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東方転犬録  作者: レティウス
放浪篇
32/115

奇跡の片鱗

「ここに来るのも久しぶりだな」


 前はここに来ようとして、来る前に玉藻の情報を手に入れて急遽引き返したからなぁ


「そこの妖怪止まりなさい!」


 さて、あの二柱(ふたり)は元気かなぁ?元気じゃない姿が想像できないが


「止まりなさいと言ってるでしょう!」


「なんだ、一体?」


 さっきから騒いでいるやつがいたが無視し続けていたのだが、肩をつかまれてしまったので仕方なしに止まり振り返ってみるとそこには巫女服っぽい衣装を身に纏った緑髪の女性がいた


「ここを、どこか知っていて来訪か」


「どこって、ここは諏訪神社で祭られている神はミシャグジさまを統括している洩矢諏訪子神と戦神で名高い建御名方がいる神社だろ?」


「ほう、そこまで知っていながら来るとはいい度胸です」


 あれ?なんか、話がかみ合ってなくね?


「いや、だって来るものは拒まないだろう。信仰するなら」


「なら、貴女は信仰しにきたのですか?」


「するわけねえじゃん。あと、俺は男だ」


「ふっ、やはり妖怪。普通に嘘をつきそして来た目的はここを荒らしにですか・・・いいでしょう!ここの風祝こと東風谷早雪(さゆき)が相手をしましょう」


「お~い、人の話をきこうね?」


「黙れ妖怪!!」


 なんか、勝手に一人で盛り上がって攻撃をしてきたので当たるもの馬鹿らしいので避けるのだが


「おいおい、自分で神社を壊してどうするよ」


「いつものことです!」


 いつもするんかい!って、そうじゃなくてこいつなんだ?風祝って確か風を鎮める行事をするやつのことのはずだよな?

 

 神奈子様も戦神ではあるものの風神でもあるとか言っていたから、神奈子様付きの巫女って事か?


