第38話 シオンの想い
パタン──と扉が閉まる音が部屋に響き渡り私、シオンはソファに気張っていた力を抜いた。…あたりは既に暗く、街灯の光が夜を照らしていく
今日、クロエが元公爵令嬢だとわかったのはこの国の王太子…リビィア・ゼフィール様との対談で発覚した事実だった。
★★★★★★
───クロエたちと会う時間まで、私は王宮でリヴィア様からの今のギルド状況と魔物の数などを報告を上げ、一通り終わった頃。リヴィア様が私に話があると言い部屋に残ることになった。
そして、リヴィア様付きのファリオン様のみが部屋に残った時───。リヴィア様が口を開いた
「シオンさん。できる限りクロエ嬢を助けてあげてください」
そう当然のことを真剣な淡いアクア色の瞳で言うリヴィア様に私はただならぬ気配を察知し逆に質問した。
「もちろんです。……ですが、なぜリヴィア殿がクロエのことを気にかけているかお聞きしても?」
私が問いかけるようにリヴィア様に聞くと、ふぅとため息をつきクロエのことを話し始めた。
「実は私はクロエ嬢のこと昔から知っていてね、友人の大事な人でもあるんだ。……単刀直入に言うけど、クロエ嬢は隣国…スチュワード王国の公爵令嬢だったみたいなんだ」
その瞬間───、私の中で何かがガラリと崩れかけるのを感じるが、気づかないフリをし殿下の話の続きを聞いた。
「…なぜ冒険者をしているのかは私にも分からないけど。彼女の境遇はあまりにも酷かった、けど今彼女はすごく楽しそうにしているみたいなんだ。…だからシオンさん、クロエ嬢がいる環境をなるべく助けてあげてほしい」
そう真剣な眼差しで私を見つめるリヴィア様に私はふと笑みがこぼれる。
……リヴィア様が言うことは間違ってない気がする
───私は深く礼をしながらリヴィア様に告げる。
「言われなくても助けるのでご安心を」
顔を上げ、応えるとリヴィア様は優しい笑顔で頷き私はその場を後にするが……心のモヤは消えないでいた。
……クロエはどこか1人で強くならなきゃいけなかった雰囲気があった。私は最初にそれに気づいたが、無理に聞こうとは思わなかった。けど……今は恐らくクロエの身が危険だ、それなら私たちで助けなきゃ意味が無い。
私はふぅ…とため息を吐いたあとギルドに戻る馬車に乗り今から会うクロエたちを思い浮かべながら目を閉じた。
★★★★★★
───そして時が経ち、クロエたちと会うと私はいても経ってもいられずクロエに慌てて聞き、取り乱してしまった。…それが少しの後悔だったが今ではあれで良かったのかもと思ってしまう。
「…ははっ、……クロエは…昔の私のようだな」
ふと、そんな苦笑が零れてしまうが今はやることが山ずみのため気づかないフリをし机に向かい書類と向き合った。
夜は暗く更け、深夜を過ぎた頃……気づけば私は机に突っ伏し眠ってしまっていた───。
ここまでの読了お疲れ様でした!
読んでくださり本当にありがたいかぎりです。「こういうキャラ好き!」「この展開アツかった!」などなど……、どんな感想でも大歓迎ですのでもしよければ一言だけでも構いません。気軽に感想やコメントしていただけると作者兼読者としても飛び上がるほど嬉しいです!!
それと強制ではないのですがよかったらブックマークや下の評価、いいねなど押していただくと助かります!無理にとは言わないのでご安心を……閲覧してくださることに意味がありますので気ままに見てくださると嬉しいです!これからもぜひよろしくお願いいたします。




