第62話 帰国
ガタ…ゴト……、と馬車に揺られながら帰国する俺、アル・スチュワードは頬杖をつきながらカラム方を見るとカラムはため息を吐き伏し目がちな瞳でぽそりとつぶやいた。
「…クロエ、大丈夫かしら」
珍しく弱音をこぼすカラムに俺は一瞬目を見開くがすぐ笑顔になりカラムに言う。
「大丈夫だ。もし何かあればリヴィアが伝えてくれるだろ?…それに、クロエはもう一人じゃない。あの時のクロエとは違うから大丈夫だ」
カラムに笑顔で伝えると、カラムは安心した表情をしてははにかむような笑顔でこくりと頷いた。
……本当、クロエのこと大事に思ってんだな。
少しの嫉妬が胸に湧き上がる。俺はカラム一筋だけど、たまに俺でいいのか不安になってしまう。それでも俺はカラムを離すつもりなんてないから不安に思っても仕方ないことだと理解してるが…やっぱり不安になる。だから俺はカラムに直接聞いた、手が震えても……
「なぁカラム。俺はカラムのことが離したくないくらい好きなんだが…、カラムは俺のこと好きか…?」
心臓がバクバクと大きく波打つようで答えが怖い、たった数秒なのに長く感じるみたいで不安になる。その時──!カラムが向かいに座ってたのに俺の隣に座り、俺をぎゅっと優しく抱きしめた。
「えっ、カラム…!?」
「好きですよ。わたくしも」
そう被せるように言ってきたカラムに俺は愛しさが込み上げて咄嗟にカラムの背中に腕を回しぎゅっと抱きしめた。
……あぁ、何不安に思ってたんだ。バカかよ
ふっ。と笑みを浮かべながらカラムの頭を撫で優しく…だけど溢れ出る気持ちを抑えながらカラムに言う。
「…ありがとな」
その瞬間───、カラムの耳が赤くなったのが見えた俺は愛しさが込み上げそのままカラムをぎゅっと抱きしめたまま心の中で思う。
……もう、昔の俺じゃない。カラムを絶対離さない
そう、心で決めた俺はカラムが離れたあともカラムと一緒にゼフィールにいた時の話を語り合った。
★★★★★★
────その頃、夜月が街を照らすなか。奥深い館に1人の者が椅子に座ってる者にひざまずき、声をかけた。
「───様。本当にアイツに任せてよかったのでしょうか?」
いつものローブから不安げなダークブラウンの瞳が見え隠れし、その瞳はキラリと光るが座ってる者は気にせずその者に告げる。
「いいんだよ。面白いことになりそうじゃないか」
嬉々とした声で言うその者にローブを着た者はただ頷くのみ……、そんな頷くだけの者に気に食わなかったのか座っている者は真顔で言い放った。
「もういい。下がれ」
「…御意」
ひざまずいてた者は震える声で冷たく告げた者の元かろ灰になりその場から消えた。…夜風が強く吹きゆくなか、座ってた者は窓から空を見上げ言葉をこぼした。
「さぁ、ここからどうなるのかな?楽しませてくれよ」
そう、言葉をこぼした者はその場から消え去り残ったのは暗くじめった部屋のみだった……
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