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東方転犬録  作者: レティウス
放浪篇
14/115

彼の者は愛されし者

すいません、今更ながら東方人形劇やっていたら更新滞りました


Ver.1.8からは最初のかけらが早苗・アリス・れーせんとは知らなかった・・・


1.5までは靈夢・魔理沙・咲夜だったのに・・・


選んだのは特こうとすばやさが目立つアリス!


嫁がいなければ最初に選ぶのって能力ですよね?

 都を離れあちらこちらと渡り歩く俺だが最近おかしな噂をよく耳にする。なんでも、人としての姿をしてないとか、幾ら傷つけても一瞬で回復するとかだ


 最初は妖怪かと思っていたのだが、聞けば姿は人のそれと変わらないとか。後は、髪の毛が俺と似たような色で白く瞳が赤いらしい


 まぁ、今の時代でそんな姿は確実に気味が悪れるな


 そこで、俺はそれがどんな奴か気になったので旅をしながら探してみようと思う


 まぁ、幾ら日本が地球からみて小さな島国といってもそこに住めば広大な大地があるのだから探してもそう簡単に見つけられるものではないのだが、宝探し気分で見つければラッキーくらいに思えばいい暇つぶしになると思う


「はてさて、最後の目撃場所はここら辺だったはずだが?」


 まぁ、暇つぶしとか抜かしながら結構マジで探している俺だったりするのは推して知るべし


「ん~、気配は・・・あっちか?」


 なにやら、一人を集団が追いかけている気配があるのでそちらに向かってみよう


Side End









??? Side



「はっ・・・はっ・・・はっ・・・」


 私は肩で息をしながらも必死になって駆ける。後ろをちらりと振り返れば


「いたぞぉぉぉっ!こっちだぁぁぁっ!」


 鉈やら鍬やらを持って追いかけてくる村の男連中。私がこの姿・・・になってからは、何処に行っても受け入れられず幾らお金を持っていても何も買えない状態が続いた


 幾ら私が死なないといってもお腹もすくし喉も渇く。だから、村で買えないので遂には盗人のごとく保管されていたものを盗んでしまった


 確かに悪い事だとは分かっている。だから、罰を受けるのも仕方ないと思っていたけどまさかあんなものまで出されるとは想像してなかった


 それもこれも、あいつが・・・


「あっ・・・ぐっ」


 考え事をしながら走っていたからなのか、足元を確認してなかったからなのか分からないけど石に躓いてしまって倒れてしまった


「漸く追いつたぞ、この化け物め!」


「ち、ちが・・・」


「この鬼め!!」


 私は化け物でも鬼でもない!でも、目の前の恐怖で上手く言葉が出せない


「さて、こいつをどうするかだな」


「そうだな、見た目は綺麗なんだからとりあえず俺達の慰め者にしてから殺してはどうですか?」


「お、いいなそれ」


 男共がそんなことを言いながらいやらしい目つきをしながら私に近づいてくる


「い、いや・・・」


 がんばって手で体を移動させているけど、歩く速度に比べたら微々たるもので直ぐに追いつかれてしまう


「逃げんじゃねえよ。こうなったら手と足の腱を切っちまって動けないようにするか」


「んじゃ、俺がやりますよ。女に一度はやってみたかったんすよね」


 一人の男が面白そうという顔でこっちに来る


「い、いや。こ、来ないで・・・」


「いいねぇ、その顔。普段出来ないことが出来るんだからな」


「お前最低だな」


「ああ、最低だ」


 そんなことを言いながら周りの連中は笑っている。人の不幸を笑うなんて・・・


「さあて、覚悟はいいかい?」


「いや・・・いやぁぁぁ」


「いいねぇ、だけど残念。やっちゃうんだなこれが」


 そして私の目の前にいる男は私の手に持っている鉈を押し付けてきた


「じゃあ、いくよ」


「誰かたすけてぇぇぇぇっ!」


 目を瞑り思いっきり声を出してしまう。


