疲弊した騎士。ただし豚。
タイトル考えるのめんどくさいけどそれ以上に内容考えるのが難しい。
どうも、念願かなって人型になれた液体です。
現在進行形で二足歩行中です
とっても懐かしい感覚に感動しながら近くの村に向っています。
私はこんなにも歩けることが素晴しいことだということに全く気付いてなかったことを愚かだ、などと考えながら大地を踏み締める感触が楽しく、ついつい笑みをこぼしてしまった。
それも、現代ならば近づきたくないくらいとびきりのを。
近くとはいえ、神殿からは結構な距離があったのだが、村にすぐ到着してしまった。
村は心なしか落ち着かない雰囲気が漂っていた。
気になった私は近くにいた人に聞いてみることにした。
因みに発声練習は完璧だ。ぬかりはない。
「すまない、尋ねたいことがあるのだが……」
「んん?兄ちゃん見ない顔だな、ハンターか?こんなとこまでご苦労なことだ」
狩人?
気になるが、今はそれより聞きたい事がある
「旅人だ。……この村に何かあったのか?」
「あん?知らないのか?勇者様が召喚されたんだとさ」
「それがこの村と何の関係があるんだ?」
「ああ、これはあまり知られてないんだったな。 このからまっすぐ行ったところにある森の奥に勇者様専用の聖剣が封印されているんだ」
……絶対あれだ
ちょっと齧っちゃったけど大丈夫かな
あ、そういえば私の分体放ってる。 だけど勇者なら大丈夫だろう
……大丈夫。 うん、気にしない
「で、その聖剣を勇者が抜きに王都からやって来るかもしれないからな、皆いつ来るかとそわそわしてるんだ。 勇者様はかなりの美形らしいから女衆が騒いでな」
「そうだったのか」
聖剣を抜きに勇者がやって来るかもしれない、ということは私もついでに討伐されるところだったのか?危ない危ない、流石に勇者には勝てる気がしないからな。
「最近魔王が復活して魔物……モンスターの動きが活発になってるらしいじゃねえか、兄ちゃん、旅の道中によく襲われなかったな。見たところ丸腰だし危ないぞ」
「運がよかっただけだ。 ありがとう教えてくれて、助かった」
「おう、気にすんな」
もう、魔王は復活したようだ
もしかしたら、魔王復活の影響で私が生まれたのかもしれない。
聖剣齧ったのは何の関係もないだろう。
大体齧ったのは半日前だし。
とりあえず、勇者を一目見ておきたいな……そうだ、王都に行こう
王都は以前場所の確認をしているので方角はわかる。 かなり大きな城があったから、近くに行けばすぐにわかるのだが。
行くと決めた私の行動は早く、すぐに村を出ることにした。 なにか武器を買っていこうかと思ったが私はお金を持っていないので諦めた。
王都へ向っていた私は、馬車の残骸が転がっているのを見つけた。
化物たちにでも襲われたのだろうか、馬車は拉げて使い物になりそうにない。
何かないか気になって周辺を探ってみると血まみれの鎧が落ちていた。
鎧にはこの国の王都の城にあった旗と同じものが刻まれていた。 この馬車は多分、王都から来たんだろう。これに勇者が乗っていたのなら場所を移して戦っているか、既に逃走中だろう。
どちらにしろ私にはあまり関係なさそうだ
――――――――ドスンッ
ん?何の音だ?
――――――――ドスンッ、ズシッズシッ
地響きがだんだん私に近づいてくる
なるほど、これがふらぐというやつか
「ぶふぅ~~、ぶぐっぶごっぶぐ~」
振り返ると鎧を着た豚人がいた。 ただし、2m超の。
体色も豚人が猪の毛だったのに対し、こいつは白い。
こいつが馬車を破壊したのだろうか、かなり強そうだ。
手にはかなり使い込まれた鉄の槍が握られている。 槍には新しい血液が付着していて、先ほどまで戦闘中だったことがわかる。
「ぶごっ!ぶごっぶるるぅぅ!!!」
私を発見した白豚は突然いきりたって襲い掛かってきた
突きからの薙ぎ払いだ。 かなり早い攻撃速度だったためかわしきれず少し掠ってしまった。
白豚は鉄の槍を振り下ろし、通常ではありえないほどの音が鳴り響き砂埃が舞う。
だが、白豚はそれでも攻撃をやめなかった
「ぶひぃぃ!!ぶごっ!!!」
連続で突きを放つ。 前が見えないが、突きが風を切る音を頼りに何とか避ける
「ぶぶ~?ぶふぅ、ぶご?」
どうやら私を見失ったようだ。この隙に『分析者』を掛け、あいつの能力を分析する
名前:ナイトオーク
種族:オーク派生種・騎士
性別:♂
状態:疲労・激昂
Level:61
生命力:8000/17000
魔力:38/38
攻撃力:367 武器攻撃力+143=510
防御力:326 防具防御力+166=492
素早さ:213
