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東方転犬録  作者: レティウス
放浪篇
10/115

新たな旅発ち

神奈子と諏訪子の呼び捨てやめました


幾ら二人がフランクだといっても自分から呼び捨て可は可笑しいと思ったので

 神奈子様や諏訪子様の戦争が終わって早10年くらい過ぎた


 二柱ふたりは時折喧嘩するけれどもそれは互いを認めているからこその喧嘩であってどちらが優れているとかの話ではなかった


 また、信仰でも最初はやはり神奈子様を受けいられない村人達だったが、妖怪や妖獣から村人を守る神奈子様の姿を見ていた村人達はやがて本当の意味で二柱を信仰し始めていた


 当初の予定よりも信仰が神奈子様のほうに流れていたのだが、いつしか神奈子様は信仰の流れを元に戻してしまった。理由は簡単で


「なに、私に流れてくる信仰もので十分だからな」


 とのことらしい。まぁ、諏訪子様も別にどっちでも~と言っていたのだが、結局元に戻してしまったらしい


 かつては、神なぞ信じなかったけれども今は信じられる。例えば神奈子様は戦争のときも言っていたが軍神ゆえにこと戦いについての加護があったりする。元々は風神だったらしいので風害などの防止も出来るそうだ


 また、諏訪子様も豊穣や疫病を防止するなど土着神ならではの地に伴った加護が与えられていた


 そんな時、諏訪子様からとんでもない報告を俺は聞かされた


「・・・ごめん、もっかい言って貰っていい?」


「だ~か~ら~!子供が出来ました」


 ・・・幼女体系で子供が出来たことも驚きだったんだが


「俺は、神奈子様が受けだと思っていたんですが・・・まぁ、お二柱ともおめでとうございます」


「そこで何で私の名前が出るんだ!てか、私が受けってどういうことだ!あと、私の子じゃない!諏訪子の子だ!」


 俺が謝辞のお辞儀をしたのにたいして、神奈子様からツッコミが入った


「あれ?どっちも攻め?だから神奈子様と諏訪子様の愛の結晶でしょ?・・・てか、幼女なのに妊娠って大丈夫なのか諏訪子様」


「確かに、神奈子って何だかんだで受けだようねぇ・・・って誰が幼女だゴラァッ!」


 あんただよ、鏡で自分の姿を見て大人の女性と思うならば一回頭開いてみてみたいな


「二人とも何を言ってるんだ!!」


「「被虐趣味者は黙ってろ!!」


「何だとゴラァッ!」


 そこからぎゃーぎゃーと騒ぐ俺達。まぁ、正直いつもの光景だ・・・時折巫女さんがものすごく迷惑そうな顔で此方を伺っているのだが知らん。文句は二柱にいえ


「だから言っているだろう!諏訪子の子であって私とは関係ないんだよ!」


「え、やってポイ?酷い、酷すぎる!流石神様理不尽だ!」


「ヤッてないわ!!いい加減鬱げるのをやめろ!」


「はいはい。それで、どうやって子供が出来たの?正直神奈子様との子じゃなければ諏訪子様が子供を作るとか考えられないんだけど?」


「えっとねぇ、ここ最近って村人増えているでしょ?そのおかげで信仰されてそれを返してをやっても、信仰が余ったんで作ってみたんだ」


 信仰ってか、神様ってすげぇ。何も無い所からでも作れるのか・・・だから神様か


「ふ~ん、じゃあ俺もそろそろ出て行こうと考えていたから丁度いいかな?」


「え?なんで~?もっといればいいじゃん、真理のシッポって抱き心地最高なんだよねぇ」


「そうだねぇ、それを抱いて寝ると気持ちよくて直ぐに寝られるしね」


「いやいや、二人が俺のことをどう思っているかはよく分かったのはおいておくとして」


 こいつ等俺のことを枕かなんかと思っていやがるな?まぁ、気持ちよく撫でてくれているので文句は無いが


「これから産まれてくる子供がいるのに妖怪が一緒ってのはまずいでしょ色々と」


 たとえこの二人が俺は大丈夫だといってもこれから生まれてくる子は間違いなく諏訪子様の血を引いてくるので力を持っているものだろう


 その力を持っているものが俺と言う友好的な妖怪が最初からいると知っていられると後々マズイ事になる可能性がある


 たとえば、俺が去ってから別の妖怪が来たとしても俺見たく友好的だと勘違いして殺されてしまうとかね


