第39話 シオンの過去
「ルィーシオ……後は……お願い……ね…」
───そう最期に笑顔だけ残した母と父はもうこの世からいなくなった。
★★★★★★
私、シオンの本当の名はルィーシオ・メラン……ゼフィール王国のメラン侯爵家長女としてこの世に生まれた。私の家庭は幼い頃から仲が良く、四つ下の長男……リビィートア、6つ下の次男……フィローリエの三人姉弟だった。そんな私が11歳の時───、私たちは近くの町へと内密に出かけた先でゼファーとセラに出会った。
「ルィー!リビィー!フィロー!はやくしないとひがくれちゃうよーー!!」
そう、遠くから手を振りながら大声で言うのはゼファーの妹のセラだった。笑顔が可愛く、魔法の才が私たちよりもずば抜けて長けており私ら姉弟も一緒に魔法を学んだり教えたりしていた。そんな私たちは週に2度、母と父に伝言だけ伝えゼファーとセラに会いに行っていた。
────あれから5年が過ぎた頃。
カラトリック厄災の前兆とも呼ばれる厄災がゼフィールに現れたたことによりあたりは酷く騒然としていた。私と弟たちは住民を避難させたりとしていた時……ゼファーがいる町に膨大な魔法の気配が少し遠くにある私たちの場所まで感知した。
「フィローとリビィーはここをお願い。わたしは様子を見てくるから…!!」
2人にそう言った私は加速魔法を付与しながらその場に向かうと……、もう既に町は人の死体がゴロゴロと転がっていた。
ヒュッ─と喉奥が詰まりそうな感じがした、私は首を振ったとき、目の前にセラとゼファーが倒れていた。
「セラっ!?!ゼファーっ!!?!」
慌てて2人に近寄り状態を確認すると、セラは既に亡くなっていてゼファーは魔力暴走を起こしたのだとわかった。
……セラ、ごめん。助けられなくて
心の中に罪悪感と喪失が同時にきてぐちゃぐちゃの感情に支配されそうになっていたところ……、さっきの魔法の気配で魔法師団の方が来てくれて魔力暴走を起こしたゼファーは団長に連れられて行ってしまった。……私はその場で立ち尽くしてしまい、気づけば家に戻っていた。
そしてセラが亡くなってから2年が経った頃。ゼファーをメラン侯爵に住まわせていたのだが、幼い時よりも元気がないゼファーに私と弟たちは心配していた。そんな時だった───、私の両親が病にふせ亡くなってしまってのは。
私は当時18だったため後継ぎはできたが、ギルド長シオンとして働いていたがやむおえず私が侯爵の後継ぎとギルド長の仕事を両立させていた。
「ルィーシオ姉さん……、もう無理しない方が…!」
そう末の弟、フィローリエが私に言うが今は私が何とかするしかないと言い『大丈夫』とだけ伝えていた。……本当は大丈夫じゃないけど
そんな無理をしてから2年がたった頃───、上や国との掛け合いでゼファーを冒険者にすることが決まり私は安堵のあまり次の日から1週間ほど寝込んでしまった。
……もっと、もっと頑張らなきゃ…フィローやリビィーを助けられない…!!
心ではもっと頑張らなきゃいけないと思っても体が言うことを聞かなく、酷く辛く涙が溢れるほどだった。
───そんな時、部屋に入ってきたフィローが私の近くに来て横たわる私に手を握り強く言った。
「……なんでルィーシオ姉さんは助けを求めないのっ!?母様や父様が亡くなって1人に背負わせた僕も悪かった……けど!1人で抱え込むのは違うじゃん…!!家のことは僕、フィローリエがやるからリビィートア兄さんとルィーシオ姉さんは仕事に専念してよ!!!」
瞳いっぱいに涙をため泣きながら言うフィローに私はやっと気づいた。自分がしてたことがどれだけ弟たちに心配をかけさせてたかを……
───そこから私は重い体を起こし、フィローに抱きつきながら今までの事を謝り仕事に専念することを伝えた。
★★★★★★
ふと目を覚ますと朝焼けが空を覆ったいて、肩にはブランケットがかかっていた。懐かしい記憶と夢が交差する頭で机を見るとリヒト……弟のリビィートアからのメモ書きが置いてあり『徹夜してまでやらないでください』とだけ書き残してあり、私はふと笑みがこぼれる。
……本当、無理するとこはクロエと一緒だな。
そんなふうに思いながら私は起き上がり書類を整え、ギルド室の鍵を閉めたあと自室のベッドへと向かった───。
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