第71話 ファリオンの記憶
朝日が昇る前、まだ人は寝静まってる頃。おれ、ファリオンは隣にいるリヴィアに今まで過ごしてきた日々を話すと、なぜかリヴィアは泣きそうな顔になりながらなぜかおれに抱きついてきた。
「ちょっ…はなせって、!」
そうリヴィアに声をかけるも抱きしめる力は強くなるばかりでおれは諦めてされるがままにしていたらリヴィアはボソッと言葉を零した。
「…生きててくれて、本当にありがとう」
絞り出すような声色で言ったリヴィアにおれは、涙をひとつぶ零しながら愛してた人を思い出した──。
★★★★★★
『ファリオン、ごめんなさい…』
『っ、こんな母親で…ごめんなさい…!』
そう…月がこの大きな森を照らすなか隣にいた母さんはおれを握っていた手を離し、言葉と涙だけ置いて走って去ってしまう背をおれはただ眺めるだけで、自身の境遇を悟り人の記憶を消すためサフィに声をかける。
『…ねえサフィ。おれがしってる人のきおく、けして?』
隣で浮遊してるサフィがおれを心配そうに見つめおれと関わった人との記憶をサフィは消した。
★★★★★★
……そうだった。おれは人をしらないんじゃなく…、けしたんだった。…おれをみすてたははのそんざいも、ははをモノのようにつかうちちというそんざいも…すべて、けしたんだった
おれの消えてたあやふやな記憶が蘇りぐちゃぐちゃの感情が心を深く覆い気づけば涙が溢れては体が震えていた。
「…ファリオン?」
そう…リヴィアがおれに声をかけるも今は黒い感情に支配されてどうすることもできないでいると、言葉がまた視えた。
『…ファリオン、ふるえてる。泣くほどこわかったのかな?いまはぎゅ…ってだきしめとこ』
……あぁ。リヴィアは、いわなくてもわかってくれる。このやさしさにあまえたくなる…人のぬくもりって、あったかいんだな…あれ、黒い感情がなくなってく…?なんでだろ
おれはリヴィアの背中に迷わず手を回しぐっ…と力を込めるとリヴィアは何も言わずただ、おれを抱きしめてくれた。
★★★★★★
───気持ちが落ち着いてきた頃、おれはリヴィアから離れ、最初に聞かれた魔物の存在をかすかに震える声でサフィのこともした。
「…さっきいった、まものっていうそんざいはみたことないけど、たぶん。おれいがいにみえないサフィっていうきまぐれなヤツがその、まもの?…てのヤツをけしてたっておれは…おもう」
そう、たどたどしく言うおれにひらめいたような顔をしたリヴィアはまたおれの手をぎゅ…と握りながら口を開いた。
「それだよそれ!うわぁ、ぜんぶがつながった…ファリオン、ありがとう!」
満面な笑顔で言ったリヴィアはおれの手を離し、近くにあった紙に殴り書きをし『待ってて!』と言ったあと慌てて部屋から出て行った。
……そんなに慌てることか?って、もう朝日登ってるじゃねぇか
リヴィアから聞かれた話をしたりしていたら、気づけば朝日はのぼっており、窓辺から照らす木々はどこか楽しそうに風に揺られながら朝の光を浴びているのにおれは思う。
……これから楽しい生活が待ってそうだな
なんの根拠もなくそう思うおれは、ソファに腰掛けリヴィアが部屋に戻ってくるのを静かに待っていた。
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