 もし、そんなことになってしまったら諏訪子様の事だから悲しみの末妖怪の全滅に~って事になってしまうかもしれないしな


「という訳で、出て行こうって言ったのよ。まぁ、後はこの国も二柱を信仰し漸く落ち着いてきたしね」


 逆に言うと変化がゆるくなってきたとも言ってもいい。まぁ、この二人と一緒にいると眺めているだけでも十分暇は潰せるけど他にも面白そうな奴がいるかもしれないしな


「そっかぁ・・・寂しくなるなぁ」


「ったく、いつも人をからかう癖に急にマジメぶちゃって」


 俺は基本マジメよ?ノリが極端にいいと言って欲しいね


「さてと、じゃあ宴会は・・・夜にやるとして真理」


「「な・・・なん・・・だと・・・!!?」」


「・・・何をそんなに驚いているんだ二人とも」


「「だって・・・ねぇ?」」


 だって、神奈子様っていっつも酒飲んでいるイメージがあるんだよ?ここ最近なんて諏訪子様だけじゃなくて巫女さんからすらも怒られてしょんぼりしているのに・・・まぁ、酒飲んでいる時は俺も一緒に飲んでるけどね!


「・・・まぁ、いい。やるのは、私と真理の戦いだ!」


「お、いいね~」


「よかねえわ!何でだよ!!」


 何で神奈子様と戦わなきゃならん、めんどくせぇ


「そこで、無理とか言わないのが真理だね」


「さらりと心読むな諏訪子様」


「途中から口に出てたのと、表情がモロにそれだったよ?」


 マジで?これでもポーカーフェイスに自身があったのに


「いや、急にキリッっとした表情しないでよ、ドキッとしちゃうじゃん」


「・・・異性としてみてですよね?」


「あはは~」


 あさっての方向を見て笑う諏訪子様・・・畜生、何で男とわかっても女に見られるんだよorz


「結構その格好するけど、そそるよね」


 黙れド腐れS幼女


「誰が幼女だゴラァッ!」


「今声出てた?」


「ううん、雰囲気で察した」


 こええよ


「さて、殺るぞ真理!」


「いやーーーーっ!字が違うーーーっ!」


「「いいから、いいから」」


襟を持たれずるずると外に引きずられていく俺、こう口ずさみたい


「ドナドナ~」


「何を言っているんだい一体」


 気にしないで、どうせ言い出した二柱は言ったって聞いてくれないんだから。それが10年で学んだことだ










「さ、やるぞ真理!」


「はぁ・・・」


「溜め息ばっかり吐いていると幸せが逃げるぞ?」


 原因が言うな、あと神様がいうとシャレになら無そうなんで


「仕方ない・・・5尾解放」


 とりあえず尾を5本状態にして構える・・・やる気ないし一瞬で負けるか


「ほう、結構な妖力じゃないか。それといい忘れていたがわざと負けたりしたらもう一回だからな」


「畜生!先越された!」


 先に釘打たれてしまった。こうなったらやるしかないか


「それにしても犬の妖怪が尻尾が増えるとは聞いたこと無いが」


「気にしないでいいよ、増えたんじゃないから」


いちいち説明するのもめんどくさいので詳しく教えないけどね


「まぁ、いい!行くぞ!」


「やるっきゃないっしょ!」









「はっ!」


 神奈子様の代名詞の御柱を振るってくるのでそれを妖力で強化した手で弾きながら肉薄していく


「ふっ!」


「とっ!」


 だが、逸らした時点で俺が突っ込んでくるのが予想できていたのだろう、余裕で俺の蹴りは避けられてしまったがその瞬間俺はシッポを振るい弾幕を作り出す


「くっ」


「まだまだ!!」


 体制を整えて更に両腕から無数の弾幕を作り出して神奈子様を攻撃していくが


「舐めるな!!」


 神奈子様が作り出した弾幕+多数の御柱によって俺の弾幕はすべて消されてしまった


「はぁ~、神力ってずるいねぇ。こっちが必死こいて作った弾幕を簡単に消し去るくらいの密度のこもった一発を作れるんだから」


「それも信仰あってゆえ。妖力や霊力みたく資質に左右されるものと違ってこっちは信仰が無くなれば神の奇跡が起せないからねぇ」


 オレンジジュースの果汁入りと100%の違いくらいに力の密度が違いすぎる。1の力の神力で10の弾幕を作り出した場合は妖力だと2~3の力で同数を作らなければいけないからな