「・・・・」


 来る痛みがいつまで経っても来ないので瞑っていた目を開けてみると


「つまらん、実につまらんねぇ」


 目の前には黒い浴衣を着流している、私と似たような灰色の髪をした人物がいた。しかし、村人達はそれぞれ焦っていた


 当然だろう。だって、髪の毛と一緒の色の頭に人には無いであろう獣の耳と腰の少し下にはシッポがあったのだから


「よ、妖怪!?」


「そうだよ。さてさて、つまらん人間にはご退場いただけないかい?」


「なんで、妖怪がそいつを・・まさか仲間か!?」


 私に妖怪の知り合いなんかいない


「違うよ。噂に聞いていていたのでね、興味があって探していたんだよ。そしたらさぁ、つまんないことをしてるんで思わずちょっかい出しちゃったよ」


 あっけらかんとして言う妖怪に村人達は青いかをしだす。当然だろう、妖怪と人間じゃ力が違いすぎる


「しかし、幾ら妖怪でもこっちにだって退魔師がいるんだ!臆することはねえ!」


 村人達の代表っぽいのが急に横にづれたかと思ったらそこから刀を下げた一人の人間がやってきた


「妖獣か。人に化けられるということはそこそこに力をもったものだろうが、その程度の妖力では私は倒せん」


 刀を抜きながら退魔師が妖怪に向けて言い放つが妖怪はそんなのどこ吹く風か聞き流していた


「ん~、確かに人間にしてはそこそこ力を持っているようだし何より今まで何体か妖怪を倒した実績を持っているようだが・・・俺には届かん」


 どうでもいいが、とても綺麗な声をしながら言葉使いが粗い妖怪だ。女性ならばもう少し言葉使いをどうにかしたほうがいいのでは?


「俺は男だ間違えるなよ?・・・ん?お前どっかで・・・」


 突如振り向いた妖怪がそんなことを言って来た。いや、その顔とその声で男とか女性全員に喧嘩を売っているような感じだ


 というか、私を知っているの?妖怪に知り合いはいないはずだけど・・・


「ふ、ふははははははっ!まさか大きく出たな妖怪!生きてここを出られると思うな!」


 退魔師が笑い出したかと思ったら目の前の妖怪にむかって刀を振ってきたのをただ私は呆然と眺めていた


Side End







 山で、人が動く気配を追ってみたらお目当ての人物のような格好をした少女がいたのだが、どうやらこの少女は村人達に追われていたようで必死こいて逃げていた


 んで、逃げていたのだが石に引っかかって倒れてしまったら村人に追いつかれてしまったようだ。この子運無いなと他人事のように思ってしまった


 しかし、その後の村人達が実につまらんことを言い出した。慰み者にするとか・・・いや、確かに可愛らしいんだがそれは無いだろうよ鬼だ化け物呼ばわりしといてさぁ


 んで、腱を切るとか言い出したのでついつい手を出してしまった。まぁ、今にして思えば、傷を一瞬で回復するとかの噂があるので大丈夫かと思ったが後の祭りだし


 それにしても・・・ん~、この子どっかで見たことあるような・・・何処だっけなぁ・・・・


「大口叩いた割りに避けるだけか妖怪!」


 うるせぇなぁ、こいつは。さっきからがんばって思い出そうとしているんだが、こいつの大声で邪魔される


 それにしても、ここまで姿が変わった子だったら忘れるはず無いんだが・・・


「死ねぇぇぇぇっ!」


「うるせぇ!!2尾解放!!」


 2尾解放すると攻撃してきた退魔師が止まったのでそのまま蹴りをお見舞いしてそのままフェードアウトして貰う

 

 村人達も退魔師がやられたことによって俺がどうにも出来ないとおもったのか散り散りに逃げていったので俺はそのまま白髪の少女の元へ向かう


「大丈夫かい?」


「な、なんで私を・・・まさか!?」


「ああ、食わんから安心しとけ・・・いや、マジでお前さ前に俺とあった事無い?」


「妖怪に知り合いなんていない」


「ん~・・・」


 何処だっけなぁ?つい最近なような気がするんだが・・・遂にボケたか俺?


