからそんな約束してないですねー」


 鬼ヶ島を前に途方にくれる桃太郎たち。そんな風にしていると一人の人間がやってきた。


村紗「君達、鬼ヶ島にいくのか?下手なことはやめておきな」


妖夢「ここの船頭さんですか?」


村紗「まあね。鬼が現れる頻度が増えてからあまり漁にでてないけどねー」


妖夢「その鬼を私達はこれから退治に行くんです」


村紗「おおこれは心強い!なら、この村紗水蜜。君達を鬼ヶ島に送ろうじゃないか!」


霊夢「いらないわよ。こんなの飛んでいけばすぐでしょ」


魔理沙「そうだな」


文「ですねー。てか、私はさっきからずっと飛んでますが」


妖夢「というわけで、いってきます」


村紗「あ、ちょっ」


 船頭さんの言葉もむなしく、桃太郎たちはそのまま空へと上がり、鬼ヶ島へと飛んでいってしまいました。


村紗「その前の注意事項をって思ったんだが……まっ、いっか」







妖夢「なんでしょうか、とてつもなく嫌な予感がするんですが」


文「あやー、私もさっきから身体中から逃げろっていう信号がでていますよ」


魔理沙「そうか?そんなもの私は感じないぜ」


霊夢「いいからとっとと行くわよ!」


 いつの間にか猿が仕切るようになり、鬼ヶ島をずんずん進んでいきます。


玲央「ようこそいらっしゃいました」


萃香「ここが地獄だ!」


勇儀「萃香、それはなんか違うぞ?」


レミリア「くっくっく、貴様等の運命もこれまでだ」


フラン「もー、お姉さまったらかっこつけちゃって。でも、楽しそうだね!」


 桃太郎たちの前に鬼が現れました。そんな鬼を前に桃太郎と雉は滝の汗を流します。


文「ちょっ!?鬼役にリアル鬼を連れ出さないでくださいよ!」


妖夢「そんなのよりも、鬼神まで参戦ってアリですか!?」


玲央「アリに決まってるじゃないですか。鬼役なんて私達以外に勤まるわけ無いじゃないですか。」


魔理沙「てか、レミリアたちは鬼違いじゃないか?」


霊夢「そんなことなんてどうでもいいわ、すべて吹っ飛ばしてやる!」


 そういうと、猿は懐から一つの札を取り出します。


霊夢「先手必勝!霊符「夢想封印」!」


妖夢「ええい!やけだ!人鬼「未来永劫斬」!」


魔理沙「よっしゃあ!そんなら私も!恋符「マスタースパーク」!」


文「あのー私逃げていいですか?え?無理?ですよねー……疾風「風神少女」」


レミリア「受けて立つ!神鬼「レミリアストーカー」」


フラン「私もやるー!禁弾「スターボウブレイク」」


萃香「おっと、若いのに負けてられないよ。鬼符「ミッシングパワー」」


勇儀「やれやれ。鬼符「怪力乱神」」


玲央「私もいきます。鬼符「鬼神の一喝」」


 そして、始まる大乱闘。結果は……


玲央「勝利です」


レミリア「くっくっく、当然だな」


文「なんという無理ゲー」


妖夢「物語的にありえない……」


 鬼に負ける桃太郎。


真理「あ~あ、やっぱりな」


玲央「あ、真理さん」


 そこに現れるのはおじいさん。その姿に最初に反応したのは鬼でした。


妖夢「おじいさんがなんでここに?」


真理「ふ、何を隠そう真の黒幕は俺だったからだ!」


4人「な、なんだってーーっ!?」


 な、なんと鬼が世間を騒がしている原因はおじいさんだったようです!


真理「つーのは冗談で、昔の知人に会いにきただけだよ」


 どうやらおじいさんのお茶目だったようです。


真理「大方人間がお前等見てビビッているだけだろ?」


玲央「そうなんですよ。私達はただ買い物に行っているだけなんですがね」


妖夢「わ、私の苦労はなんだったんでしょうか……」


真理「無駄の一言だな」


 ちゃんちゃん。











真理「どうだ?これでいいか?」


慧音「いいわけあるか!こんなのを人里で出来るか!」


真理「贅沢な……お前が子供達に劇を見せてやりたいって言うから態々、知人達にお願いして集まってもらったのに」


慧音「常識的に考えろ!誰がどう見ても友好的に思えない鬼とかいるだろ!」


真理「あれ?萃香って博麗神社に寝泊りしているときってわりと来ているって話を聞いたんだが?」


慧音「鬼神や星熊童子がいるだろうが!」


真理「玲央はわりと話せば大和美人のような対応を……って、これは知り合い相手のみか。けど、それ抜きでもわりと人間に友好的だぞ?嘘やおべっか使ったりしたらその限りじゃないけど。勇儀もわりと玲央に似た感じか?」


慧音「それを人に求めるのは酷というものだろう。妖怪でも鬼神を見たらその瞬間に逃げ出す奴なんてざらなのに」


真理「そりゃそうか」


慧音「はぁ……真理殿に頼むんじゃなかった」


真理「当たり前だろ?俺が楽しいようにやるだから」


慧音「確信犯!?」


 本当にお終い。

ずっと前から考えていたネタです。いかがだったでしょうか?

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