 まぁ、こっちもまだまだ余裕があるからやりますか


「んじゃ、7尾解放!!」


 更に尾を2本増やすと、先ほど以上の妖力が俺からあふれ出し木々がざわめきだす


「くっ、まだ力を隠していたのかい」


「まぁ、無駄に長生きしているんでね!!」


 弾幕を張りながら神奈子様へと突っ込む。7尾まで解放すると手からではなくとも弾幕を張る事ができるようだ・・・ここ1000年以上解放してなかったのでわかんなかったよ


「だけど!!」


 カウンター気味に神奈子様が御柱を振るってくるが此方は蹴りでそれを砕く


「なっ!?」


 驚いている神奈子様をよそに俺は更に距離をつめる。神奈子様が苦し紛れに拳を突き出してくるがこっちは更にスピードを上げる


「消えた!?」


「・・・ふう、まだやる?」


「・・・降参だ」


「勝負そこまで!勝者真理!」


 目の前まで言った後俺は空間を弄り神奈子様の後ろにとび首に手を添えていたのだ


 本当の殺し合いならば首に手を添えるのでなくそのまま首を飛ばしていただろうな・・・まぁ、やらんけど


「疲れた~」


尾を消しながら地上へと降りる


「お疲れ様~まさか神奈子に勝つなんて思わなかったよ~」


降りると諏訪子様が笑顔で出迎えてくれた


「いやぁ、別に殺し合いではないから神奈子様も本気ではなかったでしょうし」


 これは本当。実際殺し合いならば恐らくこんなものじゃすまなかっただろうな


「それにしても、こんだけ騒いだのに誰も来なかったね」


「いやぁ、勝つにしても負けるにしても村人に見られるのは得策じゃないと思ったから能力使って誰も入れないようにしてたんよ」


「能力?そういや犬状態と人状態では違うとは聞いていたし犬の能力は知っているけど人の時はどんな能力か知らないな。教えてくれるんだろ?」


 後から降りてきた神奈子様にそういわれたので仕方なく白状しよう。正直チートすぎて教えたくないんだけどね


「秘密って言いたいところだけど今までよくしてもらったから教えるよ。俺の能力は」


「「うんうん」」


 うっわぁ・・・二柱が目をキラキラさせて聞いてくる。ここでボケたら二人にボコられそうだから素直に言うか


「【空間を操る程度の能力】ですよ」


「「・・・」」( ・д・)


 二柱が目を点にして固まっているや


「「な、なんだそれはーーーーっ!!」」


「なんだって、能力でしょうが」


「ドンだけ反則か分かってるのか!!」


「分かってるから使わなかったんだよ!!」


「ずるいよ!!」


「知ってるよ!だから神奈子様には最後の最後まで使ってないよ!!」


 能力なんて使ったら俺に遠距離攻撃なんてものは効かないからなぁ・・・空間をつなげて相手の後ろに出させたりそのまま亜空間に放り込んじゃえばいいんだし


 更にいや、相手の動きすら止めることも出来る


「はぁ・・・お前が人間が好きでよかったよ」


「ほんとだよぉ、もしこれが戦う相手ならどうなるかわかんないね」


「まぁ、余程じゃない限り此方かは喧嘩は売ることは無いなぁ・・・相手が売ってきたら買うけど」


 お人よし(妖怪がこの言葉に当てはまるかはおいておくとして)ではないので障害は自力で取り除くよ


「それじゃ、今夜は宴会件神奈子を慰めるために盛大にやりますか!!」


「あ・・・」


「負けた・・・フフフ、軍神と呼ばれたこの私が負けたか・・・ハハハ、天照様のお仕置きがぁ」


 若干壊れかけている神奈子様を諏訪子様が引きずりながら神社の本殿に戻っていく


 その日の夜は盛大に宴会を行い、明け方まで飲めや食えやの大騒ぎであった


「それじゃ、また数百年でもしたら訪れに来させてもらうよ」


 次の日の昼下がり・・・え?普通は朝?無茶言うな、明け方まで飲んでいてそれから寝たんだから起きられる訳ないだろうが


「そう・・だね・・私達も楽しみに・・・して・・・るよ・・・うっぷ」


「次は・・・かた・・・せて・・・貰うぞ・・・おぇっぷ」


 二人とも青い顔で俺を見送ってくれる。完全に二日酔いだなこりゃ。俺は何故か一回でも寝れば酒が抜けるので終ぞなったことはないが二柱を見ているとかなり辛そうだ


「とりあえず二人は、安静にして寝ていてくださいよ」


 別れなのだが最後までしまらないなぁ・・・まぁ、湿っぽい理由もないしいいか。神は信仰がなくならない限りは物理的に死なない限りは死なないし俺もまだまだ生きていられそうだ


「それじゃ、諏訪子様はいい子供を産んで育ててくださいね。神奈子様は巫女さんをあまり困らせないように」


「ありがとね~」


「何か私だけ扱いぞんざいだな」


「気のせいだよ・・・それじゃ、また会いましょう!」


そう言って俺は手を振りながらその場を後にしていくと後ろから


「待ったね~~」ノシ


「元気でな~」


と、声がかけてきてくれるのを聞きながら次は何処に行こうか考えていた

はい、神奈子・諏訪子編終了となります


神奈子に勝っちゃう真理・・・やりすぎた?感が否めませんがね


てか、真理の神奈子・諏訪子に対しての喋り方が一定しないのにこの後書きになって気づきましたが・・・直しません←


敬いつつフレンドリーと言う感じで見てください


因みに、尾については説明しようとしたけどやめました


機会はあの時です


では、次回もお楽しみに

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