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東方転犬録  作者: レティウス
放浪篇
37/115

百鬼夜行

いけるかな?正直かなりアウトな無いようだと思っています


だめそうならこの話は消します

「ふむ」


 人間同士の合戦を見て酒を呑んでいるが、本当に人間の進歩ってのは早いな


 いまじゃ、妖怪相手に鉄砲を放つことも珍しくないし何よりそれにより妖怪のテリトリーが浸食されていっている


 こりゃ、本当に近いうちに妖怪の存在ってのは消えていくかも知れんな


「そうなったらそうなったで仕方ないか」


 かつて俺が人間だったころには妖怪なんていう存在は御伽噺の中にしかいなかったからな


「さて、行くか」


 本当はこんなのを見に来たのではなくて、別の目的があったから来たのだ


「百鬼夜行の主ねぇ」


 そんな噂があちらこちらに最近流れてきたのだ


 百鬼夜行、妖怪の群れの行進だな簡単に言えば


 ああ、そういや信長とか秀吉とか家康とかってあれは人間なのか?


 正直あれが人間とは思えん・・・てか、家康は妖怪だろ


 信長は禍々しいオーラ放っていたし、秀吉はマジもんのサルだったし


 家康は見た目はタヌキっぽい人間だったが身に纏っているのはありゃ妖力だ


 もし、あいつらのどれかが主なら興味失って別の場所にいくんだがなぁ


「んで、お前さんは誰だ」


 目の前に黒い着物を着たイケメンの男が立っていた


「俺か?俺は犬妖怪の風由真理ってもんだ」


 軽く自己紹介しながら挨拶する


「俺はぬらりひょんだ。で、何をしにきたんだ?」


 ぬらりひょんか、後頭部が長いって噂はどうやら嘘だったらしい。他の妖怪に比べて人間との差が無いし


「ここらへんに百鬼夜行の主ってのがいるらしくてね、見に来たんだ」


「だったら、目的は達したようだな」


「ん?」


「俺がその主だ」


「お前さんが?ほぉ」


「なんだったら、お前も入れてやろうか?」


「ごめん、蒙る」


「てめえ!大将が折角誘ってくれているのに何だその態度は!!ヤキ入れてやろうか!」


 ヤクザかテメエは


「やめろ、青鬼」


「青鬼ぃ?玲央の子か?」


「あん?お袋知ってんのか?」


「まあな」


 まさか、あいつの子がこんな所にいるとは思わんかった


「んで、お前さんは本当に何しに来たんだ?」


「だから言ったろ?百鬼夜行の主を見に来たって」


「まさか、そんな目的のために俺らのシマに入ってきたのか?」


 ちなみに今の俺の状況を振り返ってみると多種多様の妖怪に囲まれている・・・まぁ、どうとでもなるからほっとく


「そうだといったら?」


「はっ!妖怪にも酔狂な奴がいたもんだ」


「自覚はしているよ」


 俺が他の妖怪と違うなんて生まれたときからな


「んで、その主を見た結果はどうなんだ?」


「萃香以下」


 確かあいつひとり百鬼夜行とか小さな百鬼夜行とかって呼ばれていたろ?


