第40話 法案改正
───スチュワード国よりも大きな王宮の応接室にはわたくし、カラム・リュゲイルに婚約者のアル様、クロエの弟シル様が待機していたらこの国の王太子……リヴィア・ゼフィール様がノックと同時にあらわれた。
わたくしとアル様、シル様はすぐに席から立ち上がり礼をするとリヴィア様も胸に手を当てお辞儀をしたあと、儚げな笑顔で優しく口を開いた。
「…長旅ご苦労さまでした、久々にお会いできて嬉しいです。道中問題なかったですか?」
「あぁ、問題なかった」
その問いにわたくしではなくアル様が応えたあと、2人は表上の法案改正について話していた。私は笑みを浮かべながらその様子をアル様の隣で眺めていた時、そわそわとした様子のシル様がスっと手を挙げ口を開いた。
「……あの。無礼と承知で発言するのですが、その法案というのはもしかしてゼフィール王国とスチュワード王国で少し問題になってる法案ですか?」
シル様が発言したその瞬間───、ピリッと空気が張り詰めたような気がしわたくしは扇子で口元を隠し少し眉をしかめた時、アル様がシル様に確かめ問うように告げた。
「……シル、お前はその法案改正するにはどうしたら最善だと思うか?」
その問いには何かの含み持たせた言い方があった。…そして、この問いをする時のアル様は大抵何かしら確信があるときなのをわたくしは知っている。
「その問題になってる法案……貧富の差で教養がないことと子供の減少の3つについて僕なりに考えた結果、この3つ問題を1つに解決できそうな結論にいたりました」
「ほう、言ってみろ」
「……先に結論を言いますと、全貴族から月に1度幼少から17の学園卒業まで学園の支援金……出産費などを全て国が負担し貴族は収入の2割を国に納めることを決めます。そして国は納めた金銭を全てこれから未来になる子たちに教養を身につけたり、居場所を作ってあげるんです」
「……では、逆に聞くが金銭を納められない場合はどうするんだ?」
「その場合は代わりの小物などを寄付する形にし、その後安定したら国に納めればいいんです。逆に金銭の横領などをした場合徹底して重い刑罰をくだすことを法で決めてしまえば誰も何も言えません、法を犯した者の過ちなのですから」
そう笑顔で淡々と告げる姿はまるでクロエのようで血は繋がってなくても姉弟だとわたくしは感じ心から感心していた。
……まだ15歳だというのに、法案改正までも提案できる。さすがクロエの弟だわ
わたくしはパチン─と扇子を閉じると、その音に気づいたリヴィア様、ファリオン様、シル様、アル様がわたくしの方を見たのに、わたくしは笑顔で口を開く。
「その法案でわたくしはいいと思いますわ」
そうシル様のあと押しするような形で笑顔で告げる私にリヴィア様とアル様は少し考えたあと頷きリヴィア様がフォリオン様に何かを告げ、フォリオン様はその場を後にし、その後アル様がシル様の頭を撫でた。
「……さっすが、クロエの弟だな!俺たちですらその法案は思いつかなかったから助かったわ」
「アルに同感です。私も思いつきませんでした」
頭を撫でるアル様にその横で驚いた表情をしながらも笑顔で言うリヴィア様にわたくしは少しの誇らしさがあった。
……あの時、クロエを見つけてよかったわ。わたくしもクロエに救われた身ですもの
そんなふうに思いながら3人の光景を傍で見ていたら、リヴィア様が思い出したように口を開いた。
「そうそう。明日、クロエ嬢たちが王宮に1週間泊まりにくるので用事がなければクロエ嬢たちに会いに行ってみてはいかがでしょう?」
そう笑顔で告げるリヴィア様に私は少し引っ掛かりを覚えた。
……クロエたち、ってことはクロエはどなたか連れてくるのかしら?
心の中に不安と焦りが交差するが笑顔を取り繕い、わたくしたちも泊まることを伝えると笑顔でリヴィア様は了承し、部屋まで案内してくれた。
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