第61話 不確かな痕跡
王宮のお泊まりが終わりを迎えた翌日────。
リヴィア様から話があるということで、私はシルとアイリー、ゼファーと共にリヴィア様から呼ばれ応接室へと向かうとそこにはアル様、カラム様、リヴィア様、ファリオン様が既に待っていた。
「お?来たか!…んじゃ、始めるから座れ」
そう嬉々とした声で言ったと思いきや真剣な声色で告げるアル様に私たちは静かに席に着くと、防音上位魔法をカラム様が唱えこの部屋からの音が一切外に聞こえなくなった。
……これは、ただ事ではない感じがするわ。
ごくりと唾を飲み込み、目線をリヴィア様に向けると私の意図に気づいたのかリヴィア様は軽く頷きいつもより少し低い声で私たちに告げた。
「ファリオンに調べてもらって分かったことがあるんです。ただ、かなり古い書記に記されていたので確定情報ではないのですがこの書記しかあてがないため話させていただきますね」
その瞬間────、空気がピシッ…と固まる感じがしたが気にせずリヴィア様は口を開いた。
「まず1つ皆様、カラトリック厄災はご存知だと思うのですが……その厄災がですね。実は魔物ととある人物が関係してるらしいんです、そして2つ目。アスティアンの申し子が外部に漏れた件なのですが……何者かが魔法で調べた痕跡がありました」
静かに、でも強く伝えるリヴィア様にその場が静まりかえり、全員が顔を顰めていた。
……それ、かなりまずいことでは?
心の中で警戒心が湧き上がる感覚が全身に巡っていたらパチンっ!…と扇子が閉じる音がし音がした方を見るとカラム様が表情を崩さずリヴィア様に聞いた。
「……とある人物とは、なんですの?」
そう、淡々と告げたカラム様にその場にいた全員がリヴィア様を見たがリヴィア様は首を横に振り口を開く。
「残念ながら、その人物のことは記載されてませんでした。アスティアンのことも調査中です」
「…そう」
カラム様が明らかに声のトーンと表情が落ちたことに気づきた私は少しの驚きを覚えるが、今はそれどころではないことを自覚し首を振ったあとリヴィア様に聞いた。
「リヴィア様。私やゼファー、アイリーにシルはこれから冒険者を続けてもいいですよね…?」
不安で手が震えるがそんな私にリヴィア様は優しい笑顔で告げる。
「はい、大丈夫ですよ。ただ……くれぐれも気をつけてくださいね?」
「…はい」
不安だった震えが治まり、安堵が心に広がるが同時に気を引き締めなきゃという感情になり今までよりも頑張ろうって決意したその時──、パンっ!…とアル様が手を叩き全員に聞こえるよう告げた。
「それじゃあ、この事は内密にな?俺とカラムは帰国するがこちらの方でも調べておく。てことで解散!」
そして、アル様の合図と共に防音魔法が解かれ場の固まった空気が緩み皆が帰る支度をしていた。
……色々あったけど、気をつけなきゃね。
そんなふうに心で思っていたら隣いたアイリーが私にぎゅっと抱きつき満面な笑みで言った。
「帰って冒険者しよ!」
キラキラとした笑顔に私は癒され頷いたあと、アイリーの手を引きながら応接室から出てギルドに行く馬車へと皆で向かった。
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