「てめえ!」


 俺の言葉が気に入らなかったのか青鬼が突っかかってくる


「大将の実力はあの萃香すら凌ぐぞ!ましてやテメエみてえな女にどうこう言える筋合いはねえよ!」


「ふむ、萃香すらしのぐのが本当なら凄いがな。何より俺は男だ」


「「「な、なんだってーーーーっ!?」」」


 ぬらりひょんや青鬼だけでなく周りで囲んでいた妖怪達も一斉に驚いた


「なつかしいなぁ、このやり取り」


 ここ最近はコレといって騒ぐ奴はいなかったからな


「ちょっと、あんた本当に男なの!」


 なんかひんやりした少女が詰め寄ってきて俺の顔を掴む


「そうだが?そんなに俺が男だと変か?一応男物の浴衣着ているが」


「そんなのただの趣味で着ているとしか思えないわよ!」


 凄く目を見開いて俺を凝視する少女


「ぐぬぬ…ま、負けた」


 何が負けたんやら酷く落ち込んでいるな


「でも、胸は私のほうがあるわ!」


「アホか、男に胸囲で勝ってどうする。逆に負けてもどうする」


 俺の言葉がきたのか胸を押さえて俯く


「こ、これで勝ったと思わないでね!!」


 それだけ言うと逃げて(?)いった


「お前は本当に男なのか?まだ、男装した女って言うなら納得がいくが」


 再びぬらりひょんが現れてそんなことを言ってくる


「といってもな、事実だし。なんなら後で風呂に入るか?さすがにこの場で裸になる趣味は無いからな」


「まっ、そっちはどうでもいいさ。それより俺はお前を気に入っちまった」


 男に気に入られてもな~、まぁ玲央や麻耶みたいな女に気に入られても滅入るが


「それで?」


「お前をどうにか俺の百鬼夜行に加わってほしくてな」


「ならさ」


「ん?入る気になったか?」


「1つ、俺を飼いならすのは俺だけだ

 2つ、俺を飼いたきゃ一生興味が尽きないものをもってこい

 3つ、俺を強制的に飼いたきゃ、俺以上の力を示してみろ


 これが出来るなら入ってやる」


「ほう、この俺とやろうと?」


「どうとでも受け取ってくれ・・・ただ、あまり嘗めるな若造」


 一気に険呑になり、回りの妖怪も大将が戦うと言うことで引いたようだ


「ハッ!この俺を捕まえて若造とはな」


「実質千程度生きていようが俺からすりゃ若造だ」


 こちとら、1万近く生きているからな


「いいな、今まで俺に喧嘩売ってくる奴は五万といたが、お前みたいな初めてだ」


「よかったな、いい経験になるだろうな」


「ちょうしくれてんじゃねえ!」


 怒声を上げると同時にあいつの姿が消える


『強大な力を前に人も妖怪もその姿を捉えようとせずにそらしてしまう』


 何処からともなく声が聞こえる


『そして、俺の能力【全てを覆い隠す程度の能力】を合わせれば何処にいるかわからねえだろ?』


 確かに、姿はおろか気配や匂いまで消えてしまっているが


「まぁ、なんとでもなるか。5尾開放」


「「「なっ!?」」」


 周りで見立ていた奴等が驚きの声を上げる


『尾が増える妖怪ね・・・益々気に入っちまった』


「悪いが、男色家でもないんでね」


 そして、俺も能力の発動。かつて天照様に破られてしまったものだが


『消えた・・・だと!?』


「おいおいおい、マジかよ?大将と同じ力か?」


「いや、能力が一緒なんて子でもない限り聞いた事無いよ」


 色々といっているみたいだが全く違うし、能力もそれぞれ異なると言われているが絶対タブらないとも言えないしな


「まっ、別にどうでもいいけど」


「「「あ、見えた」」」


 別に消えて戦おうとしたわけじゃなくて、あいつが消えたことに関して自信満々だったから消えただけだ


「ほい、そこ」


『なに!?』


「外したか」


 いそうな場所に妖力弾を放ってみたが外れた・・・かっしいな、そこにいたと思ったんだが


『なぜ、俺の位置を・・・』


「一つは強大な力というがそんなもん俺の5尾と一緒の時点でたいした事無い」


 5尾は大体大妖怪程度だし


「てか、本当に萃香以上?あいつは最低でも8尾じゃないと倒せんぞ」


『嘗められたままじゃ終われねえ、終われねえな!』


 声だけ聞こえてもな、本気になったんだろうが能力のせいで妖力消えてれば分からん


「おっと」


『よけたか』


 嫌な感じがしたので避けると俺の立っていた場所が切れた


『次は斬る』


「やだね、痛いのは嫌いなんだ」


「まてよ、真理、真理・・・」


「何やってんだ青鬼?」


「いや、大昔に何か聞いたことがあるような気がしてな」


 なんか、向こうで青鬼とか言う奴が俺の名前を連呼していた


『決めるぜ』


「真理・・・そうだ!昔お袋が言っていたんだ!大将待て!!」


「見えんのはめんどくさいな・・・能力発動」


「なっ!?」


 能力を使って相手の能力を無効化に成功


「とりあえず飛んでけ」


 現れたぬらりひょんは刀を構えていたが、能力を無効化されたのが分かったのか一瞬とまり俺はそこに問答無用で回し蹴りを放ってぶっとばした


「おわりっと」


 シッポを元に戻してそう宣言するとぶっ飛んでいったぬらりひょんの元に子分(?)達が向かっていった







「負けた負けた!いやぁ、世の中強えやつがまだまだいるな」


 全てが終わった後風呂で一息つく俺ら


「当然だ。鬼はもちろんとして他にも強い奴なんざ五万といるわ」


「それもそうだが、本当に男だったんだなお前」


「まだ、疑っていたのか」


 風呂に浸かりながら酒を呑んでいたらまじまじと此方を見てくる


「失敗したぜ・・・昔お袋が言っていたのに思い出せなかったなんてな」


「気にするな青、そればかりはしかたねえって」


「玲央の奴はガキになにいってんだか」


 しかし、今回のことで俺もそれなりの収穫があったな


 能力を発動した相手にこちらが後攻で発動したら塗りつぶせたってことだ


 あいつの能力は全てを覆い隠す程度の能力つったから能力の回避もできると思ったんだが


「しっかし、能力をつぶされるとは思わなかったな。前に同じようなことをやった奴は平気だったんだがな」


「まっ、年季の差だろうな」


 恐らくその一言だろうな。どんなに強力な力でも使いこなせなかったら意味が無いし


 俺の場合は常日頃から使い込んで発展させようとしてきた結果が今回のことにも繋がったんだろう


 つまるところ、能力も優劣以外に熟練度や使用者の力如何で変わるという事だ


 これから面倒な能力を持っている奴相手の対処法が分かったから今回のことはいい収穫だ






「んじゃ、ガンバレよ」


「ああ、いつかお前が入れてくれと言うくらい大きなものにしてやるからな」


「クク、それは楽しみだ」


「今度は負けないわよ!」


 お前は何の勝負をしているんだ


「ではな」


 片手を上げながら俺はその場を後にした


「真理!いいところに!」


 あいつらの元を離れて少ししたら紫が突如現れてそんなことを言ってきた


「お願い真理・・・幻想郷を・・・幻想郷を助けて!」


 紫の切羽詰った顔でそんな言葉が紡がれた

能力の優劣って使用者の実力で変わるとおもうんですよね


そうでもしなきゃ、強すぎる能力を持っている人って無敵じゃないですかね?

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