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決心した翌日

僕は「戦う」って口にした。

でも、それは誰かを傷つけたいからじゃない。

――“誰も死なない道”を選ぶための戦いだ。


正直に言えば、まだ怖い。

自分の理想が、どれだけ無謀で、痛みを伴うものなのかも分かっている。

それでも、目をそらしたらきっと後悔する。

だから僕は、進むことにした。


僕は、その“最初の一歩”を踏み出すために直正さんの力を借りる。

誰かの叫びが聞こえて、世界が揺れて、

逃げ出したくなるような瞬間でも、僕は立たなきゃいけないんだと思う。


僕がどう向き合おうとしているのか――

僕は、その決心した後眠り……朝になった。


「今日から再び学校か……」


今日は2030年4月8日月曜日……


僕が通っている学校《朧幽学園ろうゆうがくえん》の始業式でもある。

……そうして僕は、学園指定のトートバックを担ぎ、家を出た。


……しばらく、通学路を通っていると


「久しぶりー維真!」


と言い横から何かが飛び込んでくる


「‼っと。久しぶり」


そういって僕はその人物”篝守澄花かがりもりすみか”に返事をする。

澄花とは小学校以来の顔なじみだ。


「今日から私たち高2だねー」

「……そうだな」

「……もしかして……春休みの間に何かあった?」


一応話しておこうか。


「ちょっと前にな……」


そう前置きを置いてから話した。

昨日、憑霊病にかかったこと。

僕は、平和のために戦うと決心したこと。

井伊直正のことは……言わなかった。


「……それじゃあ、学吸委員に入ることになるんだね」

「まだ、届け出は出していないんだけどな」


”学校吸収委員会”――学吸委員。

学校を吸収するために、優秀な人材や、強力な憑霊者を集め、強くしようと設けた場所。

作戦会議を開いたり、実際に戦い学校を吸収したりする役割を担う。


「……そういや、能力を測定してなかったな」


そういって、今つけている腕時計の中にある”測定”というボタンを押してはかった。

少し血管から血を調べる作業で痛くなる。


〔名前 朱熨宮 維真〕

〔称号 井伊直正に憑かれし者〕

〔能力 ”赤備の意思”常時 攻撃力、移動速度 10%上昇〕発動済み

    ”先読みのまなこ”二十秒間相手の行動が読める〕発動後、体がよどむ

    ”????”――――――――――〕条件―――――――

〔測定――完了〕


「……能力もう発動しているじゃん。雰囲気は変わんないんだけど」

「そうみたい……だな」


そういう澄花をよそに僕はそこに目を向ける。

なんだこの”????”は。条件だってわからない。


「これは……直正なのか?」


静かに問いかける。


『――いずれ、わかるときが来るさ。気長に待て』

「そうか」


待つしかないのか。そう、気落ちしていると澄花が


「あっ!もうこんな時間。早くしないと遅れるよ」

「⁉マジじゃん。少し急ごうか」


僕たちはそう言って、学園に大急ぎで向かった。

ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます。

そして、今回の更新が遅れてしまい申し訳ありません。待っていてくださった方に心から感謝します。


主人公・朱熨宮維真が“決心の翌朝”という、日常と非日常が交差する場面から物語はいよいよ動き出しました。

憑霊病という逃れられない運命の中で、維真を導く井伊直正の存在。

そして昔からの友人・澄花との、いつもとは違うような変わっている会話――その裏にあるものは、これから徐々に明らかになっていきます。


今回明かされた能力測定の“????”は、今後の展開に深くかかわる重要な謎です。

直正が告げた『いずれわかるときが来る』という言葉の意味も、少しずつ描いていければと思っています。


始業式という新しいスタートと、学吸委員という非日常の舞台。

その二つがどのように交差していくのか……作者自身もワクワクしながら書いています。


今後も更新の間が空いてしまうことがあるかもしれませんが、気長に待っていただけると嬉しいです。

次回も、どうぞよろしくお願いします。

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