「くっ、ちょこまかと。いい加減観念なさい!」


「いやいや、あたると痛そうだからやだよ」


 いや、本当に。なんか、この子が作ってる弾幕って霊力のほかに何故か神力まで持っているから下手に当たると痛いじゃすまなそうだ


「だったら、これでどうです!」


 御札を投げたら何か星の形をしたのが現れて俺に襲い掛かってくる・・・ふむ、言動はさておきこういった部分は女の子って感じだねぇ


「あらよっと」


「これでも、だめですか・・・と、言うとでも思いましたか!!」


「ん?って、おお!?」


 避けたと思ったら突如ありえない軌道をして俺に再び襲い掛かってきた


「何をやった?」


「ふん、妖怪に教えるとでも」


「ま、そりゃそうか。大方能力だろうが」


「な、なぜそれを!?」


 あ、何かこの子の性格つかめてきたかも。使命感強くて恐らく純粋なんだろうな


「まぁ、まぁ。年季の違いってことさ」


「くっ、いつも妖怪共はこれを見たら大体が驚きうろたえるのに」


 本当に悔しそうな表情で此方を睨みつける巫女さんというか確か・・・こ、こ、こ


「こいこく?」


「だれが、料理名ですか!!東風谷!東風谷早雪です!!」


「おお、そうだった」


 手のひらにポンッと、拳をあてて納得するがあちらは我慢ならなかったのかイラついた表情だった


「ど、何処までもふざけた真似を・・・!!」


 完全に頭に血が上ったのか先ほどの弾幕がまるで遊びというくらいの数を展開してきた


「おいおい、そんなの撃って周りがどうなるか分かってるのか?」


「大丈夫です。当たるのは貴女だけ・・・・です!!」


 なにやら彼女の言葉から薄ら寒いものを感じるな・・・注意しなきゃな


「いきなさい!!」


 彼女が腕を前に振ると同時に全ての弾幕が俺に向かって飛んでくるが


「って、何!?」


 あろうことか、弾幕同士がぶつかったことで消滅するかと思えばお互いを弾き飛ばして軌道を変えやがった


 それに、地表に当たるかと思ったものもいつの間にか軌道を修正し俺へと向かって飛んでくる


 ・・・なんだ一体?能力なのは確かだがどういったものだ?狙ったものを外さない能力か?・・・それならば、もっと綺麗な動きで俺を追いかけると思うが


「さぁ、今すぐ立ち退くと言うのなら痛みも感じないくらい一瞬で消し去ってあげましょう」


「それ、いっても意味無いよな?」


「当然です!!悪・即・斬!これをもって、諏訪子様達への障害を取り除きます」


 どこの新撰組だ


「まぁ、いいや。5尾解放っと」


 ふさりと増える俺のシッポと妖力に早雪は驚いた顔をしている


「ふ、ふさふさのシッポ・・・」


「って、驚いてたのはそっちかい」


 どこか、ずれてるなこいつ


「くっ、だ、だが!妖怪は全て滅ぼします!!」


「どんだけ、シッポ触りたいんだよ」


「だ、だって!ふさふさのシッポですよ!」


 しらんがな。これで、玉藻でも連れてきたらこいつどうなるんだ?


「くっ、未練を断ち切るために・・・消えなさい!!」


 そういうと、全弾幕が俺に向かって一斉に向かってきた


「なめるな、人間・・・ほらよっと」


 いくら、人外に近い能力をもっていようともあいつほどじゃないし。5尾まで開放している俺に立ち向かうには不十分だ


 向かってくる弾幕を全て同じ数、同じ質で相殺して消し去った後俺は地上におりた


「ふぅ、これで分かったろ?お前さんじゃ俺には勝てん」


「そ、そんな・・・こいつを行かせてしまってはどんな被害が」


「あっれ~?もしかしなくても真理じゃん~」


「「ん?(へ?)」」


 早雪が絶望の淵に彩られている時になつかしの声が聞こえてきたのでそちらを振り向いてみれば


「「諏訪子様」」


 俺と早雪の声が重なる


「もしかしなくても、早雪とやりあってたの?」


「まあね、行き成り襲い掛かってきたよ」


「まぁ、その格好で堂々と来る方が間違ってるよ」


 そういいながら、諏訪子様は俺のシッポに抱きつく


「いっや~、それにしても本当に久しぶりだねぇ。一体何年振りだい?」


「そうだなぁ、大体500年ぶりじゃないですか?」


「そっか~、そんなになるんだね。それに、そんだけたちゃ、流石に真理を知ってる奴なんていなくなってるでしょ?」


「まっ、そりゃそうか。いかんなぁ、勝手知ったる他人の家じゃないけど、ついついそんな感じできちゃったよ」


「まぁ、あんたが妙にへつらうのも想像できないけどねぇ」


「いや、全く」


「あ、あの!!」


 諏訪子様と放していたら早雪が話に割って入ってきた・・・てか、諏訪子様はいつまでシッポを抱いているつもりですか


「飽きるまで」


「そ、そんなことより!す、諏訪子様!!そいつは妖怪ですよ!!」


「知ってるよ?」


「な、なんで平然としてるんですか!!」


「あ~、そっか。早雪は真理のことをしらないもんね。大丈夫、真理は悪い奴じゃないよ」


「信じられません!!」


 おい、祭っている神様疑うなよ


「大丈夫だって。もし、悪さをするようなら私と神奈子で相手をするから」


「流石に分が悪いので遠慮したいです」


「そこで、確実に負けるって言わないあたりがすごいね。最終的にお母さん呼べばいいし」


「お母さん?」


「天照様」


「ごめんなさい。流石に無理です」


 てか、何故お母さん?


「そう呼べって強要されて気づけば定着しちゃった」


 なつかしい・・・あの人、最後まで諏訪子様抱いていたからな


「まっ、とりあえず中においでよ。神奈子にも合っていくんだろう?」


「元々、そのつもりできたので」


 そう言って歩き出す俺。諏訪子様は相変わらずシッポに抱きつきながら浮いていた


「ま、待ってください!!」


 早雪が後ろから追いかけてくるがとりあえずもう大丈夫だろうから神奈子様に合いににいくとしますかね

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