第65話 同じ空の下での想い
────夜月が空を照らすなか、私リヴィア・ゼフィールは遅くまで書類を片しファリオンが入れてくれた冷めた紅茶を1口飲み込んだ。
……やっぱり紅茶は温かいのが美味い
そう、冷めた紅茶をくるくると揺らしながら紅茶に映る自分の顔を見つめふと思う。
このままでいいのだろうか、と
ここ最近カラトリック厄災といいブラックネイトといい…なにかと騒がしくなっていく国の様子に胸のざわつきがここ何日も治まらないでいた。
けど、私は魔力がないため魔法が使えない。王太子という立場の私が厄災やブラックネイトの存在が動き出したことに何も出来ないことが悔やまれる…
……無力な私でもできることはあるのだろうか。
ちくりと胸に痛みが走るがそれもしょうがない事だと思う。だけど、何もしないまま厄災を放置しブラックネイトの存在を逃したりして、民が危険な目に晒されていいのだろうか…?いやダメだ。ならどうするのがいいのか、私でも出来ることがあるのだろうか……
そんな考えを巡りにめぐらせていたが、結論。解決方法はでず私なりに全力を尽くすことを決意した。
★★★★★★
同じ空の下───、ゼファー宅でのクロエはシルに呼ばれ中庭に出ていた。
シルの髪が風でゆられるなか、どこか不安そうな顔で私を見つめるシルに私もじっ…と見つめ返すと、シルは眉を下げながら私に言った。
「…姉さんは、なんでそんなに強いの?」
「………」
どこか泣きそうな瞳で言うシルに私はなんて返せばいいかわからず、ぐっ…と手のひらに力を込めるとシルは私の手を優しくとり、少し上にある瞳が私を射抜く。
「姉さん。もう強いのはわかったからさ、強くない姉さんでいてよ…僕はずっと姉さんのそばで、姉さんを守りたいだけなんだよ?」
その瞬間───、私はぷつりと糸が切れたように気づけば泣いていた。…そんな私をシルは気にせず、どこか嬉しそうな表情で私をぎゅ…と抱きしめて優しく、安心したような声色で言った。
「よかった。初めて僕の前で泣いてくれたね、もう大丈夫じゃないのに大丈夫って言わないでよ?僕すごく心配したんだから」
……あぁ、そっか。シルはずっと私のそばにいてくれたのか、私が気づいてないだけで。
私はシルの背中に手を回し、こみ上げる想いをなんて言葉にしていいかわからないが抱きしめる力を込め、こぼすように言葉を紡ぐ。
「ありがとう。シル」
今までの想いを言葉にのせ、シルを抱きしめながら告げるとその想いがわかったのかシルは頷き私をぎゅっ…と優しく抱きとめた───。
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