第37話 ギルド通達が入った日
シオンさんから呼ばれた私、ゼファー、アイリーはいつものギルド室で待っていた時───、バンッ!!という音が部屋に響き渡り慌てて音がする方を見るとシオンさん焦ったような表情で告げた。
「クロエ……おまっ、元公爵令嬢だったのか!?」
そう私の目の前に来て告げたシオンさんに私は固まってしまうが、隠しても意味な無いため観念して笑顔で頷くとシオンさんは辛そうな……悔しそうな表情をしたあと、私をぎゅっと抱きしめた。
「え。シオンさん!?」
私が慌てて離れようとするも力をぐっ!と込められたあと、シオンさんは絞り出すような声で私に優しく言った。
「………本当に、お疲れ様。これからは私たちがクロエを守るから……だから独りで抱え込むな、頼むから」
シオンさんの声色はどこか悲願するようで……切なくも暖かくとあって、なにがなんだなわかんないけど、その瞬間から涙が溢れて止まらなかった────。
………なんで、この人達はこんなにも優しいの。
そんなふうに心で思いながらシオンさんの背中に手を回し、声を殺しながら涙を落とし……シオンさんに絞り出すような声で言う。
「……はい」
────そこから私とシオンさんは涙を流しながら抱きしめあい、落ち着くまでシオンさんの腕の中にいた。
★★★★★★
あれから数十分が経った頃────、
落ち着いた私としてシオンさんは離れ、ソファに座り直す。そんな私たちの光景を見ていたゼファーとアイリーは不思議そうな顔をしていたがすぐに笑顔に戻り私に言った。
「クロエ、よかったね!」
そう満面な笑みでいうアイリーは私にぎゅっと抱きつきながら頬を擦り寄せてきた。──その後ゼファーは切なそうな…嬉しそうな顔で言う。
「……よかったな」
そんな表情で言うゼファーに私はチクリと胸が痛むが、それよりも胸の奥がじんわり温まるのを感じていた。
……本当、このゼフィールに来てよかったわ
私も2人に微笑み返すと嬉しそうな表情をしていて思わず2人の頭を撫でてしまう。──けどその時、シオンさんが慌てて口を開いた。
「……クロエ、先程はすまない。取り乱してしまった、クロエが元公爵令嬢なことを詳しくは知らない。だが私が先程言ったことは変わりない。それとこの国の王太子であるリヴィア様がクロエ、ゼファー、アイリーを王宮に1週間泊まりで呼ぶという通達がきたんだ」
頭を下げて告げるシオンさんに私は慌てて返すがシオンさんはそれを遮りながらも話を続けると、まさかの泊まりがけだと知り思わず聞き返す。
「あの…シオンさん。そう仰ってくださるのは本当に嬉しいので頭をあげてください、…それよりも私たちが泊まりがけって本当ですか?」
そう私がシオンさんに告げると頭を上げ優しい微笑みを浮かべたあと、真剣な表情で頷いた。
……嬉しいけど、そこまだしてもらうのはいいのかしら。
そんなふうに少しの罪悪感が纏っていたら、隣にいるゼファーが私の肩にそっと触れ、優しく言った。
「大丈夫。何かあったら俺たちが守るからさ?安心して行こうぜ!」
明るい笑顔で言うゼファーに胸がきゅぅ─と締め付けられるのを感じるが、私は気付かないふりをしてコクリと頷き目の前にいるシオンさんに言う。
「わかりました。リヴィア様には行くことを伝えてくださって構いません」
私が笑顔でシオンさんの瞳を見ながら言うとほっとした表情で頷いたシオンさんは手を伸ばし、私の頭を撫でて言った。
「いつでも頼れよ?私はクロエの味方だからな」
「…はい」
その時から私は誰かに頼るのは悪いことでは無いと少しの自覚が芽生え、少しずつ誰かを頼ろうと思った。
ここまでの読了お疲れ様でした!
読んでくださり本当にありがたいかぎりです。「こういうキャラ好き!」「この展開アツかった!」などなど……、どんな感想でも大歓迎ですのでもしよければ一言だけでも構いません。気軽に感想やコメントしていただけると作者兼読者としても飛び上がるほど嬉しいです!!
それと強制ではないのですがよかったらブックマークや下の評価、いいねなど押していただくと助かります!無理にとは言わないのでご安心を……閲覧してくださることに意味がありますので気ままに見てくださると嬉しいです!これからもぜひよろしくお願いいたします。