器用さ:49
賢さ:10
魅力:2
Skill
『槍術』
『刺突補正』
『剛力補正』
『騎士道』
『五月雨突き』
『パワーランス』
『攻撃速度上昇弱』
『初級性魔術』
装備:騎士のやり
装備:騎士の鎧
白豚は騎士豚だったようだ。
そんな事はどうでもいい
今まで武器を装備した化物相手に『分析者』を使った事がないので、武器に補正が掛かっていることを知らなかった。
前に掛けたやつらは武器を持っていただけで戦闘体勢に入ってないやつだったし、一種族につき一度だけしか使ったことがない。とはいえ、同じ種族で違う武器を使うのなんて人間以外にはあまりいないだろうから気にしないでもいいのかもしれないが、もし別々の武器を使うやつがいたら気をつけなければならないだろう。
分析し終わって数秒すると砂埃がだんだんと収まってきて騎士豚の影が見えるようになった。
「ぶごぁあああ!!!」
私の生存を確認した騎士豚はやはり私に向って突きを放つ
私は両手から触手を地面に伸ばし、それを支柱として体を支えて突きをかわす
「ぶごぁ!? ぶぐっ!!ぶぎゃあ?」
頭の悪いやつだ、さすが賢さが10なだけある。
騎士豚は辺りをきょろきょろと見ている。
そして私の触手を見つけた頃にはもう遅い。
私は触手を刀の形に変形、圧縮をさせ、騎士豚めがけて振り下ろす
「ぶひぃいいいいい!!!!ぶぎゃあああああ!!!!!」
『斬撃補正』の効果と『剣聖』の効果で威力の上がった一撃を叩き込むと、袈裟斬り、逆袈裟と繋いでいく
「ぶひいいいいぃいいいぃぃぃ!!!! ぶごぉおおお!!!!」
騎士豚は苦しんでいたが、途中で痛みを忘れたように私に攻撃を仕掛けてきた
連続で突く『五月雨突き』を発動させたようだ。
騎士豚が疲労しているためか、先ほどよりも技にキレがないが、避けきれず、直撃してしまった。
予想よりも傷を負ってしまった。
『刺突半減』で威力は抑えられているのだが、それでもかなり強い攻撃だ。 私の体力の半分を削られてしまった。
騎士豚が疲労していない時に遭遇していたらまずやられていただろうが、こいつとはほぼ互角の戦いだ。
いや、むしろ長引けばこちらが不利かもしれない 相手が攻撃力と防御力を武具で補正されている以上はこちらの技量で何とかするしかないのだから。
「ぶおおおぉぉぉぉおお!!」
騎士豚は大きく鳴いた後、連続攻撃をした。
私は触手で作った刀を使い防御に専念するが、攻撃が止みそうにない。
振り下ろしの時の隙を使い、触手で腕を刺しながら後ろに退いて距離をとった。
そして、『乾坤一擲』を使い一撃で決めるために居合いの構えをとり、近づくのを待つ。
「ぶごっ!!ぶぎいいい!!!」
案の定騎士豚は槍を構えながら突撃してきた
「ぶごおおおおおお!!!!!」
「ハァア!!」
息を吐き出しながら機会を見て騎士豚の攻撃が当たる前に抜刀、そのまま横一文字に真っ二つにする。
「ぶるぉぉぉぉ!!!ぶごっ!!ぶぎぃぃいい!!!ぶほっ!ぶぐぅぅぅぅ!!!」
斬られたことに気付けなかった騎士豚は『パワーランス』を使い、振り下ろしで私の頭を割ろうとしたが、振り上げたときから徐々に体がずれていき、2つに別れた
「ぶう?ぶぎ……?ぶごっ……ぶ…ご……」
「ハアッハアッ、っく、っきっついな。 少し、疲れた気がする」
騎士豚は死んだことに気付けず『乾坤一擲』『剣聖』『技量補正』の複合によって殺すことができた。
今日は精神的に疲れた気がする……
ナイトオークの屍骸ともっていた武器は回収して、この辺りの安全な場所で睡眠を取ることにしよう
[手負いのナイトオークを撃退せよ]をクリアした
宝回収率:0/0
ボスモンスター:ナイトオーク Level 61
ボスモンスター討伐ボーナス:人型擬態が擬人になった
スキル:『擬人』
クリア率100%ボーナス:全熟練度+5
スキル:『危機察知』
Level up
Level:52→53 +1
生命力:1082/6105 +105
魔力:398/430 +32
攻撃力:307 +5
防御力:254 +7
素早さ:441 +6
器用さ:414 +2
賢さ:213 +5
魅力:181 +1
Skill get
ナイトオークからスキルを吸収しました
NEW『五月雨突き』
NEW『パワーランス』
NEW『騎士道』
NEW『槍術』
NEW『剛力補正』 +2
NEW『騎士道』
NEW『攻撃速度上昇弱』
■■■■■は:騎士の槍、騎士の鎧を手に入れた。
とりあえずこの作品を先に進めるために連日投稿する所存です。
書き溜めの貯蔵が尽きるまで……
擬音使ってましたがなんかダサいので消しました。




