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東方転犬録  作者: レティウス
幻想郷生活篇
41/115

お呼ばれ

気づけばお気に入り300突破にPV300000突破してました


ありがとうございます!


これからも転犬録をよろしくお願いします

「真理、真理」


「ん、むぅ」


 娘として引き取った椛と同居人のあとりと一緒に生活し始めて1週間がたった


 そんなある日珍しくあとりが俺を起こそうと体を揺らしてきたので目を開ける


「どうしたあとり?俺を起こすなんて」


「お客さんがきた」


「客?」


 俺の家に客が来たって誰だ?麻耶は帰ってきたらしいけど当分は動けないとか文に聞いたしそれ以外で俺の家に訪ねてくるのなんているのか?


「誰だ?」


「なんか、むらさきだった」


 紫?ああ、紫か…字面で現したら紛らわしいことこの上無いな


「ん、分かった。上げて待たせておいてくれ」


「ん」


 コクンと頷いてからあとりはその場を後にして部屋を出て行ったので布団をまくると


「椛ーおきろー」


「んー」


 俺の腹の上で丸くなって寝ている椛に声をかける


 初日こそ疲れ果てて一人で眠ったけどそれ以降は一人で寝られないようだ。今みたいに俺と一緒に寝て大体は体に抱きついていたり寝巻きを掴んでいる


 なんでも暗くなるとあの時のことを思い出してしまうようで怖いようである


 まぁ別に俺自身は誰かの所に泊まっている時なんてシッポをホールドされて動けなかったので一緒に誰かと寝るなんてしょっちゅう起こることなんて気にならない


 しかし、本日だけは椛に起きてもらわんと…紫とはいえ客人だあまり待たせるわけにはいかないしな


「ほら、椛ーおーきーろー」


「うみゅう」


 何度か呼びかけていたら漸く起きたようで目をクニクニとこすっているのを手でとめる


「あまりこするな。目が悪くなるぞ」


「あーい」


 まだ夢心地なのか返事がかなり曖昧である


 椛をつれて洗面台もどきのところで一緒に顔を洗って眠気を完全に飛ばしてやれば漸く椛も覚醒した


「おはよーお父さん」


「ああ、おはよう椛」


 誰かと番になったことなぞないので子を持ったこと無かったが子とはここまで可愛いものだったのかと最近思い出した(※まだ1週間しか経ってないのにこの感情です)


