表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
東方転犬録  作者: レティウス
放浪篇
6/115

十の声を理解するもの

「ふふふ、貴方は本当に大人しくていいですね」


「くぅ~ん」


 俺を撫でている少女が俺に対して評価してくれているので俺も一鳴きしながら大人しく撫でられる


 卑弥呼の下を去ってからどれくらい経っただろうか?人の文明はどんどんと進み今では都が出来たのである


 邪馬台国は卑弥呼が死んでから脆くも直ぐに崩れ去ったと風の噂で聞いた。まぁ、女王がいなくなったのだからしかないな


 そして、それから少し時が進み人の文明が発展した後に都ができたので俺も興味本位で犬状態で見にきたら今俺を撫でている少女が俺を見つけ自分の屋敷へと連れて帰ったのだ


 しかも、この少女最初の雰囲気から格式高い家の出身と思っていたがまさかこの子が噂の・・・


「太子様ーーっ!」


 スパーン!という効果音つきで襖をあけて入ってきたのは俺と似たような色の髪の毛を後ろでまとめた少女だ


「太子様ーーっ!」


「そんなに大きな声を出さないでも聞こえていますよ、布都」


 入ってきたのは布都・・・物部布都という少女だ、この少女は俺のお気に入りでもある


「おぉっ!真理!」


 布都は俺に目をやると笑いながら此方にかけてきて俺をわしゃわしゃと撫で始める・・・何故この少女がお気に入りかといえば


「くぅ~ん、くぅ~ん」


「よしよしよし!」


「ふふ、布都も真理も楽しそうですね」


「はっ!?す、スイマセン、太子様」


「いいのですよ?それで、どうなのですか?」


「はい、それでは・・・」


 俺を放って話し始めたので改めて俺は現状を整理しよう。現在俺が厄介になっているのは布都が太子様と言っているこの少女、名を豊聡耳神子といい、驚くこと無かれこの少女はかの聖徳太子なのである!


 まさか、聖徳太子が女だったのは驚きだがまぁこの少女が実際に数多の人間達の声を同時に聞き理解していたのを間近で見れば納得するしかないのである


 そしてこの物部布都はそんな神子のまぁ・・・仲間みたいなもの?実際は物部一族のトップの妹であるが


 布都がお気に入りなのは単純に撫でられるとなんともいえない気持ちよさであるからだ・・・こいつの能力に【ナデポの才能程度の能力】があっても俺は驚きしないといえる


 まぁ、話がそれたが現在は俺は聖徳太子こと神子の家に厄介になっておりそこでこいつ等の人生を見させてもらっているというわけだ


「しかし、人間と言うものは何故大地に縛られかつ寿命と言うものがあるのでしょうか」


ふと、考えに没頭していたら神子がなにやら呟いていた


「しかし、生物はいつか死ぬ運命なのでは?」


 おぉ!?布都がまともなことを言っている!?俺の評価は布都は完全なアホの子だったのに・・・まぁ、そこがかわいいから神子も迷惑がってないと思うのだがな


「そうですね・・・では、布都よ次の報告を待っていますよ」


「はい!」


きた時と同じようにスパーンと襖を開けて帰っていく布都


「・・・太子様よろしいですか?」


「屠自古ですか、どうしたのです?」


 布都が帰った後にタイミングを見計らってから出てきたのは神子の家族の蘇我屠自古である


 因みにこの少女は、正史では確か聖徳太子の妻だったが現状では、この屋敷へ嫁ぎにではなくて手伝いとして住んでいるといった感じである


「ですから!」


「落ち着きなさい」


 屠自古の言動が粗くなってきたのでそちらを見れば屠自古はなにやら神子に対して布都と付き合うのをやめろとかなんとか言っている


 屠自古と布都の相性は最悪を通り越している。まぁ、同属嫌悪なのかどうかはわからんがこの二人は単純に神子の役に立ちたいという理念から行動をしている節があるからな


「・・・では、私はこの辺で失礼します」


「おやすみなさい、屠自古」


 なにやら疲れた表情で屠自古は部屋を後にし、神子は屠自古に挨拶をしそのままふと空を見上げる


「さて、これからどうすればいいのでしょうね・・・」


神子の願い・・・それは命という概念を脱することである


俺が飼われだして、部屋で寝ていたときに撫でながら神子がもらしたのである


 なんでも、幼少期からの神子の能力故にその才能を遺憾なく発揮しいつしか「大地は神々の時代から変わらず、海は水を湛えている。何故、人間は死を受け入れなければならないのか」と考え出したのであるそうだ


 まぁ、妖怪である俺も長い時間生きているが死事態は受けいるつもりであるが、人である神子はその短い生というものが受けいることが出来ないようである


「いっそのこと死してなお生きる亡霊というもになってみるものいいかも知れませんね」


 亡霊・・・確か、死んだ人間が現世への未練が残ってるゆえにその地に縛りつけ天に召されないものだったか?違うかも知れんが


「しかし、亡霊でも何でもその方法が分からなければどうしようもありませんね」


溜め息と共に神子の髪の毛であろう頭の毛が垂れる・・・髪だよね?・・・しかし、神子は何故かこの時代には無いであろうヘッドホンらしきものつけているので耳の有無が確認できない・・・いやしかし、幾らなんでもないだろ・・・


「どうしたのですか、真理?」


「くぅ~ん」


 耳(髪)について考えていると神子が俺を優しく撫でる、言えないよねぇその頭のって耳なのか髪なのかって


 まぁ、そんなことを神子を見ながら考えていたら神子が撫でてくれるわけだが


「ふふ、貴方のようにその場その場を生きている動物だったらきっとこんなことを考え無かったのでしょうね」


 自嘲ともとれない笑みを浮かべながらそんなことを言い出す神子・・・すまん、こちとら妖獣だから言っていること理解できるんだよね


 こいつは卑弥呼とは別ベクトルで人外の能力故に命について考えるようになったと俺は思っている


「そんな、貴女に提案があります」


 突如として聞こえてきた声に俺も神子と当たりを見回すがその姿が確認できない


 てか、俺ですら気配が探れない?神子は分かるが俺にわからんと言うのは理解できないぞ!?


「クスクス、此方です」


 突如として、気配が現れたのでそちらを見れば青い髪を持つ女性が顔と手だけをだして此方に微笑んでいた


「貴女は?」


神子は驚きもせずに突然の乱入者に問うた


「私は、霍青娥・・・しがない仙人です」


こうして、神子と青娥の二人は出会った

中途半端な位置ですがここで一旦終わります!


そして、最初の原作キャラは神霊廟のキャラでした!


・・・口調とか上手く現せない・・・orz


さて、神霊廟は実は原作はプレイしてますが未だにキャラの特徴がつまめていなかったりします(作品の大まかな流れ自体は分かるんですがね~)


まぁ、2次創作なのでオリジナルってことで目をつぶってくれると嬉しいです


では、次回は青娥が絡んでの話となります


神子の髪(耳)はピコピコ動く!布都ちゃんはアホの娘!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