第77話 真夜中の想い
──星が明るい月夜の森のなか、ゆらめく木々や水面に浮かび上がる波紋…そんな様子を眺めながら月に手を伸ばしてる小さき者がそこにはいた。
「…ファリオン、どうか。幸せでいてね」
そう、言葉を零しながら月に伸ばしていた手のひらをぐっ…!と握りしめては力を抜きそっ…と手をおろし、その者は森の奥へと歩き出した。
★★★★★★
薄暗い部屋にはランタンの明かりが灯り、カチ…カチ……と、時計の音が真夜中に鳴り響くなか私、ファリオンは机に向かい把握できてないところを調べながら紙に綴っていく。
「え〜と、ここは確かこっちの話で…こっちは確かこの話で……」
そんな独り言を零しながら指で本の箇所をなぞりペンで紙に綴り思考に落とし込んでいく。
「…なるほど、そーゆうことか」
理解ができた私はすぐにメモをする……そんな時──、窓から風が吹きカーテンがゆらゆらと揺れてることに気づいた私はふいに周りが静かなことを知る。
「…あ、もうこんな時間か」
あまりにも集中していた私は気づけば日付をまたいでしまってたことに少しの罪悪感を覚えるが、すぐに本を閉じ、近くにあるベッドに倒れ込むようにダイブする。
(なんか、静かだ…)
ふいに心に穴が空いたような感覚が込み上げてきたその時、私はバッ!と顔を上げあたりを見渡した。
「そーいや最近、サフィ…見てない!?」
森にいた頃の私はことある事にサフィが話しかけてきては人の姿になったり遊び相手にもなってくれていたのを思い出すも、ミセーラ侯爵家に来てからは一度もサフィの姿を見ていなかった。
『ねね、ファリオン!』
『んだよ』
『もしキミと共に生きたい!って言ってくれる人が現れたら…どうする?』
昔の私に、そう言ったサフィに私はなんともいえない感情になったが……今ではわかる。きっと…サフィはリヴィアのことを指してのか、と。
たしか、それがサフィとの最後の会話だった気がするしその後からサフィの姿を一度も見てない…そもそもサフィの存在に私は深くは知らなかった。
「…まぁ、サフィのことだし大丈夫か」
そう思うも、心の奥ではどこか胸がぐっ…と苦しくなる感覚がしたが私は見て見ぬふりをし、顔まで布団をかぶり顔を隠す。
(…がんばろ)
しん…と静まり返る部屋のなかで私は声には出さず、心でつぶやきながら私はそのまま眠りの世界へと誘われた。
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