「あ、貴女は・・・」


「だから、男だっつの・・・いい加減怒るのもメンドくさくなってきたな」


「なんで、助けたの?」


「いや、言っただろ?興味あったからさ。なんでも、傷が一瞬で回復するだのなんだのってね」


「・・・」


「気にしてた?ごめんごめん。ついつい、自分の興味があることが先走る性格でね」


「・・・ありがとう」


「ん?」


「助けてくれてありがとう・・・・私がこの姿になってから助けてくれる人なんていなかったから」


「気にすんな。俺も自分の興味のためだったからな・・・それにしても、この姿になってからってのはどういう意味だ?」


 気になったことは聞いてみるべし。教えてくれなくても別にかまわんしね


「・・・を飲んだから」


「はい?」


「蓬莱の薬を飲んだらこうなったの」


「・・・マジで?」


「・・・」コクリ


 いやちょっと待ってね。蓬莱の薬を飲んだ?いや、あれって簡単に手に入ったっけ?


「何処で?」


「ここより東の山で帝が捨てようとしたところを奪って」


 ・・・あれ?帝が持っていたのって輝夜がなんか手切れ金代わりに~とか言ってた奴か?あれを奪ってのんだのかこの子は


「なんでまた?蓬莱の薬ってのは不老不死の秘薬にして死が永遠に来ないものだぞ?わかってんのか?」


 それでか、不老不死になってれば確かに傷などは一瞬にして回復するわな。輝夜も言ってしたし実演してもらったしな


「あの女に復讐したかったから」


「はい?」


「あの女・・・かぐや姫が私のお父様を殺したんだ」


「・・・お前ってどこかの貴族の娘さん?」


「・・・」コクリ


 えっと、輝夜が原因で死んだのって不比等に中納言石上麻呂足だったか?他のものもいい笑いものになって都にいられないようになったのは覚えているが


「そういや、お前の名前は?」


「・・・藤原妹紅」


「へ?」


Side End








妹紅 Side


「へ?」


 なんか、この妖怪相手だと自分のことをすらすらと喋ってしまってついには名前までいってしまったのだが、なんか私の名前を聞いたとたん固まってしまった


 ・・・うん、やっぱ綺麗な顔をしているな


「お前妹紅なのか?」


「そうだけど・・・?」


 何故だろう?向こうは私の事を知っているような口ぶりだ


「だからかぁ、なんか見たことがあると思ったのは。いや、髪色と目の色が変わったくらいで分からなくなるとか俺もまだまだだなぁ」


「何を言ってるの?」


 なんか、目の前の妖怪さんがうんうんと納得がいったと頷いているけど私にはさっぱりだ


「まぁ、この姿を知っているのは不比等だけだからなぁ」


「お父様を知っているの!?」


「いや、だからお前も知ってるって」


 そういうと一瞬光ったと思ったらそこには・・・


「真理・・・?」


 そう、いつも私のそばにいてくれたあの気持ちのいい毛並みを持った犬の真理がいたのだ


Side End



「この姿しか知らなかったからなお前は」


「・・・」


「ありゃ?ショックがでかかったかな?」


 なんか、俯いてしまった妹紅だったが・・・しっかし、この子が妹紅だったとはね・・・まさか、輝夜へ復讐をするつもりで蓬莱の薬を飲むなんてね・・・


 妹紅と言うと大人しく自己主張が無い子だと思っていたが、まさかこんな思い切ったことをするとは・・・不比等が見たら歓喜するかね?


「騙したな!!」


「うおうっ!?なにがさ?」


「私とお父様を騙して、屋敷に入ったんだな!何が目的だったんだ!!」


「いやいや、言っただろうが。不比等はこの姿を知っていたって」


「お父様の名前を軽々しく口にするなぁぁぁっ!!!!」


 妹紅が手を振るとそこには妖力で出来た炎が・・・って!?


「ちょっと待て!?お前なんで妖力を・・・それにその炎は!?」


「知らない!だけどお前を殺すには十分だ!!!」


 そう言って、妹紅はその炎を弾幕として俺に放ってくるが・・・やべ、避けようにもここは森だから下手に避けて大火災ってのは避けたい


 こう見えても自然は好きなんだよ


「えーい!人の話を聞け!」


「人じゃないだろう!!」


「あ、ごもっとも・・・って違う!」


 このままじゃやられてしまうので人化し空間を操って妹紅の攻撃を全て亜空間に放り込む


「くそっ!くそっ!!」


 目に涙を浮かべながら妹紅は我武者羅に炎の弾幕を此方に向けてくる・・・しゃあないか、俺は空間を操るのをやめ此方に向かってくる弾幕をただ黙って受け止めた


「あ・・・な、なんで・・・」


 俺が倒れながら燃えているのを最初はただ黙ってみていたが、冷静になったのか疑問を口にしていた


「ど、どうしよ!?」


 未だ燃えている俺を妹紅は右往左往しながら、どうにかしようとしている・・・もういいかな?


