第42話 カラムの過去と想い(2)
ふわっと香る紅茶の匂いが部屋に漂うなか、私の目の前にいるアル・スチュワード殿下が笑顔で口を開いた。
「カラム嬢はなぜ薬草が好きなのか?」
そう笑顔なのにどこか楽しそうな声色で聞き耳をたてるアル殿下にわたくしは少し引け目を感じるが笑顔を取り繕い応える
「………分かりません、わたくしは物心ついたときから薬草に触れていたので。薬草はわたくしのなかで生きる一部なので考えたことありませんでした」
伏し目がちな瞳で遠くをみながら伝えるとアル殿下は先程みたいに笑顔ではなくどこか嬉しそうな表情をしながら私に言った。
「そうか、いいことを聞けて良かった」
「……え?」
わたくしは思わず声を漏らして口をぽかんと空けてアル殿下を見たら今度はいつもみたいな笑顔ではなくにやりと口角をあげわたくしに言った。
「好きな人のことはなんでも知りたいのは当たり前だろ?」
「!?」
その瞬間───、驚きで頬に熱が一気にあがるのを感じたわたくしは思わず顔を逸らした。
……なんとなくそんな感じだと思ってたけど、まさかここまでストレートに言われることなんてなかったから本当にどうしたらいいのかわかんなくなる。
そんなふうに思いながら目線をキョロキョロとさせていたところ、アル殿下は優しく、でも強い声色でわたくしに言った。
「もう俺たちは婚約してるのだから俺はこれからカラムを口説くぞ?だから……覚悟してけよ」
わたくしはバッ!と顔を上げるとニヤリとした表情でわたくしの目を見て言うものだからさっきまで熱が上がった頬がまた熱くなるのを感じわたくしは何言えずにいた。
★★★★★★★
それからの日々───、アル様はわたくしに対して愛を囁いたりわたくしが好きな薬草を見つけに行くのも話を聞くのも楽しそうに聞いてくれていた。そんな日々が続きわたくしは少しだけ誰かとの嬉しさを共有できるのに喜んでいたところ……事件は起きた。
舞踏会でアル様の婚約者としてエスコートされていたところ、わたくしの薬草好きを特に嫌っていた少女……レスカ・ランツェル伯爵令嬢が話しかけてきた。
「あら、カラム・リュゲイル様にアル様じゃないですの!!……アル様、カラム様って薬草がお好きなのに婚約してよかったのですか」
そう挨拶もなしに言うランツェル伯爵令嬢にその場がピリッとした空気になったと思えば、わたくしの腰に手を回し近づいたアル様は笑顔でランツェル伯爵令嬢に言い放つ。
「よかったのですよ?私がカラムと婚約したかったので」
その瞬間───、あたりがざわめきだしたがアル様は気にせずまるで見せつけるようにわたくしをじっと見たあとはにかんだ笑顔でわたくしの肩を撫でた。
「キャァァァアーー!!!!」
気づけば黄色い歓声があがり、目の前にいたランツェル伯爵令嬢は舌打ちをしたあと顔しかめその場をからいなくなった……けど。その代わり周りの友人たちから質問責めにあった
★★★★★★★
それから数日が経った頃───、わたくしは近くの森にある薬草採取のため朝早くから馬車に揺られていたところ……窓から1人の少女が道端に倒れているのを見かけ、ガタゴトと進む馬車を急いで停めたわたくしは少女の元に駆け寄ると、身体に複数の打撲や傷などがありほぼ息をしてない状態だった。
……!これは1度家に連れて帰らないといけないわ
そう思いながら急いで処置をしたあとわたくしはその子を馬車に乗せて我が家まで急いで向かってもらった。
ここまでの読了お疲れ様でした!
読んでくださり本当にありがたいかぎりです。「こういうキャラ好き!」「この展開アツかった!」などなど……、どんな感想でも大歓迎ですのでもしよければ一言だけでも構いません。気軽に感想やコメントしていただけると作者兼読者としても飛び上がるほど嬉しいです!!
それと強制ではないのですがよかったらブックマークや下の評価、いいねなど押していただくと助かります!無理にとは言わないのでご安心を……閲覧してくださることに意味がありますので気ままに見てくださると嬉しいです!これからもぜひよろしくお願いいたします。