「さてと、着替えてから居間に行くぞ」


「どうしたの?」


「お客さんだってさ」


 椛と一緒に着替えをしてから居間にはいると案の定、客とは紫であった


「悪いわね朝早く」


「まぁ、構わんさ」


 紫と軽い挨拶を交わしながら座ると椛が俺の膝の上へと乗っかる


「…仲がいいわね」


「まぁ、娘だしなぁ」


「お父さんだもん」


 答えになってない答えに紫は苦笑いを浮かべていた


「お茶」


「ありがと」


「ありがとー」


 俺達が落ち着いたと時にタイミングよくあとりが茶を持ってきてくれる


「ねえ、真理?」


「どうした?」


 朝一の茶に気分を良くしていると紫が怪訝そうな顔であとりをみていた


「この子…誰?」


「自己紹介してないのか?」


「…忘れてた」


 あとりは自己主張が無いわけじゃないが、俺と同様に気にとめないことはとことん無頓着だからなぁ


「家福あとり…居候」


「八雲紫よ…あんたが居候を認めるなんてね」


「まっ、座敷童子だからな、いて害はないしな」


 むしろ利があることしか考えられない…イタズラ好きだけど


「それで、紫用件は?」


「そうだったわ。ちょっと私の家に来てくれないかしら?」


「なんでまた」


「色々とこの前の件の説明もしたいし」


「分かった、準備する」


「私もいくー」


「あいよ、あとりは?」


「待ってる」


「んじゃ、留守番よろしく」


 あとりに留守番を頼んで家を出ると先に出ていた紫が待っていた


「そういや、お前の家ってどうやっていくんだ?」


「妖怪の山の裏側に冥界に続く道があるからそこからいけるわよ?」


「冥界にいくのかよ。死んでもないのに」


「あくまで行く道であって冥界には無いわよ」


 どっちもどっちじゃ。なんで生きているうちから渡らなきゃならん


「まぁ、今回は待っている人たちもいるからコレでいくけど」


「ひっ」


 紫が空をなぞると線が入り両端にはリボンが結ばれている…紫の隙間だ


 しかし、見た目がキモイためか椛がドン引きしている


「かわいいじゃない…」


 さすがに子供にドン引きされたのはショックなのか軽く落ち込んでいる


「まあお前の家は俺でも跳んでいけるから俺は俺で行くさ」


「あんたの能力ね」


「さてね」


「いい加減教えなさいよ」


「断る。俺の能力は基本的に切り札だからな、教えるつもりは無い」


 紫は納得いかないと言っているが時間が惜しいのか文句を一言言ってからスキマへと入っていった


「さてと、椛おいで」


「うん」


 椛をよんで抱っこしてから能力を発動して歩き出すと


「到着」


「あれ?あれ?」


「ほんとに来たわね」


 空間を弄って紫の家の庭に到着したが椛は何が起こったのかわからずにキョロキョロして紫は怪訝な顔をしていた


「まあいいわ。ついてきて」


 紫に案内されて玄関から入るが


「無駄に広いなおい」


「いいじゃない。優雅で」


 そうか?無駄に広くても意味が無いと思うが


 まっ、それは人それぞれだし言わない


 てか、玲央の家や麻耶の家の場合はこれ以上広かったからな


「さ、ここよ」


 紫に案内されて入るとそこは大宴会してもスペースが余りそうな広い場所であった


「真理さん待っとったで~」


「ああ、真理さん会いたかったです!」


「ふん、漸く来たか」


「真理殿!?」


「お久しぶりね」


「誰です?この綺麗な女性は」


 広間に入るとそこには6人の女性が座っていた


 懐かしい顔もあれば知らん顔も最近知り合った顔が揃っていた


 てか、玲央暴走しすぎ。珍しく麻耶が張り合ってないのがまた怖いが


 あと、紅白の巫女服を着た巫女は何故に眠そうな顔をしているんだ?あと、俺は男だ


「真理殿!」


 座っていた一人が立ち上がり此方に向かってくる。銀髪を思わせるような髪を腰ぐらいまで伸ばし肉つきも母性をみせるような女性だ


「…」


「真理殿?」


 どうしたと言った表情でみる女性…どこかで見たことあるような…


「…もしかして、慧音か?」


「まさか、忘れておられたのですか?」


「…すまん」


 悲しそうな顔をしている慧音にそんな言葉しかかけられなかった…


「くっ、真理さんに心配されるなんて忌々しいっ!」


 玲央はシャレにならんから妖力をばら撒くな、ほら見ろ椛が震えて…


「椛?」


「…」


「もみじぃーーーーっ!?」


 揺すってもなにしても反応がない!?一体!?


「気絶しているだけじゃないかしら?」


「おお!」


 その可能性を忘れていた。俺にしてみればこの程度の妖力だけど椛にとっちゃそうだったな


「玲央」


「はいっ!」


 俺が玲央の名前を呼ぶとぱぁーっと花が咲いたような笑みが溢れ噴出していた妖力が引っ込んだ


「帰れ」


「え?」


「だから、帰れ」


「ど、どうしてですか!?」


 わけが分からないと言いながら泣きそうな表情をする玲央だがそんなもん知らん


「娘の教育に悪い」


「娘ぇっ!?」


「な、なんやってぇーーーーっ!?」


「おお、おめでとう」


 今まで静かだった麻耶まで俺の娘発言で騒ぎ出した。慧音だけは純粋に祝辞をくれたが


「どういうことですか!娘って!」


「も、もしかして、そ、その白狼天狗なんか!?」


「そうだ。俺の娘だ」


「私と言うものがありながら何であんな駄犬を選ぶんですか!!」


 誰がなんだって?そんな事実は知らんぞ


「貴方に倒されたときから私は貴方のものです!!」


 1万年前以上じゃねえかよ。しかも、俺のものって言い方はよせ。俺はそんなこと認めちゃいない


「ふ、ふふふ。今まで苦労かけてしまったから階級を上げてあげようとしたけどやめや…ウチの真理さんを誑かしおって…」


 そして、麻耶はどす黒さ前回だなおい。私的理由だけで白狼天狗の地位が目に見えて落ちていっているな


「つっても、別に血が繋がっているわけじゃないがな」


「「え?」」


「つまりだ…




~説明中~





 ということだ」


「「そうだったんだ、よかった~」」


 説明を聞いて納得したのかそれ以上食いついてこなかった


「なんか、自己紹介いらない見たいね」


「だなぁ、知り合いしかいないし…いや、あの紅白は知らんな」


「ああ、あの子はついでに説明するから待っていて」


 てか、気配は普通なのだが顔だけが眠いみたいな感じだなあいつ


「出来れば真理殿は私の隣にいてくれないだろうか?」


 そんなことを言う慧音…恐らくは先ほどのやり取りで玲央と麻耶にびびったんだろうな


「何言っているんですかこの牛は」


「牛っ!?いや、私は白沢…」


「ふんっ!そんなだらしない乳をかまして牛やなくてなんなんや~」


 ああ、そういうことね


 玲央は別に負けていないだろうが、麻耶はいわゆるスレンダーだからな


 そういう意味では玉藻や紫もそういう感じか?


 正直言えば


「どうでもいいが」


 こちとら枯れてから何年たっていると思うんだ


「さてと、色々話させてもらうわ」


 ある程度状況が落ち着いたとき、紫が語りだした…今回の事件のことを

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