「少しは気が晴れたか?」


「え?」


「あ~・・・あつ」


 体を高速で捻ると炎はそのまま霧散した


「ど、どうして・・・」


「まぁ、まだまだ妖力の使い方が分かってない奴の適当な攻撃程度じゃ俺はどうにもできんよ」


 伊達に母親や玲央と遣り合ってないからな


「さてと、落ち着いたところで少し話をしようか・・・て、焦げたまんまは嫌だから少し移動するぞ」


 ここに来る前に見つけた湖でとりあえず汚れを落として着替えだな・・・この服意外と気に入っていたんだがなぁ・・・







「さてと、とりあえず何処から話したもんかな」


「真理って本当に男だったんだね」///


「覗いたんかい」


 まぁ、ガキに裸見られても別にどうも思わんが年頃の乙女が覗きなんてすんなよ


「まあいっか。それでな、不比等についてだが」


「そういえば、お父様は真理が妖怪だって知っているって言っていたね」


「おう、んじゃ俺の目的含め説明するか」




~犬説明中~




「と言うわけさ」


「そっか、真理がかぐや姫会うためにきてそこでお父様を・・・そうするとお父様の恩人に私は・・・」


「気にしなくていいさ。さっきも言ったけど子供の攻撃で死ぬようなやわな体じゃないからな」


「私と大差ないのに・・・」


「妖怪なめんな。あと、男と分かったんならその言い方やめろ」


「ご、ごめん」


「はぁ、不比等よぉお前の娘はお前を思ってここまでしたぞ?」


 天を仰ぎながら俺は不比等に語りかけるように呟く


「どういうこと?」


「ん?そういや、俺の目的言って不比等については語ってなかったな」




~犬再び説明中~



「と言うわけさ・・・って聞いてねえか」


「ああ・・・お父様、お父様」


 俺が何故藤原家にいたかを教えていたら妹紅が途中で泣き出した。まぁ、お前のためにいたと言えば愛されていたと思えるだろう


 実際不比等は自身の息子達よりも何よりも妹紅のことを考えていたからなぁ


「さてと、ここまで説明してお前はまだかぐや姫を許せんか?」


「わかんない・・・でも、会えるならばやっぱり文句は言いたい」


「さよけ」


 まぁ、輝夜が未だ地上にいるとは教えたが何処にいるかは俺にしてもさっぱりだしな


「まぁ、いっか。それで、お前はこれからどうする?」


「え?」


「いや、え?じゃないだろう?人に嫌われかつ妖怪すら受け入れてくれる奴は多くは無いぞ?」


「真理は?」


「俺か?噂を餌にされふらふらする予定だが?」


 やべえ、これってフラグだよね?


「・・・真理についていく」


 やっぱりねぇぇぇっっ!!!


「えー」


「え、そこで嫌がるの?」


 うっ、そんな潤んだ目で見たって駄目だからな!俺がそんなのに屈することなんて・・・


「はぁ、しょうがないか。当分の間は連れて行ってやるよ」


「ありがとう!って当分の間?」


「自衛と輝夜と戦える程度になるまではな。言っておくがあいつ結構強かったぞ?」


 潜在的な能力はかなりあったなぁ・・・まぁ、あの永琳の方が化け物かというくらい強いッぽいが


「さてと、とりあえずは妖力の使い方とかだな」


「そういえば、私なんで妖力なんて持っているんだろう?前は霊力すら持っていなかったのに・・・」


「薬のせいじゃないか?その髪とか目も飲んだ影響ならば考えられない可能性じゃないからな」


「そっか・・・」


 さてさて、人を今まで育てたこと無いからどうなることやら。とりあえず修行方法は母親と同じような感じでいいかな?


 あと、不比等とりあえずは安心しろお前の娘は本当にお前とそっくりで目的のためにがんばるだろうさ・・・いい方向か悪い方向かは本人が決めるだろうさ

という訳でもこたん救済でした


もこたん可愛いですよね。永夜抄メンバーでは一番好きです


次回はもこたん日記か一緒にどこかに行こうかと思います

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